2017年03月12日

マングース「薬で駆除」試す 奄美大島で環境省【朝日新聞デジタル2017年3月12日】

薬剤入りのエサが設置される大和村嶺山地区の急傾斜地。落石防止のネットがはられている(環境省那覇自然環境事務所提供)
 鹿児島県の奄美大島の希少動物を襲う特定外来生物フイリマングースの新たな駆除対策として、環境省は4月から薬剤入りのエサを使った試験を実施する。従来のワナ駆除や探索犬による発見が難しい急傾斜地がある大和村嶺山地区で2カ月間、効果を検証する。

 島のマングースの推定生息数はピークの2000年に1万頭とされたが、捕獲集団マングースバスターズによるワナ設置などで「50頭以下」(同省)までに減少。生き残りを探す探索犬も08年度から導入し、22年度までの完全排除を目指す。

 その中で課題となっているのが嶺山地区。長さ1キロにわたって落石防止ネットがはられた急傾斜地のため、ワナの設置が困難で、探索犬も入れない。昨年4〜11月末に島内で捕獲したマングース16匹のうち8匹は同地区周辺からで、幼獣も含まれていた。島内に残された数少ない繁殖地とみられるため、薬剤試験に踏み切るという。

 使用する薬剤は、野ねずみ用に市販され、島内でも広く使われている殺鼠(さっそ)剤の主成分「ダイファシノン」。鶏のミンチ肉と混ぜ、市販品と同じ濃度(0・005%)を含むソーセージ状のエサ(50グラム)を作成。計27カ所に、期間をあけて計3回設置する。

 国の天然記念物アマミトゲネズミや鳥類が食べる可能性もあるため、事前に薬剤を含まないエサを置いたり、27カ所全てをセンサーカメラで監視したりして、マングース対策としての有効性を確かめる。人への健康被害は、薬剤入りのエサを大量に食べたイノシシの肝臓などを大量に食べない限りは考えにくいが、念のために猟期を避けて試験を行う。飼い猫や犬が近づく可能性も低いが、周辺住民への説明会やチラシで知らせる。薬剤は土壌で1カ月前後で分解されるという。

 同省奄美自然保護官事務所によると、14年度から周辺の自治体や区長、自然保護団体などに説明を行い、おおむねの了解を得ているという。岩本千鶴・自然保護官は、島で1979年にハブ対策などとしてマングース30匹が放たれた後に大増殖した点を踏まえ、「完全排除をしないと、再び増える可能性がある。(薬剤試験は)環境に配慮し、地域の理解を得ながら進めたい」と話した。(外尾誠)

     ◇

 〈フイリマングース〉 尻尾を含めた体長は50〜60センチで、南アジア一帯に生息する。国内には1910年、ハブ対策などでインドから沖縄本島に持ち込まれ、79年には沖縄から運ばれた個体が奄美大島に放たれた。国内のマングースは以前、ジャワマングースとされたが、近年の研究で分類が変わった。
http://www.asahi.com/articles/ASK1T53QPK1TTLTB00J.html

http://archive.is/siQkj

タグ:奄美
posted by BNJ at 11:38 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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