2017年02月19日

<卵料理>濃厚な甘み 人気の秘密【読売新聞2017年2月19日】

新鮮な卵を使ったオムレツやオムライス(美咲町の「食堂かめっち。」で)
徹底した温度管理で鶏はストレスをためずに1日当たり約100万個の卵を産み出す=美咲ファーム提供

 ◇案内人 美咲ファーム農場長・中川健一さん&食堂かめっち。・遠藤美鈴さん 

 オムレツ、ゆで卵、目玉焼きなど、日々の食卓に欠かせない食材の一つが卵だ。人口約1万5000人の美咲町には、西日本最大級の養鶏場があり、町おこしにも一役買っている。町内の卵料理専門店は休日になると、行列ができる人気ぶり。おいしさの秘密を確かめようと、車を走らせた。(望月尭之)

 町内の養鶏場「美咲ファーム」。午前6時頃になると、4棟ある鶏舎で飼育されている120万羽が産卵を始める。「鶏の健康管理には細心の注意を払っています」と、農場長の中川健一さん(48)が語った。

 今は、鳥インフルエンザ対策で、部外者は鶏舎立ち入り禁止。従業員は5回消毒してから入る。

 「鶏にとって快適な環境を保つのが大切」と言うだけあって、温度管理にも気を使う。冬場の室温は22度。四季に合わせ、コンピューター制御で微調整する。ストレスは卵を産まなくなったり、羽根が抜けたりする原因になる。また、暑いと食が細り、寒いと食べ過ぎて、卵の味に影響を及ぼすという。

 エサは午前、午後に2回ずつ。分けて食べることで、栄養をしっかり摂取できる。飼料は特別配合で、「黄身が濃厚でおいしくなる秘訣ひけつです」と自慢する。

 そのうちの一つは、主原料が大豆かすやトウモロコシで、マグロやカツオから抽出した魚油、よもぎなどを混ぜるという。血液をサラサラにするドコサヘキサエン酸(DHA)や、抗酸化作用のあるビタミンEなどの含有量が増え、栄養価が高まる。

 さらに、黄身の色つやを出すために黄色のパプリカなども加える。中川さんは「グリーンピースを与えると黄身は緑色になるんですよ」という豆知識も教えてくれた。奥深さを知るにつれ、おなかが「ぐーっ」と鳴った。

 自慢の味が楽しめると聞いて、同町などが運営する第3セクターの卵料理専門店「食堂かめっち。」を訪ねた。定番の「卵かけご飯」(350円)が有名だが、親子丼やだし巻き卵なども人気がある。

 オムレツを注文すると、2008年の開店当初から調理を担当する遠藤美鈴さん(62)が作ってくれた。「泡立て器で素早くかき混ぜると、ふっくらとするんですよ」。卵の味を伝えるため、牛乳や生クリームは入れない。

 強火で熱したフライパンにバターを落として溶き卵を流す。固まり過ぎないよう、菜箸で混ぜながら形を整える。外はしっかり、中はトロトロの半熟オムレツの完成だ。口に入れるとふわふわの食感で、濃厚さの中に甘みも感じられた。

 特製ソースは、ケチャップにみりんやレモン汁、あめ色にいためたタマネギを加えてさっと火を通したもので、「うま味が増すでしょ」と遠藤さん。食欲をそそるが主張し過ぎず、引き立て役に徹している。

 以前は、細かく刻んだ野菜を入れたり、デミグラスソースをかけたりした時期もあったが、試行錯誤の末、本来の味を生かす形に落ち着いたという。卵を4個も使ったボリューム満点の一皿は300円。卵かけご飯は「今度の楽しみに」と、帰路に着いた。

 <メモ>美咲町では、町出身のジャーナリスト岸田吟香ぎんこう(1833〜1905年)が、取材先の旅館で食べた卵かけご飯をこよなく愛し、国内に広めたことから、卵による町おこしに取り組んでいる。毎年秋にJR亀甲駅周辺で開催される「たまごまつり」には約7000人が訪れる。
http://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/feature/CO026652/20170218-OYTAT50013.html

http://archive.is/rvIOb

posted by BNJ at 11:26 | Comment(0) | 養鶏畜産ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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