2017年04月04日

声ひろば 2017年4月4日、月曜日【高知新聞2017年4月4日】(オナガドリ/ヤイロチョウ)

1.土佐の酉年戌年
【松本三三男、87歳、高知市】
 他人から年齢を尋ねられると、満年齢で答えるのが現在の常識である。墓碑などの「享年」は、天から授かった現世に生を享(う)けた年数の意である。生まれた時点を1歳と数えた昔であるから、数え年の発想であろう。
 「還暦」は数え年61歳の呼び名である。60年で再び生まれた年の干支(えと)に返ることから、そう呼称するらしい。そうすると、満60歳になる年が還暦に相当するわけだ。干支は新暦の近代でも各方面で活用されていて難しい判断もいるが、面白い文化だ。
 干支と言えば、今年は酉(とり)年(どし)である。新聞やテレビなどでは、鳥類全般をあれこれ“トリざた”しているが、一般に「鶏」をさしているのではないか。鶏と言えば高知県ではチャボ、シャモ、オナガドリが、私の幼少期のおなじみのトリだった。
 県鳥はヤイロチョウとなっているが、オナガドリの方が古くから知られ、先人の工夫・才覚が伝承されていて土佐にふさわしいと思う。ゆるキャラとしても、意匠を工夫すればカツオよりもうけるのではないか。
 来年の干支は戌(いぬ)。土佐闘犬を通称トサイヌと言っているが、オナガドリと同じく知恵と技術の工夫の遺産、県の伝承遺産である。「志国高知 幕末維新博」に出場させると、歴史的人物に花を添える伝承的動物たり得ると思うけれど…。

2.山崎清憲先生を悼む
【中川ヤス子、89歳、主婦、高知市】
 「『山歩きに参加を』ユースホステル協会 どなたでも」に誘われて、日曜日ごとの主婦の楽しみ・山歩きが始まった。昭和50、51年の連年台風の浸水被害の後始末で疲れた体を癒やしたいと参加したのだった。
 高知市周辺の山々を、山崎清憲先生の説明付きで巡った。朝、県庁前に集合、先生を先頭に出発。元気な小中学生がいつも先生を取り囲み、先生の後になり先になりしながら登っていった。走りだす子供がいると、先生は「わしより先に行くな。山は走るものでない」と諭した。同行者には「じっくり歩き、止まらず進め」などと、誰にも分かるように教えられた。
 先生は常に先頭を歩きながら、後続の者を気遣い、先歩きの子供たちを注意して、よく目を行き届かせていた。子供たちには「一歩先には何があるか分からんろう」と、親しみのこもった注意をした。常に周囲を笑わせ、道中は先生を中心に笑いでいっぱいだった。山の中での昼食でも、小さな水の流れのそばで、弁当を開けるが早いか「うまそうね」と箸を伸ばしてきた。また、知らぬ者同士でも水を回し飲んで喜び合った。
 山行きは20年余り続けた。最初の頃、子供や大人に親しまれる先生のことを深く知りもしないまま、週1度の楽しみを頂いた日から今日で50年も過ぎたことは自分でも驚きです。
 享年100。山をこよなく愛された山崎先生のご冥福をお祈りします。

3.おもちゃが直った
【岡林元恵、51歳、縫製業、土佐清水市】
 先日、おもちゃ病院がソーレに日曜日に出張診療されると知り、伺いました。数カ月前に、リサイクルショップで購入した「くまモン」のおもちゃが、音が鳴るものの全く動かないので、残念に思っていたところ、2週間の入院で、完璧に直してくださいました。
 土佐清水市から片道3時間をかけて伺ったため、直っても直らなくても、着払いで送り返していただくようにお願いしていたところ、きれいに梱包(こんぽう)され、どこが悪かったのかを、写真に撮って、傷んでいた部品を交換してくださいました。
 購入する際、商品に使用説明のタグなどが付いていたので、新品だと思い込み持ち帰り、電池を入れて、がっかりしたものの、どうしてもあきらめきれずに今回依頼しました。
 大人の私が、これだけうれしく思い、喜んだのですから、大事にしていてこわれたおもちゃを直してもらった子供さん方は、本当にうれしかったと思います。 これから四万十の方にも診療所を開設される予定だとのことで、ドクターも募集中だそうです。この素晴らしい活動の輪がどんどん広がりますよう、心より応援いたします。このたびは本当にありがとうございました。

4.地域医療構想に思う
【大谷美知子、66歳、介護福祉士、高知市】
 3月9日付高知新聞の「地域医療構想」の記事を読んで不安になった。元々医療ベッド数が多い高知県では、約5千床削減されるとある。
 団塊の世代が全員75歳以上となる2025年問題を控えて、療養を余儀なくされる人は増えると思われる。
 私の父も91歳。兄夫婦の下で病気療養しているが、排せつや食事の世話は、家族に重い負担となっている。
 細くなった食を工夫したり、深夜に起こされたりと本当に大変。少し前ならどこの病院でも受け入れてくれて、家族は見舞いに行くだけで良かったのに、今高齢者を取り巻く現状は大変になってきた。
 あちこちにできている高齢者住宅等は一定の収入が必要であり、それほど一般的でない。国は在宅を合言葉に、高齢者に充てる金を削減しようとしている。はっきり言って高齢者を抱える病院をなくそうとしている。
 その方針にはあらがえず、介護保険が使えるか否かの瀬戸際のレベルを保ちながら、老々介護の日々に明け暮れている家族がどれだけ多いことか。
 また一人で障害や病気を抱え心細い日々を過ごしている人々がいることも念頭に置いて、構想を練っていただきたい。準団塊の世代のわれわれは、明日はわが身となる不安がある。
http://www.kochinews.co.jp/article/90482/

http://archive.is/U25hG
カフェ ニワトリいます Uターンした夫妻が養鶏、人気 高知【毎日新聞2017年1月26日】
「土佐のオナガドリ絶やさない」 高知県南国市、人工授精繁殖の取り組み進む【産経ニュース2017年1月20日】
高知県四万十町ヤイロチョウセンターで「四万十川の動植物」福袋【高知新聞2017年1月16日】

posted by BNJ at 11:15 | Comment(0) | 鳥類コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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