2018年01月23日

ふくら雀【宮崎日日新聞2018年1月23日】

 真冬の小さな風物詩のひとつに、「ふくら雀」がある。日本人にとってどの鳥より身近な野鳥のスズメが、丸く膨らみ、実に愛らしい姿になるのが寒風吹きすさむ今ごろだ。

 もっともスズメにしてみれば人間にかわいく見せようとふっくらしているわけではない。羽毛をめいっぱい逆立て空気の層をつくり、寒さ対策をしているだけだ。単独より複数集まって、体をくっつけ合っている場合が多いのは保温率をさらに高めるためだろう。

 ふくら雀で冬を乗り切ったスズメは2月ごろになると、つがいになり一日ひとつずつ、数個の卵を産み終えて温め始める。ヒナは巣立ってからも親からえさをもらい何が危険かを教わる(「にっぽんスズメ歳時記」写真・中野さとる)。

 貧困状態の子どもの自立へ向け、支援に取り組む県内のNPO法人や社会福祉法人などが連携し「みやざき子ども未来ネットワーク」を発足させたのが昨年11月。子ども食堂など手掛ける個人や団体が得意とする支援分野をつなぎ、多面的サポートを進めている。

 地に落ちた子スズメを自立の空へと羽ばたかせるための複数の巣がつながった、と言えよう。期待したいのはこの巣がさらに大きくなっていくことだ。ネットワークは賛同者を広く募り、状況に応じて支援の内容も拡充させていく方針。

 スズメが卵を産み終えた後、抱卵するのは同じ日に卵が孵(かえ)るようにするためだという。ヒナをみな無事育て、巣立たせようとするスズメの子育て術に学びたい。わらさがるけふは二筋雀の巣(高浜虚子)。わらの本数は多いほど温かくなる。
https://this.kiji.is/328191169325368417?c=39546741839462401

http://archive.is/pexAA

タグ:スズメ
posted by BNJ at 11:21 | Comment(0) | 鳥類コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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