2016年12月10日

交流授業 ツルをテーマ 佐賀県伊万里で出水・荘中生徒 越冬の現状と分散化訴え /鹿児島【毎日新聞2016年12月10日】(既報1ソース)

 佐賀県伊万里市立東山代小学校で3日、ツルをテーマに特別交流授業があり、出水市立荘中学の生徒が出水平野の越冬ツルの現状と、分散化の必要性を訴えた。伊万里・有田地区は佐賀県内有数の養鶏業が盛んな土地柄。東山代小は「今後は環境教育の内容を充実させたい」と言葉を選び、慎重な対応を見せた。【渡部正隆】

 荘中は国特別天然記念物「ツルの渡来地」の出水平野にあり、20人の全校生徒がツルクラブに所属。年6回の羽数調査を中心に観察と保護活動に取り組んでいる。2年生の住吉健翔さんら代表3人が来訪し、東山代小4年生の63人と交流した。

 中学生は「昨季の越冬ツルは1万7000羽を超えました。高病原性鳥インフルエンザの感染例も見つかっています」と、大量死による種の絶滅のリスクを説明。「伊万里市はツルが中国北部から出水平野に渡る際のルート上にあり、ツルに選ばれた土地です」と、分散越冬の適地であることを指摘した。

 東山代小はツルが飛来する長浜干拓地の近くにあり、県の愛鳥モデル校。日本野鳥の会県支部の指導で、ツルの学習と現地見学をしている。干拓地には過去最高843羽が飛来したが、出水平野で鳥インフルが見つかった2年前、市は越冬地としての整備を中断。飛来数も減少した。今季は250羽が飛来し、1羽が越冬している。

 交流授業は環境省九州地方環境事務所の主催で、公益財団法人の日本生態系協会(東京・西池袋)が両校の橋渡しをした。持続可能性のある社会の実現を目指す同協会は「分散越冬がすぐに実現するとは考えていない。まず現状について理解を広めたい」と語る。

 中学生は羽数調査の目的が「ツルと人間が仲良く暮らすため」など活動への理解を求めた。同小の山口英俊校長は「児童には難しい内容もあったが、興味を持って熱心に質問していた。ツルの学習は環境教育の一環として実施しており、自然の大切さを学んでくれれば」と、分散化に直接的な言及はしなかった。住吉さんは「小学生は笑顔で話を聴いてくれた」と、理解を深めた手応えを語った。

 出水平野は世界のナベヅル、マナヅルの大半が越冬。市はツルマラソンや北帰行に合わせた「ツルを送る夕べ」を開き、観光にも活用している。万羽ヅル20季連続で続くが、国は13年前、一極集中の解消に乗り出し、伊万里市や山口県周南市などに各1000羽程度の分散越冬を目指した。だが、「鳥類の中でも頭がよい」とされるツルが相手の人為的な分散は前例がなく、所期目的は未達成だ。
http://mainichi.jp/articles/20161210/ddl/k46/100/636000c

毎年1万羽飛来 ツルの越冬地分散に理解を【佐賀新聞LiVE2016年12月7日】
荘中学校の生徒(左から2人目)からツルについて学ぶ4年生=伊万里市の東山代小学校
映像を見ながらツルの羽数調査を疑似体験する児童たち=伊万里市の東山代小学校

■出水市の中学生訴え、東山代小で交流授業

 毎年1万羽以上のツルが越冬する鹿児島県出水市から荘(しょう)中学校の2年生3人が3日、伊万里市のツル飛来地「長浜干拓」に近い東山代小を訪れ、4年生(63人)と特別交流授業を行った。ナベヅルとマナヅルの越冬は出水市に一極集中しており、中学生は「伊万里も越冬地に」と分散化に理解を呼び掛けた。

 荘中はツルの越冬数調査で50年以上の実績を持つ。特別授業では、飛んでいるツルの映像を見ながら羽数を数える調査を東山代小児童も疑似体験した。

 出水市では11月、死んだナベヅルから高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出された。生徒は「ツルが一カ所に集まり過ぎていて、一気に病気が広がってしまう恐れがある」と越冬地の分散化を訴えた。

 グループ別の交流で「伊万里でもっと越冬してほしい?」と尋ねると、東山代小の児童数人は「鳥インフルエンザがあるので嫌」と答えた。荘中生徒は「人にうつらないので安心して」と説明。交流授業を主催した環境省九州地方環境事務所の横田寿男・野生生物課長も「ツルがウイルスを持ち込むのではなく、カモなどから感染している」と補足した。

 長浜干拓は大陸から出水市を結ぶルート上にあり、2002〜15年に4390羽が飛来し、95羽が越冬した。03年に環境省から越冬分散候補地に認定され、餌を与え、デコイ(模型)を置くなど誘致を進めたが、鳥インフルエンザ問題が浮上して4年前から監視活動にとどめている。

 横田課長は「越冬地分散は、受け入れ地域の理解がなければ実現できない。鳥インフルエンザの問題で前に進んでいない」と厳しい実情を語った。
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10105/384062

特別交流授業 ツルをテーマ 鹿児島・出水市立荘中の生徒3人来訪 伊万里市立東山代小 /佐賀【毎日新聞2016年12月6日】
中学生を中心に3グループに分かれ、活発な質疑応答が続いた
分散越冬・鳥インフル・環境教育等
 伊万里市立東山代小学校で3日、ツルをテーマに特別交流授業があり、鹿児島県出水市立荘中学の生徒が出水平野の越冬ツルの現状と、分散化の必要性を訴えた。伊万里・有田地区は県内有数の養鶏業が盛んな土地柄。東山代小は「今後は環境教育の内容を充実させたい」と言葉を選び、慎重な対応を見せた。【渡部正隆】

 荘中は国特別天然記念物「ツルの渡来地」の出水平野にあり、20人の全校生徒がツルクラブに所属。年6回の羽数調査を中心に観察と保護活動に取り組んでいる。2年生の住吉健翔さんら代表3人が来訪し、東山代小4年生の63人と交流した。

 中学生は「昨季の越冬ツルは1万7000羽を超えました。高病原性鳥インフルエンザの感染例も見つかっています」と、大量死による種の絶滅のリスクを説明。「伊万里市はツルが中国北部から出水平野に渡る際のルート上にあり、ツルに選ばれた土地です」と、分散越冬の適地であることを指摘した。

 東山代小はツルが飛来する長浜干拓地の近くにあり、県の愛鳥モデル校。日本野鳥の会県支部の指導で、ツルの学習と現地見学をしている。干拓地には過去最高843羽が飛来したが、出水平野で鳥インフルが見つかった2年前、市は越冬地としての整備を中断。飛来数も減少した。今季は250羽が飛来し、1羽が越冬している。

 交流授業は環境省九州地方環境事務所の主催で、公益財団法人の日本生態系協会(東京・西池袋)が両校の橋渡しをした。持続可能性のある社会の実現を目指す同協会は「分散越冬がすぐに実現するとは考えていない。まず現状について理解を広めたい」と語る。

 中学生は羽数調査の目的が「ツルと人間が仲良く暮らすため」など活動への理解を求めた。同小の山口英俊校長は「児童には難しい内容もあったが、興味を持って熱心に質問していた。ツルの学習は環境教育の一環として実施しており、自然の大切さを学んでくれれば」と、分散化に直接的な言及はしなかった。住吉さんは「小学生は笑顔で話を聴いてくれた」と、理解を深めた手応えを語った。

 出水平野は世界のナベヅル、マナヅルの大半が越冬。市はツルマラソンや北帰行に合わせた「ツルを送る夕べ」を開き、観光にも活用している。万羽鶴が20季連続で続くが、国は13年前、一極集中の解消に乗り出し、伊万里市や山口県周南市などに各1000羽程度の分散越冬を目指した。だが、「鳥類の中でも頭がよい」とされるツルが相手の人為的な分散は前例がなく、所期目的は未達成だ。
http://mainichi.jp/articles/20161206/ddl/k41/100/362000c

http://archive.is/mHPfh
http://archive.is/v7H9P
http://archive.is/ixXpX

posted by BNJ at 11:03 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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