2017年08月06日

美術館の展示案内にアプリ使用広がる 「体験」機能も【朝日新聞デジタル2017年8月6日】(剝製で展示する鳥の鳴き声を流す)

「ポケット学芸員」の画面。作品番号を入力すると解説が表示される=埼玉県立近代美術館
 美術館や博物館の展示案内に、スマートフォンなど携帯端末の無料アプリを使う動きが広がっている。専用機材を使う音声ガイドに比べ導入しやすく、文字や画像も使えるのがポイント。「解説」だけでない工夫をする施設もある。

 東京・上野の東京国立博物館2階。スマホを手にイヤホンをして土偶や銅鏡の並ぶ展示室に入ると、縄文〜古墳時代の美術の解説が聞こえてくる。同館配信のアプリ「トーハクなび」だ。3月末でダウンロード数は延べ約3万6700件に上る。撮影可の作品をスマホで撮影し「お気に入り」登録できる機能や、画面に触れて蒔絵(まきえ)の工程や鈴の音を「体験」できる機能も収めた。

 元々、常設展示に音声ガイドはなく、場所の都合で解説文も文字数が限られがちだった。「見どころや背景を知れば理解も深まる」(小林牧・博物館教育課長)と5年前に始め、内容や機能を充実させてきた。

 東京都現代美術館は2015年、メキシコの現代美術家オロスコさんの個展で実験的に導入した。国内美術館初の個展だったため「作家の姿をイメージしやすく」(加藤弘子事業推進課長)と、オロスコさんが展示作品の卓球台で遊ぶ様子やインタビューを撮影。来館者の居場所に応じて、メッセージや動画を自動的にスマホに届けられるようにした。利用者アンケートでは9割が「また使いたい」と答えた。

 ログイン前の続き他にも東京都庭園美術館やDIC川村記念美術館(千葉県佐倉市)などが、作品や建物の歴史などを紹介するアプリを配信する。

 ただ、展示替えに合わせた更新など手間は多く、費用もかかる。システムが大規模な東京国立博物館の場合、維持や更新にかける費用は「年数百万円」。国の助成や企業の協力なしに実現は難しかったという。

 こうしたハードルの解消を目指す動きも出てきた。

 埼玉県立近代美術館(さいたま市)は4月、常設・屋外あわせ約20点をガイドアプリ「ポケット学芸員」で紹介し始めた。番号を入力すると解説が表示され、後で読み返すことも可能。提供するのは美術館や博物館の収蔵品管理システムを開発・運用する「早稲田システム開発」(東京)。システムの顧客、約220館が登録した作品の情報を使え、追加費用なしで導入できる。

 剝製(はくせい)で展示する鳥の鳴き声を流す(岩手県立博物館)、6言語で解説を表示する(北海道博物館)など様々な運用方法で、現在約30館がアプリを利用する。内田剛史代表取締役は「展示の面白さが、多くの人に伝わる使い方をしてもらえれば」。

 美術評論家の暮沢剛巳・東京工科大教授は「今後、屋外も含め作品が点在する『国際芸術祭』などでの活用も進むのでは。著作権やイヤホン装着などマナーへの配慮も必要」と話す。(増田愛子)
http://www.asahi.com/articles/ASK754VTKK75UTNB01B.html

http://archive.is/SzQje

posted by BNJ at 11:43 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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