2017年02月06日

【群馬】「ハクチョウが恋人」 館林の木下英海さん、多々良沼に日参し撮影【東京新聞2017年2月6日】

愛用のカメラを首から提げ、ハクチョウを見つめる木下英海さん=多々良沼で

 県内有数のハクチョウの飛来地である館林市と邑楽町にまたがる多々良沼は、今が飛来のピーク。ここに「ハクチョウが恋人」と日参して逢瀬(おうせ)を重ね、カメラでその美しい姿を撮影するのを無上の楽しみとしている男性がいる。寒さをものともしない熱い思いで白い恋人ファーストの日常を送る。 (粕川康弘)
 一月四日午前七時四十五分、館林市の会社員木下英海さん(46)は、愛用のカメラのファインダーをのぞき込み息を詰めていた。日の出から一時間ほど待ち続け、「ものすごい寒さ」(木下さん)だった。ハクチョウとの距離はほんの二〜三メートル。朝日が左から右方向へ差しているのを確かめた。ハクチョウが動く気配を感じシャッターを切った。羽を羽ばたかせ舞を舞うかのような動きを捉えた。「手応えがあった」と木下さん。過去、多々良沼で撮った作品の中でもベストといえる一枚。「朝日を受けた羽が透けて見えるようで美しいでしょう」と笑顔になった。
 木下さんは東京都出身。もともとハクチョウに関心があったわけではない。勤務する鉄道関連会社の移転で二〇〇四年に転居した先が偶然、多々良沼から徒歩五分と近かった。休日に何げなくベランダから見た青空をVの字に並んだ白い鳥が横切った。「ハクチョウだ」。優美な姿に一目で恋に落ちた。
 鉄道マニアでカメラ好き。列車などを撮影する十五年来の「撮り鉄」は、相手を白い恋人に乗り換えた。
 ハクチョウが飛来する冬季は飛来前から毎朝、出勤前の午前七時ごろ多々良沼に向かうのが日課。休日は朝から日が落ちるまで粘る。「クォー、クォー」、微妙な鳴き声の違いに「警戒してます」「すぐ飛びますよ」。ハクチョウと心が通じ合っているかのようだ。
 滑空、着水、毛繕い、羽ばたき、そして飛翔(ひしょう)。飽くことのないさまざまな姿を撮影するため、ひと冬に二万回以上シャッターを切る。自宅でゆったりと作品を眺めるのが至福の時だ。
 この冬、ワンボックスカーを購入。独身の身軽さもあり、寝具一式を積み込みハクチョウの越冬で知られる新潟県の瓢湖、茨城県の千波湖に車中泊で行ってきた。だが、多々良沼が一番だという。「ハクチョウと富士山を眺めることができる見晴らしの良さが魅力」と断言。それだけに「多々良沼はこのままであってほしい」と、自然環境保護とハクチョウなどの動物を地域で守っていく大切さを訴える。
 ハクチョウは「恋人」とさらり。「女性と恋愛もしましたが、女性の気持ちは変わりますからね」と静かにほほえむ。「自然はうそをつきませんよねえ」と続ける。「窓から多々良沼が見える家に引っ越してハクチョウを一日中眺めていたい」。思いを告白する瞳の先で恋人が舞っていた。
 <多々良沼とハクチョウ> 邑楽町によると、シベリアからハクチョウが初めて飛来したのは1978年12月。主にコハクチョウだが、オオハクチョウも見られる。例年11月に来て、翌年3月中旬から下旬に帰っていく。最も多くなるのは1月下旬から2月上旬。館林市によると1日時点で99羽いる。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201702/CK2017020602000157.html

http://archive.is/sXxlX
鳥インフルの有無 多々良沼で調査 定期調査で不安払拭【上毛新聞ニュース2016年12月16日】

posted by BNJ at 11:28 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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