2017年01月01日

鶏王国・高知が奇跡の復活10年ぶり全国品評会 1/3新年自慢会【高知新聞2017年1月1日】

6年間の会長不在という冬の時代を乗り切り、会員40人に盛り返した高知県日本鶏保存会 (高知市瀬戸南町)
 酉(とり)年の主役といえば、高知県では何といっても「ニワトリ」だ。8品種もの日本鶏(にほんけい)の原産地で、都道府県別では突出した多さ。「鶏王国・高知」と呼ばれる。その重要な担い手となる高知県日本鶏保存会(田島義明会長)は3年半前、崩壊寸前だった。ピンチを乗り切っての大復活。会員数は約20人から約40人へと倍増した。6年間不在だった会長も2年前に誕生。その勢いで2016年春、10年ぶりの全国品評会を開くまでに勢いを盛り返し、12年ぶりの晴れ舞台「酉年」をめでたく迎えることができた。

【ウズラチャボ】尾が無い。いの町原産 (国の天然記念物)

【土佐九斥】5キロ近い大型肉用鶏。土佐はちきん地鶏の“父親”

【宮地鶏】真っ黒な羽色、高知県宿毛市原産

【ミノヒキチャボ】ミノ毛が長い(国の天然記念物)

【東天紅】「トーテンコー」の長鳴きで有名(国の天然記念物)

【土佐地鶏】日本最古の鶏といわれる。土佐ジローの“父親” (国の天然記念物)

【小シャモ】観賞用の小型シャモ (国の天然記念物)
 「日本鶏」とは、日本に古くからいる観賞用の鶏の総称。明治時代に輸入された産業用の「洋鶏」と区別する意味で使われている。その数は三十数品種といわれ、8品種が高知原産。その中で6品種が国指定の「天然記念物」以上。中でもオナガドリは国内で唯一の「特別天然」を冠する別格の存在だ。高知県日本鶏保存会はオナガドリ以外の7品種を飼育対象としている。

2008年に休会宣言
 鶏の本場ゆえに、1990年代には高知県内に愛好団体が四つも存在(オナガドリを入れると5)。国内最大級の品評会を開き、全国各地から参加者が集まった。だが、ピークは約10年。趣味の多様化、鳴き声、臭いの弊害、価値の下落に加え、致命傷となったのが2004年1月の鳥インフルエンザ発生。「鶏は危険」というイメージが広がり人前から消え、愛好団体も一つだけになった。

 新会員は集まらず、古参会員は亡くなるばかり。悪いことは続き、会長だった西口一雄さん(当時67歳)=高知市春野町=も脳梗塞を患って辞任。後継者は現れず、2008年秋、ついに休会を宣言。単なる愛好会に落ちぶれた。

 転機となったのは高知新聞の連載「風前の鶏王国・高知」(2013年夏)。記事を読んだ年配者が、「子供のころ家で飼っていた。懐かしい。鶏を分けてほしい」と集まり始めた。翌年には現会長となる田島さん(当時69歳)=高知市瀬戸南町=が入会。鶏は素人だったが、秋田犬保存会の全国理事の経験者。同じ「生きた文化財」の飼育経験から通じるものがある。組織運営の手腕を見込んだ西口さんが、「会長はあんたしかおらん」と口説き落とし、新体制がスタート。会は息を吹き返し、2016年春の全国品評会復活につながった。品評会は鶏のレベルアップと会員拡大には欠かせぬ重要イベント。これを開かずして「保存会」とは呼べないのだ。

徳島、香川も厳しく
 高知県のような復活劇はまれなケースである。日本鶏保存会衰退は全国的傾向で、国内唯一の日本鶏雑誌「ザ・ポウルトリー」(英語で「家禽(かきん)」)の佐竹満治編集長によると、かつて全国で160を超えた愛鶏団体は60弱に。人手不足で品評会を開けぬところもあるという。

 四国内も同様で、36年の歴史を持つ徳島県日本鶏保存会は会員が15人。香川県日本鶏保存会も十数人。5年前に香川県日本鶏保存会から分裂した「讃岐愛鶏会」もあるが、品評会を開く力はない。四国内で元気な保存会は愛媛(25人前後)と高知という状況だ。

 ただ、愛媛と高知の保存会には大きな違いがある。高知は「生きた文化財の保存・継承」という大義名分を担っているのだ。愛媛は原産鶏を持たないため、地元での存在感が薄い。

 高知の保存会の存亡については行政も気掛かりだったようで、高知県教育委員会文化財課は「非常にありがたい話。保存会が長く続くために行政が応援できることは何か調べたい。会合にも顔を出し、人間関係をつくっていくことも大事」とずいぶん前向きだ。

 高知県日本鶏保存会は1月3日、午前9時から正午まで高知市春野町西分、レストラン「グランドイン」駐車場で鶏の「新年自慢会」を開く。近隣の会員が鶏を持ち寄り新年を祝う。一般にも開放する。問い合わせは田島会長(090・4508・7903)へ。
http://www.kochinews.co.jp/article/71140/

http://archive.is/2uHjq
「日本鶏」保存危機 住宅事情や鳥インフルなどで飼育者減少の一途 三重【産経ニュース2015年6月1日】

posted by BNJ at 11:50 | Comment(0) | 養鶏畜産ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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