2017年03月30日

コウノトリ新聞 新聞作り楽しいよ 飛来する理由を探究 与謝野・石川小4年生 /京都【毎日新聞2017年3月30日】

4年生が力を合わせて完成させた「コウノトリ新聞」。学びの成果が詰まっている=京都府与謝野町立石川小で、安部拓輝撮影
 与謝野町の石川小の4年生23人が、近くの田んぼに飛来するコウノトリのことを伝える「石川小コウノトリ新聞」を完成させた。町内を流れる野田川や周りの田畑には近年、兵庫県豊岡市からコウノトリがよく飛んでくるようになった。登下校や放課後に出会った子は学級で15人もいる。どうして私の町に来るの? そんな疑問の探究は、子どもたちの興味の芽をぐんぐん伸ばした。【安部拓輝】

 総合学習の時間に1月から取材を始め、原稿と見出しを考えて記事にした。特に地域の人に伝えたい内容を模造紙2枚の壁新聞にまとめ、3月には農業者の会議で発表にも挑んだ。

 壁新聞のトップニュースは下川実莉さんの記事で始まる。昨秋の朝、登校中に電柱の先を見上げると、大きなコウノトリがいた。5メートルも離れていないのに逃げようとしない。目の前で出会った友達は他にもいた。「どのくらい来ているのかな」と思った4年生は、みんなで豊岡市のコウノトリの郷公園に行って質問した。与謝野では20件以上の目撃情報があり、もう数えるのをやめたほど飛来しているという。見出しは「ぼくの真上にコウノトリ」。石本貴大さんが自分の目撃談を言い表した一言だ。

 竹岡心美さんはコウノトリは食いしん坊だと知った。水辺の生き物を一日500グラムも食べる。コウノトリの郷公園の自然観察員によると、豊岡では約90羽が暮らしているが、ここだけでは50羽分の餌しかないという。残り40羽は餌場を探している。糸井美空さんは「与謝野は餌がいっぱいあるから気に入ってくれたんだ」と話す。

 与謝野にはなぜ餌が多いの? そんな疑問を抱いた4年生は、野田川の上流にある与謝小との交流授業でヒントを得た。与謝小の4年生は野田川に帰るサケを調べていた。その中で、農家が豆腐工場から出るおからと魚のあらでできた肥料を使っていると知った。肥料が微生物の餌にもなって魚が住みやすくなるというのだ。「魚が増えるということは、コウノトリもうれしいのでは」。石川小の村田亜美さんは、生き物が元気になる農業が広がれば、もっとコウノトリが増えるのではないかとワクワクした。

 石川小の周りには田畑が広がる。祖父が耕作している子も多い。コウノトリ新聞をきっかけに、4年生はふるさとの自然と農業に興味を持った。担任の永田史子教諭は「学びが地域とつながった。今後は生き物に優しい農業とは何かも探究してみたい」と話している。

 ■視点

学びの可能性、応援
 毎日新聞は4年生の総合学習をサポートしてきた。メモの取り方や原稿の書き方、見出しのコツを伝えると、記者も驚くレベルの新聞ができた。授業のたびに「面白い」とつぶやく笑顔に可能性を感じた。「コウノトリにもっと来てほしい」という願いを農家に伝えるという試みは覚えるだけの学習とはひと味違う。新たな学びに挑む子どもたちをこれからも応援したい。【安部拓輝】
http://mainichi.jp/articles/20170330/ddl/k26/100/568000c

http://archive.is/dL3mn

posted by BNJ at 23:29 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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