2017年11月26日

秋田)「守る」 進む鳥インフル対策 大森山動物園【朝日新聞デジタル2017年11月26日】

かつてコクチョウなどが飼われていた池=秋田市浜田

 昨年11月に鳥インフルエンザ感染に見舞われた秋田市の大森山動物園。今シーズンの本格的な流行期を前に、園内ではネットの設置や消毒の徹底などの対策が進んでいる。

 雪が積もり、冷たい風が吹く平日昼間の園内。消毒液を染みこませたマットを踏みしめて中に入る。園内の池を泳ぎ回る水鳥の姿は見当たらない。網目の細かいネットやアクリル板で、金網の鳥舎を囲う作業が進んでいた。

 昨年11月中旬、飼育していたコクチョウが毒性の強い高病原性鳥インフルエンザ(H5N6亜型)に感染し、突然死んだ。国内の動物園では3例目の発症で、同月下旬にかけて、他にも計5羽の感染が確定した。園は感染拡大防止のため、展示用のオオハクチョウなど計33羽の殺処分に踏み切った。

 最初に死んだコクチョウがいたのは園内の動物病院だった。部屋は金網で囲まれ、野鳥の出入りはない。職員は靴底の消毒をして出入りしていた。園の獣医師である三浦匡哉さん(46)によると、「野鳥のふんが部屋に落ちた」「ネズミなどがウイルスを媒介した」など複数の感染原因が考えられたが、特定は出来なかったという。

 園では、鳥インフルエンザ感染の発生後、園内の池での鳥の飼育を取りやめた。園を運営する秋田市は今年度、対策費として約5千万円の予算を計上し、園内6カ所の鳥舎に屋根を設けたり、ウイルスを運ぶ野鳥が入らないようにネットをかぶせたりする。

 感染鳥の隔離のために、動物病院が使えなくなったことを踏まえ、新たに隔離用の施設も設けた。流行期には園に入る全ての人に、靴裏の消毒を義務づけた。

 昨年の教訓を踏まえた園独自の対応マニュアルも作成中だ。三浦さんは「(飼育する動物は)市民の財産だし、愛着もある。守らなければならない」と話す。

 環境省は、昨シーズンの全国的な鳥インフルエンザの流行を受け、動物園などでの対応マニュアルを今月付で改訂。大森山動物園や東山動植物園(名古屋市)で飼育鳥から別の飼育鳥への二次感染が起きたため、ウイルスの飛散を防ぐ隔離方法や入園者の出入り制限について、より詳しい説明を加えるなどした。

 今シーズンも11月に島根県で感染が確認された。全国的な流行には至っていないが、来年4月ごろまで警戒を呼びかける。(神野勇人)
http://www.asahi.com/articles/ASKCN6JFXKCNUBUB012.html

http://archive.is/YcZQU

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: