2017年06月25日

知っちゅう? 県鳥「ヤイロチョウ」 発見から80年、絶滅危惧種 /高知【毎日新聞2017年6月25日】

さえずるヤイロチョウ=生態系トラスト協会提供
原生林に生息/「自然公園」構想も
 「高知県の鳥」すなわち県鳥をご存じだろうか。ヤイロチョウというスズメより一回りほど大きな小鳥だ。恥ずかしながら記者も、高知に来るまで存在すら知らなかった。高知県で、日本で初めてヤイロチョウの巣が確認されて今年で80年。ヤイロチョウについて調べてみた。【柴山雄太】

 ■東南アジアからの渡り鳥

 スズメ目ヤイロチョウ科に属する。体長は約20センチ。環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧1B類に指定されている。

 日本には夏場に繁殖のために渡ってくる渡り鳥。体色は青や赤、白などカラフル。東南アジアのボルネオ島などから渡ってくるとみられる。

 日本には5月半ばごろに到来。下旬から産卵を始め、卵は2週間程度でふ化する。ヒナは約2週間で巣立つが、その後2カ月半ほどは繁殖地にとどまると考えられている。

 ■「鳴き声たくさん」


ヤイロチョウの巣=高知県四万十町大正で、柴山雄太撮影
 日本で初めてヤイロチョウの巣作りが確認されたのは1937(昭和12)年6月。当時の農林省による調査で、今の宿毛市にある国有林で発見された。当時の記録には、ヤイロチョウの鳴き声がたくさん聞こえたと記録されているという。

 ヤイロチョウの保護活動に取り組む生態系トラスト協会(四万十町)の中村滝男会長(65)によると、当時周辺に広大な原生林があったことを示しているという。

 ヤイロチョウのつがいは10〜20ヘクタールの縄張りを必要とする。地表の落ち葉をめくり、その下にいるミミズなどを主食にしているため、落ち葉の積もった腐葉土のある森を好む。下草が生える人の手の入った林には住まず、日光が当たりにくい原生林にしか住まない。

 県内は、江戸時代から藩有林として手つかずの森林があり、明治以降は国有林になったため、生息適地が多かったとみられる。

 ■開発で激減、保護へ

 だが国有林の伐採が進み、生息適地が減少したことや、猿などの天敵を避ける性質があり、数を減らしていったとみられる。

 中村会長は「県内で明治維新以後最大の失敗は、藩有林を国有林化したことだったと思うんですよ」と話す。広大な原生林が失われ、今では県内で確認できるのは10つがい程度だという。

 そこで生態系トラスト協会では、生息地を守ろうと、森林を購入するナショナルトラスト活動を続けている。現在196ヘクタールがヤイロチョウの保護区になっているという。また製紙大手の王子ホールディングス(東京都)が、四万十町木屋ケ内にある社有林260ヘクタールで、ヤイロチョウなど動植物保護のため協会と協定を結んだ。

 巣の発見から80年を迎え、中村会長は四万十川流域に「県立ヤイロチョウ自然公園」の設置構想を提唱する。「かつて東京からの指示で森を切り、木材は都市に消費されました。今度はこの森を、東京や世界から人を呼べるような存在にしたい」と意気込む。

 協会では巣の発見から80周年を迎えたことを記念し、県内各地で巡回パネル展を開催している。

プレゼント
 ヤイロチョウなどがデザインされたポストカードを抽選で読者2名にプレゼントします。生態系トラスト協会と王子ホールディングスの協定締結を記念した限定品です。

 希望者は、はがきに郵便番号▽住所▽氏名▽電話番号▽コーナーのタイトル「知っちゅう?」を切り抜いて張り付け(コピー不可) 〒780−0870 高知市本町4の2の44朝日生命高知ビル8階、毎日新聞高知支局「ヤイロチョウ」係。6月30日(金)必着。当選者の発表は発送をもって替えます。
https://mainichi.jp/articles/20170625/ddl/k39/040/316000c

http://archive.is/1FjIl
守れ絶滅危惧種「ヤイロチョウ」−王子HD、高知の社有林で生息環境保全【日刊工業新聞2016年9月9日】

posted by BNJ at 23:02 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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