2017年09月28日

【親子でぶらり 学べるスポット】小網代の森(神奈川県三浦市) 湿地帯や干潟に多様な動植物【東京新聞2017年9月28日】

小網代湾に面して干潟(左手前)が広がる小網代の森=神奈川県三浦市で

 三浦半島の先端に海と森に囲まれた豊かな自然環境の湿地帯がある。相模湾に面した約70ヘクタールの「小網代(こあじろ)の森」は1990年代から保全の取り組みが始まり、2014年7月から木道や解説パネルなどを整備して一般開放されている。川の源流から海に向かってコナラ、ハンノキ、ジャヤナギと生育環境に応じた植生の変化が楽しめるほか、夏はホタル、秋にはトンボやチョウなど多種多様な昆虫が飛び交う。
 この森はもちろん鳥類の隠れ場所でもある。潮のにおいを嗅ぎながら湿地帯を抜ける木道を進むと、少し遠くから鳥の鳴き声が聞こえてくる。ふと振り返るとガマの群生の上をキアゲハやシオカラトンボが海風に乗りながらヒラヒラと舞っている。自然観察グループや環境NGO関係の来訪者が多いが、カップルや親子連れの姿も目にする。擦れ違う際、「こんにちは」とあいさつの言葉が自然に出てくる。山歩きと同じだ。
 森の魅力は小網代湾に面したカニの生息する干潟だ。海の潮が引いて干潟が浮かび上がると小さな穴の中からカニが姿を見せ、カニダンスを披露する。水色の顔を持つチゴガニは白いハサミを開くとすばやく上げ下げする。望遠鏡のように長い目を持ったコメツキガニはハサミを開くのと同時にゆっくり脚を上げ、急に素早くハサミを振り上げ、振り下ろす。どちらも一連の動作を何度も繰り返す。カニダンスはオスに限られており、「求愛」や「縄張り争い」の意思表示ではないかといわれる。いずれにせよユーモラスな動きは見ていて飽きない。
 都会の喧噪(けんそう)を逃れ、童心に帰ってトンボやチョウを追い、カニと戯れるのも楽しい。秋の散策にはうってつけの場所だ。  (土田修)
◆ひとこと
 昭和40年代に持ち上がったゴルフ場開発に反対する市民団体の訴えで行政が森の保全に乗り出した。次世代への心豊かな贈り物だ。
写真
 ★メモ 神奈川県三浦市三崎町小網代。京浜急行三崎口駅から京急バスで「引橋」または「シーボニア入口」下車。利用は4〜9月は7〜18時、10〜3月は7〜17時。NPO法人小網代野外活動調整会議による環境学習やガイドなどもある。団体利用などの問い合わせは、横須賀三浦地域県政総合センター環境部みどり課=(電)046・823・0210=へ。
●足を延ばせば…
 ★京急油壺マリンパーク 三浦市三崎町小網代1082。京浜急行三崎口駅からバスで約15分。サメやアシカ、イルカ、ペンギン、カワウソなどさまざまな生きものを見ることができる。イルカやアシカのパフォーマンスや体験イベントも。営業時間9〜17時。入園料大人(高校生以上)1700円、中学生1300円、小学生850円、3歳以上450円。(電)046・880・0152
 ★白秋記念館 三浦市三崎町城ケ島374の1。京浜急行三崎口駅から城ケ島行きバスで白秋碑前下車。白秋文学の分水嶺(ぶんすいれい)とされる三崎時代を考察する。白秋直筆の短冊のほか、関係する品々を展示。白秋も関わり、鈴木三重吉が創刊した「赤い鳥」全巻も閲覧できる。入館無料。開館10〜16時。原則月曜休館。(電)046・881・6414
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyoguide/info/burari/CK2017092802000162.html

http://archive.is/wX7Pc

posted by BNJ at 23:00 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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