2017年03月23日

ブラジルの食肉不正問題、世界的な鶏肉供給不足につながる恐れ【ブルームバーグ2017年3月23日】

食肉の安全性巡る取り調べ受け主要輸入国がブラジル産の輸入制限
不足分を補充することが可能な国は恐らくないとの見方も

鶏肉はどこか。世界の大手鶏肉輸入業者はそう問い掛けているかもしれない。世界最大の供給国であるブラジルからの鶏肉輸入を各国が禁止しているためだ。
  ブラジルの大手食肉加工会社の一部が製造する食品の安全性に関して取り調べが進められる中で、中国や韓国、メキシコなどの国々がブラジルからの輸入を制限した。ブラジルは世界の鶏肉輸出の約40%を占め、世界の鶏肉貿易に大きな穴が開いたままとなる可能性がある。
  折しも、ブロイラー鶏肉の世界2位の輸出国である米国で鳥インフルエンザが発生。韓国などの国々が米国産の輸入を制限していることから、競合する生産国が不足分を埋め合わせることができなければ、鶏肉供給が世界的に不足する恐れがある。
  インフォーマ・エコノミクス・グループFNP(ブラジル)のディレクター、ホセ・ビンセント・フェラス氏はサンパウロから電話インタビューに応じ、「米国が鳥インフルエンザの影響を受けている状況で、どの国が鶏肉輸出大国ブラジルからの供給の不足分を完全に埋め合わせることができるかを予測するのは難しい」と指摘。「現時点で可能な国は恐らくないだろう」と述べた。
  ブラジルが世界の鶏肉貿易に占める割合は今年、拡大すると予想されていた。鳥インフルエンザの影響が及んでいないブラジル産鶏肉の需要は、アジアや欧州、米国での鳥インフルエンザウイルス発生を受けて増加した。米農務省は昨年10月、中国が主導的な成長市場となるとの見通しを示している。ブラジルのペレイラ商工サービス相は、今回の食肉不正問題で主要食肉供給国としてのブラジルのイメージが打撃を受ける可能性があるとの見方を示した。
  
原題:Brazil Tainted-Meat Scandal Leaves the World Hungry for Chicken(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-23/ON8QW86S972A01

輸出大国ブラジルで鶏肉汚染スキャンダル 日本への影響は?【ハザードラボ2017年3月22日】
ブラジルでの食肉検査のようす(EBC/Creative Commons/MAPA)
 ブラジルで今月17日、20を超す食肉加工業者が衛生基準を満たしていない食肉や加工品を国内外に販売していた不正事実が明らかになった。年間56万トン余りの輸入鶏肉のうち、8割をブラジルに依存する日本へも影響は必至だ。

 ブラジル農業畜産省(MAPA)によると、この問題は同国の食肉加工業者21社が、食肉検査官や管理官などに賄賂を支払うことで検査を逃れ、衛生基準を満たしていない食肉や加工品を、国内外に販売していたというもの。同国の連邦警察とMAPAは、今月17日にサンパウロやブラジリアなどの食肉処理場などに立ち入り捜査を行い、30人以上の身柄を拘束し、調べを進めている。

 事件を受けて、欧州連合(EU)や中国などの主要輸入国が真っ先にブラジル産鶏肉の輸入禁止措置を発表。昨年、汚職事件で罷免されたルセフ前大統領に変わって、テメル大統領率いる新政権に変わったばかりのブラジルにとって、この汚職事件が主要産業である食肉輸出に悪影響を及ぼし、経済回復の足を引っ張る枷になるのは是が非でも避けなければならない。

 一方、この事件を受けて、日本の農林水産省と厚生労働省も21日、ブラジル連邦警察が捜査中の食肉加工業者からの輸入手続きを検疫段階でいったん止める措置を決定した。

 農水省によると、日本国内での鶏肉供給量に占める年間輸入量は、全体の2割近い40〜50万トンで推移しており、2004年に中国とタイで鳥インフルエンザが大流行して以来、輸入国をブラジルに切り替え、ブラジル産の鶏肉が輸入量全体の8割近くを占めているという。

 菅義偉官房長官は22日午前の会見でこの問題について触れ、「2015年度時点で、日本はブラジルから年間43万トンの鶏肉を輸入しているが、不正があった食肉加工業者からの購入は1業者のみで8900トンだった」と述べて、引き続き、流通経路を調べていくとしている。
輸入鶏肉
アジアでの鳥インフルエンザ以降、日本は鶏肉の輸入国をブラジルに切り替えた(2013年度の農水省の資料より)
http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/9/19513.html

http://archive.is/G7rJd
http://archive.is/qXd8h

posted by BNJ at 11:44 | Comment(0) | 海外の鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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