2017年10月11日

沖縄で採取のクジラ化石、コセミクジラだった 北半球で初めて発見【沖縄タイムスプラス2017年10月11日】(ペンギン)

 国立科学博物館(東京都)は10日、同館研究員を含む6カ国11人の国際共同研究グループが、沖縄県うるま市具志川の更新世中期(90万〜50万年前)の地層から、南半球だけに生息するコセミクジラの化石を北半球で初めて発見したと発表した。同館では「これまで知られていなかった海生ほ乳類の大規模な交流が起こっていた」と説明している。

沖縄県うるま市で見つかったコセミクジラの耳の骨の化石(右側)と現生のコセミクジラの耳骨(甲能直樹氏提供)
 コセミクジラは体長約5メートルの小型のヒゲクジラ。沿岸域にあまり姿を現さないため生態はほとんど分かっていない。化石は、米国地質調査所が沖縄占領下の1940年代後半、うるま市具志川の米軍キャンプコートニー敷地内で採取。現在は米国のスミソニアン研究所に保管されている。

 研究グループの1人が同研究所でヒゲクジラ化石の標本の調査中、うるま市の採取化石の一つが、コセミクジラの特徴を持つことに気づき、2014年から共同研究を進めた。うるま市の化石と共に、同様のイタリア産化石も確認され、研究成果が米国の生物学雑誌「カレントバイオロジー」に論文公表された。

 論文の共著者で国立科学博物館の甲能直樹氏は、コセミクジラの生息域は比較的で寒い海域だとして「コセミクジラが北半球にまで分布を広げていた事実は、いずれ北半球からペンギンの化石が発見されるかもしれないことを暗示しており、興味深い」と成果を話している。

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/154598

北半球にもコセミクジラ 国際研究チーム うるまの化石確認【琉球新報2017年10月21日】
沖縄産のコセミクジラ耳骨の化石

現生コセミクジラの耳骨
 1940年代後半にうるま市で採集された化石が、南半球にのみ生息するコセミクジラの化石だったことがこのほど明らかになった。北半球にコセミクジラは分布しておらず、化石が確認されたのも初めて。動物の地球規模の移動を解明する手掛かりとして注目される。国立科学博物館などの国際共同研究チームが米国生物学雑誌カレントバイオロジーのウェブ版にこのほど、発表した。

 この化石は、うるま市のキャンプコートニーで基地建設に伴う地質調査中に採集され、米国スミソニアン研究所に収蔵されていた。別の種類のヒゲクジラの化石とされていたが、研究チームの1人がコセミクジラの特徴に気付いて耳骨(じこつ)の分析を進めた。研究チームはイタリアのシチリア島で90年代に発見された化石もコセミクジラだったことを明らかにした。沖縄とシチリア島から化石が発見されたことで、コセミクジラが北半球に広く分布していたことが推測される。

 研究チームのメンバーで国立科学博物館の甲能直樹さんは「氷河性の環境変動で南北半球の生物が大規模に移動していたと見えてきた。南半球にしかいないペンギンも、かつて赤道を越えて北半球に来ていたことが分かる日が来るかもしれない」とロマンを語った。

 コセミクジラの化石は、氷河期に当たる90万〜50万年前(更新世中期)の層から発見された。北半球ではこれより古い鮮新世(約530万〜260万年前)に、コセミクジラの祖先を含む小型ヒゲクジラ類が絶滅している。

 現在、赤道付近は海水温が高く、栄養が乏しいため、海生ほ乳類は赤道を越えて行き来せず、分布は南北で分かれる。

 南半球で進化したコセミクジラが、更新世前期から中期にかけての氷河期に北半球に侵入していたことを示す今回の発見は、気温が低かった時代に動物たちが赤道を越えて移動していたことを示している。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-597191.html

http://archive.is/W0hs4
http://archive.is/pYQaw

posted by BNJ at 11:11 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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