2017年03月14日

「インコが大事か、命が大事か」鳥アレルギーの怖さは満員電車にも…【dot.ドット朝日新聞出版2017年3月14日】(鳥関連過敏性肺炎/既報関連ソースあり)

冬はダウンジャケットを着た人が増えるので、電車など人混みは避け、外出時はマスクをつけて (※写真はイメージ)

 潜在患者数は、国内で数千人と推定される「過敏性肺炎」。細菌やウイルスが肺で増殖して炎症が起こる一般的な肺炎とは異なり、鳥やカビなどの抗原によるアレルギー性であることが特徴だ。咳(せき)が2週間以上続けば、過敏性肺炎の可能性がある。

 鳥アレルギーによる肺炎は、かつては、ハトやオウムを飼う人に発症する「鳥飼病」として報告されていた。その後、羽毛布団やダウンジャケットが身近となり、十数年前から東京医科歯科大が羽毛布団や羽毛製品に関わる症例の報告を始めたという。

 池袋大谷クリニック院長の大谷義夫医師も同大の研究メンバーのひとりだった。開業した現在も、宮崎教授らと連携して患者の診察にあたる。クリニックに通院する福田政代さん(76)は、わが子のようにかわいがるインコが原因だった。飼っていたのは、マメルリハという小型のインコ。親鳥が産む卵をふ化させては、10羽近くと暮らしていた。

 だが2年ほど前から咳が止まらなくなる。自宅はマンションの2階。わずかな距離の階段を上るたびに息を切らせた。診断の結果、肺線維症になりかけていた。処置が遅ければ、命に関わるところだったのだ。

「インコが大事か、命が大事か」

 大谷医師に迫られ、インコを手放し、羽毛製品も処分。症状はやや落ち着いたが、昨年の冬、布団の下にマットを敷いたとたん、ぶり返した。素材に羽毛が含まれていたのだ。

「冬はダウンジャケットを着た人が増えるので、電車など人混みは避け、外出時はマスクをつけて、と先生から厳しく注意を受けています」(福田さん)

 鳥による過敏性肺炎。これは花粉症と同じで、誰もがアレルギー反応を起こすわけではない。だが、抗原にさらされる時間が長い人は、気をつけたほうがいいかもしれない。

 最もリスクが高いのが、インコやオウムなど鳥を自宅で飼うことだ。羽やふんに含まれる抗原を24時間吸い込むことになるからだ。庭やベランダでの野鳥への餌づけや鳥の剥製にも要注意だ。

 自宅の裏に建てられたハトの飼育小屋が原因で、発症した人もいる。ハトレースの人気は高く、愛好者は全国でハトを飼育している。郊外では大型の飼育小屋もいまだ健在だ。

「ある患者は飼育者に事情を話し、小屋を解体してもらうように交渉したそうです。鳥を避けるために、一戸建ての家からコンクリートに囲まれた都内のマンションに引っ越した方もいます」(東京医科歯科大学病院呼吸器内科の宮崎泰成教授)

 東京23区内でも、民家のベランダなどで小型の飼育小屋を置くケースもある。外からは発見しづらく回避が難しい。

 健康ブームに乗って、家庭菜園を趣味にする人もいるだろう。だが、抗原がたっぷり含まれた鶏ふん肥料にも気をつけてほしい。

 公園や神社でハトにエサをあげたり、ふんを掃除する場合も注意が必要だ。

 定年退職後、公園で掃除のボランティアを長年続けていたある高齢の男性。医療機関を受診したときには、すでに肺胞の壁が硬く線維化した肺線維症になっていた。本来、空気を吸うために柔らかい肺組織が硬くなるのだから、呼吸が十分にできず、ひどく苦しい。男性は、間もなく亡くなった。大谷医師がこう警鐘を鳴らす。

「私の患者も何人も命を落としています。決して甘く見ないでください」

 羽毛製品の抗原量はそれほど多くなく、単独で発症する人はまれだ。羽についている「ブルーム」は、時間の経過とともに羽毛から取れていくからだ。だが、過去に飼育歴がある人やハトなど鳥の多い環境にある人は、羽毛製品をきっかけに発症する可能性もある。

「古い羽毛布団では何ともなかったのに、買い替えた途端に症状が出たという患者もいます。鈴木さんのように、長い年月、ハトの抗原にさらされることで発症するケースもあります」(大谷医師)

 なかには、高級車の運転手の男性が発症した例もある。高級車では、掃除用に最高級のダチョウの羽で作られた毛ばたきを使うことがあるからだ。

 春に向けて日差しも暖かになってきた。3月下旬から桜も見ごろを迎える。お花見や公園での散歩、マラソン、ウォーキングを楽しむ人も増えるだろう。だが、公園には鳥の羽やふんもある。いったん発症するとわずかな抗原でも悪化することがある。用心に越したことはない。

※週刊朝日 2017年3月17日号より抜粋
https://dot.asahi.com/wa/2017031000017.html
https://dot.asahi.com/wa/2017031000017.html?page=2

http://archive.is/lDySo
http://archive.is/W2TtJ
その咳、もしかして鳥アレルギー肺炎!? 羽毛布団、ダウンも原因に【dot.ドット朝日新聞出版2017年3月14日】(鳥関連過敏性肺炎)
【気になるこの症状】鳥関連過敏性肺炎 ジャケットや布団も原因に【ZAKZAK2017年1月5日】(既報関連ソースあり)
羽毛布団出したらコホッ 鳥アレルギーの肺炎かも【NIKKEI STYLE2016年12月13日】
羽毛布団も“引き金”に…鳥が危ない肺炎を招く【日刊ゲンダイDIGITAL2016年11月16日】

posted by BNJ at 11:40 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: