2017年10月28日

(ののちゃんのDO科学)ハトはなぜ空でふんをするの?【朝日新聞デジタル2017年10月28日】

動物(どうぶつ)のうんちの仕方(しかた)はいろいろ<グラフィック・永井芳>
 ハトはなぜ空(そら)でふんをするの?

 東京都・早川光(はやかわひかる)さん(中3)からの質問

 ■場所(ばしょ)を決(き)めずいつでもしているの

 ののちゃん ぎゃーっ。頭(あたま)になにか落(お)ちてきたよ。

 藤原先生 あら、ハトのふんね。

 のの いやになっちゃう。ハトはなぜ飛(と)びながらふんをするの?

 先生 それはね、「したくなったからする」ということよ。

 のの がくっ。それが答(こた)え?

 先生 では、もっと丁寧(ていねい)に説明(せつめい)するわね。ポイントは2点(てん)。一〈ひと〉つ目(め)は、ハトは決(けっ)して飛んでいるときだけふんをするわけじゃないわ。地面(じめん)を歩(ある)いているときも、しているのよ。つまり、「鳥(とり)はいつでもふんをする」ってことね。

 のの そうか、体(からだ)を1グラムでも軽(かる)くして、飛びやすくするんだね。

 先生 その通(とお)り。そして二(ふた)つ目は、そもそも多(おお)くの動物(どうぶつ)はトイレの場所(ばしょ)を決(き)めてはいないの。つまり人間(にんげん)の基準(きじゅん)でものごとを見てはだめね。トイレを定(さだ)めている哺乳類(ほにゅうるい)は「地下生活(ちかせいかつ)をするタイプ」などに限(かぎ)られ、実(じつ)は少数派(しょうすうは)だわ。

 のの モグラとかだね。地下に巣(す)がある動物は、どこでもふんをすると不衛生(ふえいせい)になるからでしょ。

 先生 そうよ。「ナガエノスギタケ」という珍(めずら)しいキノコは、このモグラのふんの近(ちか)くに生(は)えるわ。だからこのキノコがあると、下にモグラの巣があるって分かるのよ。

 のの あはは。仲良(なかよ)し関係(かんけい)だね。

 先生 生物学(せいぶつがく)では「共生(きょうせい)」と呼ぶわ。ナガエノスギタケには、周(まわ)りのブナの木(き)などと協力(きょうりょく)して、ふんから栄養(えいよう)をとって巣をきれいに保(たも)ってくれるありがたい役割(やくわり)があるの。

 のの あれっ? でも、うちで飼(か)っている猫(ねこ)のタマも、決められたトイレを使(つか)うよ。なんで?

 先生 いいえ、それは人間が「しつけ」をしたからよ。猫は習性上(しゅうせいじょう)、トイレのしつけをできる動物なの。だからペットに向(む)いているのね。

 のの なぜトイレを覚(おぼ)えるの?

 先生 猫には「なわばりの境界(きょうかい)でふんをする」という習性があるわ。ほかの猫に対して、自分(じぶん)の領分(りょうぶん)を示すわけね。そして、このなわばりの中でふんをするときは、逆(ぎゃく)にふんを隠(かく)そうとするわ。この「隠したい」という猫の気持(きも)ちを利用(りよう)して、トイレを覚えさせるわけ。

 のの 犬(いぬ)にはできないのかな。

 先生 犬は「がまんをする」のが習性ね。だから散歩(さんぽ)に連(つ)れ出(だ)すと、喜(よろこ)んでふんをするでしょう。

 のの じゃ、人間はなぜトイレの場所を決めているんだろう?

 先生 うーん、人間はちょっと特殊(とくしゅ)で、「文化(ぶんか)」のせいよ。だから本来(ほんらい)の習性とは別(べつ)ね。その証拠(しょうこ)に、人間に近いチンパンジーや猿(さる)は、やっぱりトイレの場所を決めていないわ。ほかの多(おお)くの哺乳類と同じように、どこでもしちゃうの。

 のの へえ、おもしろいね。話(はなし)を聞(き)いていたら突然(とつぜん)、トイレに行(い)きたくなっちゃった。じゃね〜。

 (取材協力=動物学者・今泉忠明さん、構成=伊藤隆太郎)

     ◇

 NIE教育に新聞を www.asahi.com/edu/nie
http://www.asahi.com/articles/DA3S13199146.html

http://archive.is/DQefo

タグ:ハト一般
posted by BNJ at 11:09 | Comment(0) | 鳥類コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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