2017年08月28日

カヌー サメやカワセミをイメージ…国産艇を東京五輪へ【毎日新聞2017年8月28日】

初の流水実験を行った国産艇。カワセミのくちばしをイメージした特徴的な形をしている=東京都青梅市の御岳渓谷で2017年8月22日午後1時18分、岩壁峻撮影
東洋大などのプロジェクトチームが開発進める

実験艇の裏側には回転を起こしやすいように羽根のようになっている=東京都青梅市の御岳渓谷で2017年8月22日午後1時0分、岩壁峻撮影
 昨年のリオデジャネイロ五輪で羽根田卓也選手(30)=ミキハウス=が銅メダルを獲得して、注目度が高まったカヌーのスラロームで、東洋大などのプロジェクトチームが2020年東京五輪に向けた国産艇の開発を進めている。実用化されればインターネットのクラウドファンディングで広く製作資金を集め「みんなのカヌー」で五輪の頂点を目指したいと夢を膨らませている。【岩壁峻】

 カヌーが盛んに行われる奥多摩の御岳渓谷(東京都青梅市)。22日、プロジェクトリーダーを務める東洋大理工学部長の寺田信幸教授と開発責任者の望月修教授が、実験艇「水走(みつは)」の初めての渓流でのテストを見守っていた。試乗した五輪2大会の代表で日本カヌー連盟の藤野強スラローム強化副委員長は加速性に改善の余地はあるとしながらも、ターンなどでは「静水よりも流水の方がよい動きをする」と好感触を口にした。望月教授らはほっとした笑みを浮かべていた。

 プロジェクトは東洋大が16年に東京東信用金庫(東京都墨田区)と結んだ産学連携協定がきっかけだった。同金庫は板金・プレス加工などを手がける浜野製作所(同)を顧客にもつ。流体工学が専門の望月教授の知識と、浜野製作所の技術を生かすのに最適と思いついたのが、これまで外国製だったカヌーを国産化することだった。

 スラロームは激流の川を下りながら2本のポールによるゲートをくぐり、タイムを競う。激流を速く進むためにはカヌーの抵抗を少なくすることが常識だが、望月教授らはゲートを素早く回るためにカヌーの回転性を高めることに着目。「流れに力をもらうために抵抗を使う」という型破りな発想をした。

 取り入れたのは生き物の特徴を人工的に再現する「バイオミメティクス」(生物模倣)という考え方だ。船底の横を切り込んだように仕立てた羽板はサメのエラをイメージ。ここが水の抵抗を生み、回転しやすくなる。カワセミのくちばしをイメージした細長い船首は加速を意識した。

 カヌーは強豪のスロバキアなど東欧製が主流のため、日本には遅れて普及することが多く、選手は慣れるのに時間がかかる。国産艇が完成すれば、時間差なく練習ができる利点もあるため、藤野さんは「東京五輪の1年前には選手に乗ってもらいたい」と話す。

 今後、プロジェクトチームは日本連盟と連携しながら、時間と格闘しながら試作を重ねる。大半は大学の研究費で負担しているため、資金の調達など課題はあるが、望月教授は「日本の力を見せつけたい」と期待している。
https://mainichi.jp/articles/20170828/k00/00e/050/251000c

http://archive.is/ulbsa
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posted by BNJ at 22:16 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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