2017年04月12日

フンボルトペンギン 人工授精に成功 技術確立で繁殖に応用へ 下関・海響館 /山口【毎日新聞2017年4月12日】

 下関市の水族館「海響館」が11日、世界的にも珍しいペンギンの人工授精によるふ化に成功した。フンボルトペンギンとしては世界初だった昨年に続き同館では2例目となる。世界でも成功例の少ない凍結精子を用いた人工授精で、半永久的に保存が可能で、長距離の移動にも耐えられる凍結精子は将来的に海外から新しい血統の導入に役立つと期待されている。海響館は「ペンギンの人工授精の技術確立に向け、大きな前進といえる」と話している。【上村里花】

 海響館によると、昨年は十数回にわたって人工授精を試みた末の成功だったが、今回は1度の人工授精で成功した。昨年に続き今回も、ゲンキ(雄)から採取した精子をハッピー(雌)に人工授精した。3月3日に産卵し、今月9日ごろからふ化の兆候が表れ、11日午前8時半ごろ、ふ化したヒナ1羽を飼育員が確認した。

 フンボルトペンギンは、国際自然保護連合のレッドデータブックで「絶滅の危険が増大している」とされる絶滅危惧2類に指定されている。国内では同じ血統の個体が多く存在していることから、同館の石橋敏章館長は「(種の保全のため)将来的に新しい血統の導入が必要」として、同館では2012年から人工授精に取り組んできた。昨年に続き担当した同館の久志本鉄平さん(35)は「凍結精子による人工授精の技術を確立できれば、国内の水族館では個体数が減っているマカロニペンギンやエンペラーペンギンの繁殖にも応用できる可能性がある」と期待する。

 同館と交流のあるチリの国立サンティアゴ・メトロポリタン公園も同館の人工授精に関心を寄せており、今秋にも現地で技術交流を実施する予定という。久志本さんは「将来的には、野生から繁殖したチリの同公園の個体の精子を使った人工授精ができれば」と話す。

〔下関版〕
https://mainichi.jp/articles/20170412/ddl/k35/040/588000c

http://archive.is/ESbmK
ひと人 ペンギンの人工授精に成功した 久志本鉄平さん /山口【毎日新聞2016年5月29日】(海響館/フンボルトペンギン)
山口)ペンギン人工授精成功の海響館が記者会見【朝日新聞デジタル2016年5月25日】
フンボルトペンギン凍結精子で人工授精…世界初【読売新聞2016年5月25日】

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