2017年01月14日

御所・茶室「聴雪」 オウムが見た激動の時代 天皇私的空間の歴史 /京都【毎日新聞2017年1月14日】

 クリーム色の羽につぶらな瞳……。大政奉還(1867年)からちょうど150年となる京都御所(京都市)の茶室「聴雪(ちょうせつ)」には、愛らしいオウムが描かれている。蒔絵(まきえ)入りの赤い止まり木に細い鎖でつながれ、小首をかしげているようだ。

 御所は火災や戦乱で焼失と再建を繰り返し、1788年には天明の大火で全焼。オウムは90年に造営された御所で絵師の松村呉春(ごしゅん)が描いたが、幕末の1854年に御所は大火で再び炎上。オウムは小さな袋戸に描かれていたため外して持ち出され、奇跡的に残った。

 55年に再建されたのが現在の御所で、聴雪は56年、孝明天皇の好みで増築された。やり水が縁の下を通って緩やかにカーブし、渡り廊下の下へ流れ込む風雅な設計。オウムの袋戸は、床の間近くの違い棚に再利用された。

 「孝明天皇紀」によると、幕藩体制が揺らいでいた64年、孝明天皇は聴雪に将軍徳川家茂を招いて酒宴を開いている。

 宮内庁京都事務所の平田富士樹文化財管理専門官は「破格の扱いです。過去に天皇が将軍と面会した際は公の御殿である小御所(こごしょ)などが使われたが、聴雪は天皇のプライベート空間。孝明天皇の妹・和宮を正室に迎えた家茂を、天皇は身内として歓待したのでしょう」と指摘する。

 激動の時代、2人は酒を酌み交わしながら何を話したのだろう。「オウムに聞いてみたいですね」と平田専門官。

 酒宴から約2年後、長州征伐のため上洛していた家茂は大坂城で、孝明天皇は御所で相次ぎ病死。将軍職を継いだ慶喜は、政権を明治天皇に返上(大政奉還)した。
http://mainichi.jp/articles/20170114/ddl/k26/040/401000c

http://archive.is/WD2IK

タグ:鳥類美術
posted by BNJ at 23:11 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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