2017年06月19日

ニホンライチョウ ふ化 24時間体制で見守り 「育てる、失敗許されない」 /富山【毎日新聞2017年6月19日】(既報2ソース)

記者会見でニホンライチョウのひな2羽のふ化に感極まる富山市ファミリーパークの石原祐司園長=富山市古沢で、上野宏人撮影
 「市民、県民にとって特別の思いのある鳥−−」。絶滅の危機にある特別天然記念物、ニホンライチョウのひな2羽がふ化した富山市ファミリーパーク(富山市古沢)の石原祐司園長(57)は18日、記者会見でそう語った途端、感極まって言葉を詰まらせた。【上野宏人】

 「二つ生まれてました」。18日未明、2羽のふ化を確認した小峠拓也・動物課長代理から、興奮したメールが、ライチョウを担当する村井仁志・動物課長に届いた。石原園長らにもすぐに伝えられた。


ひながふ化した富山市ファミリーパークの「ライチョウ舎」=富山市古沢で、上野宏人撮影
 ひなは、北アルプス・乗鞍岳で採取した卵から昨年6月にふ化したつがいが今年5月22、24両日に産んだ卵からかえった。今月15日にふ化器に移してからは、担当者が交代で温度や湿度に注意を払いながら24時間体制で見守った。ふ化する際、体力が尽き死ぬこともあるため、不安と期待が入り交じった状態で、石原園長は「分娩室で奥さんを見守る心境だった」と振り返る。

 17日午後8時までは、ひなが卵の内側から殻をつつく「はしうち」は確認していなかったという。しかし、18日午前0時にふ化を確認。録画映像から誕生は17日午後11時15分と同41分と判明した。

 今後、専用ケージでウサギ用の餌や小松菜などを与え、ふんを観察しながら注意深く育てていく。性別は約1カ月後、卵の殻からDNA鑑定。順調にいけば、3〜4カ月後には1羽ずつに分け、約1年後には、繁殖できるまで成長するという。

 石原園長は「育て上げる仕事が待っている。失敗は許されない」と気を引き締めた。

 ただ、飼育・繁殖技術の確立のためには「分からないことがたくさんある」という。石原園長は、ともに取り組む大町山岳博物館(長野県大町市)や上野動物園(東京都台東区)でも「ひなが誕生するだろう」と期待する。連携し科学的知見を蓄積することが技術向上につながるためだ。

 同パークでは、ひなと同じ母鳥が先月20日〜今月18日朝に計19個を産卵、うち8個が受精卵と確認された。ふ化しない2個を除き、残る4個を遺伝的多様性を確保するため、22日に上野に移す予定だ。
https://mainichi.jp/articles/20170619/ddl/k16/040/181000c

富山)ライチョウ人工繁殖、ヒナ誕生は「一つの通過点」【朝日新聞デジタル2017年6月19日】
会見する富山市ファミリーパークの石原祐司園長(中央)ら=富山市古沢

 絶滅が危惧されるニホンライチョウ。その人工繁殖に取り組んできた富山市ファミリーパークの石原祐司園長は18日、待望のヒナの誕生に「一つの通過点として、今後も種の保全に向けた努力を続ける」と意気込んだ。

 ライチョウの人工繁殖事業は、2015年度から環境省と公益社団法人「日本動物園水族館協会」(JAZA)が連携して進めており、北アルプス・乗鞍岳(長野、岐阜両県)周辺で採取した卵から生まれたニホンライチョウを国内の3施設で飼育。同パークでは15〜16年に採取した卵から生まれたオス6羽とメス1羽を育てている。

 今年は「お見合い」で相性が合ったオスの1羽とメスが5月13日から毎日1回交尾をするようになり、同月20〜26日に生まれた4個のうち2個を有精卵と確認。今月17日の午後11時すぎに相次いで2羽が孵化(ふか)した。人工飼育下の孵化としては1998年に大町山岳博物館(長野県大町市)で孵化して以来19年ぶりの快挙という。

 石原園長は「よくぞ生まれてきてくれたと感謝しているが、まだ一つの通過点」と位置づけ、「人工繁殖は生まれたヒナが翌年に繁殖して初めて成功したと言える」と気を引き締めていた。(松原央、江向彩也夏)
http://www.asahi.com/articles/ASK676RD5K67PUZB012.html

富山ですくすく育って ライチョウひな誕生【北國新聞2017年6月19日】
■保護へ一歩「誇らしい」

 「よくぞ生まれてきてくれた」−。人工繁殖によって初めてニホンライチョウのひなが誕生した富山市ファミリーパーク(同市古沢)。誕生から一夜明けた18日、石原祐司園長らがほっとした表情で喜びを語り、知らせを聞いた来園者からも喜びの声が上がった。

 パークで行われた会見には石原園長、村井仁志動物課長、飼育担当の動物課主査、堀口政治さんが出席し経緯を説明した。堀口さんらはふ化が近づいた15日から24時間体制で観察を続け、ふ化予定日の17日を迎えた。殻をつつくなどの兆候が全く見られないまま夜となり、当直を残し、それぞれ不安を抱えながら帰宅。18日午前0時の観察で、動物課長代理の小峠拓也さんが2羽ふ化しているのを確認した。

 自宅で報告を受けた石原園長は「生まれてきてくれてありがとうという感謝の気持ちだった」と振り返り、「市民、県民にとって特別に思い入れのある鳥。現場の担当者が頑張ってくれたおかげ」と目に涙を浮かべた。

 ひなはふ化後2週間が特に体調を崩しやすい。堀口さんは「卵から育てた2年間の経験がある。餌を食べる量や、ふんの状態などを注意深く見ていきたい」と力強く語った。

 同日午後にはパーク内の自然体験センターにひなの誕生を知らせる掲示が貼られ、ふ化を最初に確認した小峠さんが、来園者に発見時の様子を話した。興味深く話を聞いていた同市本郷町の主婦、吉田奈津樹さん(29)は「ライチョウの増殖が富山で行われているのはとても誇らしい」と笑顔で語り、岐阜県高山市から家族で遊びに来ていた田頭和宏さん(40)は「飼育事業によって数が増え、山で観察できる機会が増えればうれしい」と期待した。

 同パークで里山再生などに取り組む市民いきものメイト事務局長の中沖修一さん(58)は「パークで飼育事業が行われていることは、来園者や県民がライチョウの保護、さらには環境に関心を持つきっかけとなる。ひなにはすくすく育ってほしい」と話した。
http://webun.jp/item/7376869

http://archive.is/OzsBY
http://archive.is/2p2fZ
http://archive.is/EziNF
ニホンライチョウ、人工繁殖でヒナ誕生 19年ぶりに【朝日新聞デジタル2017年6月18日】

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