2017年05月08日

歩む 下田信広さん(70)=豊前市 「鳥遊庭」月1回自費で発行 手書き新聞で野鳥と四季紹介 /福岡【毎日新聞2017年5月7日】

身近な自然伝えたい
 地元の野鳥と四季を、月1回発行の手書き新聞「鳥遊庭(ちょうゆうてい)」で紹介している。12年間発行を続け、間もなく累計150号。コピー代など経費は全て自分で賄う。「待っている人がたくさんいるから」と、取材、執筆、編集への意欲を持ち続ける。

 自ら撮った写真とその出会いの一瞬を、親しみやすい文でつづる。「新池(角田神宮前)に珍客 ヘラサギ2羽 “なんと大陸から”」。今年4月1日発行の147号の頭記事は、そんな見出しの「特ダネ」だ。なじみの池の横を車で通り、目に入った見慣れぬずんぐりした体形に思わず車をバックして双眼鏡で追いかけた。しゃもじ形をしたくちばしを見て、ヘラサギであることを確認した。野鳥の会筑豊支部のメンバーとして観測を続けているが、この近辺では初めての姿だった。

 野鳥に関しては日記を付けている。だから話題には困らない。「大事なのは、定点観察」。継続して同じ場所を見続けることが、身近な変化に気付くポイントという。

 出身は旧犀川町(現みやこ町)。物心つく頃は野山を走り回り、自然と野鳥に興味を持った。結婚を機に豊前市へ。信用金庫に勤務していた約30年前、顔見知りの保育園長に頼まれて始めた子供たち向けの観察会が、口コミで他の保育園や小学校、老人ホームに広がった。鳥遊庭の発行を始めたのは2005年3月。定年退職の2年前だった。先生や、子供たちの親、周囲の人々にも四季の鳥たちの姿を伝えたいという思いだった。

 サギを踏みつけてくちばしで肉をあさるオオタカの姿など、他の野鳥愛好家がうらやむスクープ写真も数多い。しかし、珍鳥を追いかけるより、身近な自然をとことんまで追求するのが自身のスタンスという。

 「(鳥遊庭を)読み出してから、散歩の楽しみが増えた」「こんな種類の鳥が近くにおると知らなかった」。そんな声が読者から寄せられる。

 悩みは、まだ後継者が現れないこと。だから、観察会で子供たちに笑顔で接するため、鳥遊庭の発行をこれからも続けるため、少なくともあと10年は健康で居続ける。それが目標だ。【津島史人】

〔北九州版〕
https://mainichi.jp/articles/20170507/ddl/k40/070/282000c

http://archive.is/EnpH4

posted by BNJ at 11:33 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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