1966年04月01日

死因は水銀農薬の中毒死【神戸新聞1966年4月1日】

 東京教育大学農学部の武藤聡雄教授は、1日午前9時から京都大学教養部で開かれた日本応用動物昆虫学会で「特別天然記念物コウノトリの死因」について研究発表を行い、死因が水銀剤農薬の慢性中毒によることをはじめて学問的に明らかにした。
 コウノトリは現在、豊岡市、福井県小浜市、熊本市に計11羽生息しているが、絶滅の危機に瀕しており、文部省文化財保護委員会は同教授に死因究明を依頼していた。薬害検出は去年6月に大腸菌のため卵泌症を起こして死んだ豊岡市の雌(人工飼育)と、12月にケージ無いの木に激突して死んだ雄(同)、および6月に感電死した3羽について行われた。
 この結果によると、塩素とリンの含有量については、とくに異状は認められなかったが、水銀の含有量は非常に高く、小浜市の雄は27.2ミリグラム、豊岡市の雄からは68.8ミリグラムが検出された。
 これを体重1キログラムあたりに換算すると、小浜市の雄は約7.3ミリグラム、豊岡市の雄は約14ミリグラムで、比較対象にした鶏の極微量と比べると、きわめて高い量だった。鳥類は哺乳類よりも毒物に対して抵抗力が低く、餌を通じて体内に蓄積された水銀がコウノトリにとっても致命的だという。

注 東京教育大は現筑波大。
  武藤教授は昭和58年6月死去。
(『コウノトリ誕生 但馬の空、いのち輝いて』但馬コウノトリ保存会 神戸新聞社編)

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タグ:コウノトリ
posted by BNJ at 23:00 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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