2018年02月19日

女の気持ち スズメの催促 北海道旭川市・鈴木道子(無職・81歳)【毎日新聞2018年2月19日】

 3連休に帰省してにぎやかに語って食べて、満喫した娘や孫たちが帰り、台風が去ったような静かな朝。パジャマ姿のまま新聞を取りに玄関に出ると、スズメが7〜8羽、ドン、ドンとガラス窓に体当たりを繰り返している。

 「何だろう。猫でもいるのかな」と庭を見渡すが、いない。バードテーブルの上のお皿に目をやると空っぽだ。「早く餌を出してよ。ピーイ、ピーイ」「疲れて寝坊したの? ピーイ」などと、話しかけるようにして催促を繰り返していたのだと、やっと気がついた。

 食べる物の少なくなる雪の季節、餌出しをするようになってもう40年以上だ。初めの頃はスズメだけだったが、今ではシジュウカラ、ヒヨドリ、シメ、アカゲラなどがやって来る。雪景色の庭で見る野鳥たちの姿は、目と心を癒やしてくれる。

 夏のうちから餌の用意をする。期限切れ直前で安くなった食パンを刻んだり、豚肉の脂身を冷凍したりといろいろな手間とお金が少々かかるが、冬の楽しみのためと思っている。

 「お金がもったいないね」「野鳥のためにそこまでしなくても」と言われることもあるが、「趣味でしてるの。冬の餌不足の手助けなの」と返している。

 着替えをして餌を持って庭に出ると、木の枝に鈴なりに止まっていたスズメが次々と下りてきた。

 「遅くなってごめん」と声をかけると「連休中は大変でしたね。ピーイ」と話しているようだ。空耳かな?
https://mainichi.jp/articles/20180219/ddm/013/070/050000c

http://archive.is/3IIqV

posted by BNJ at 10:47 | Comment(0) | 鳥類コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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