2017年01月20日

意外な場所にある「フクロウカフェ」に行ってみた JR中間駅近く 心癒やす動物の神秘的な力 [福岡県]【西日本新聞2017年1月20日】

恐る恐るフクロウに触れてみた

暖炉があり、落ち着いた雰囲気の「フクロウカフェ」

 今年の干支(えと)「酉(とり)」という字には「物事が熟する」という意味があり、成果が得られる年とも言われているようだ。思い返せば昨年は、買おうとした野菜が目の前で売り切れたり、買った服が翌週半額になっていたりと、小さな運には恵まれなかった。運気を“とりこむ”ためにも、“トリ”に触れて幸運にあやかろう。探してみると、フクロウと触れ合えるカフェが意外な場所にあった。酉年の1993年生まれで年女の私が行ってみた。

 JR中間駅(中間市)から徒歩数分。創業25年の葬儀会社「真浄葬祭」(同市岩瀬2丁目)が運営する葬儀場5カ所の一つ「響乃荘(ひびきのそう)」(同)に到着した。扉を開けると、奥に葬儀場が、入り口付近にはバーカウンターやソファがある。そう、ここが北九州地区で唯一の「フクロウカフェ」だ。フロア内を見渡すと、隅に体長40センチほどの茶色の鳥2羽を発見。

 「あ、いた!」。思わず声を上げて駆け寄った。大きな黒い瞳や、首をかしげるしぐさがかわいらしい。フクロウをこんなに近くで見たのは初めて。取材で来ていることも忘れ、しばし見入ってしまった。

 それにしても、厳粛な葬儀場になぜ、フクロウカフェがあるのか。「動物には人の心を癒やす神秘的な力があるからですよ」。同社の冷牟田真二社長(42)が答えてくれた。3年前、フクロウカフェをオープンさせた張本人だ。同社では現在、3羽のモリフクロウが飼育されており、触れあうことが可能だ。

 冷牟田社長によると、フクロウは死別を経験した遺族の心を支える「ケアスタッフ」の一員。葬儀の前後に会場近くで、遺族らと触れ合う。動物と接することで、深い悲しみにある人の心を落ち着かせたり、ストレスを軽減したりする「アニマルセラピー」の効果があるという。実際、「癒やされた」「気分が落ち着いた」などの声が遺族から寄せられるそうだ。

 「人に慣れているので触っても大丈夫です」と冷牟田社長。恐る恐る、手のひらで触れてみると、フクロウは目を細めてくれた。指を差し出すと甘がみされ、帰るころにはすっかり、とりこになった。

 「不苦労や福来郎などの縁起の良い当て字がある」というフクロウ。運気を取り込めたのかどうかは分からないが、普段の疲れが癒やされ、前向きな気持ちに包まれた。羽ばたく“トリ”のように飛躍の1年にしようと決意した。

 カフェは一般客も利用可能だが、葬儀が予定されていない会場で開かれるため、日によって場所が異なるという。利用料は1時間250円(1ドリンク付き)。

=2017/01/20付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_kitakyushu_keichiku/article/302543

http://archive.is/AJeRK

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