2018年03月18日

四国人/6 「オオサイチョウ」の繁殖に取り組むとべ動物園園長 田村千明さん /四国【毎日新聞2018年3月18日】

愛媛県立とべ動物園園長の田村千明さん。広島県出身。来園者にオオサイチョウへの「愛」を語りながら、新しい命の誕生を待っている=愛媛県砥部町上原町の同園で、木島諒子撮影
「神様の失敗作」に愛注ぐ 長田村千明(たむらちあき)さん(59)
 国内に9羽しか生息しない準絶滅危惧種の鳥「オオサイチョウ」。その繁殖に取り組んでいるのが愛媛県立とべ動物園(同県砥部町上原町)の園長、田村千明さん(59)だ。同園には2羽いるが、「埼玉に良いペアがいる。ヒナの誕生につながれば」と期待する。

 飼育員を経て2017年4月、とべ動物園で初の女性園長に。これまで園長は獣医が務めたが、飼育員が就任したのも初めてだ。

 オオサイチョウは東南アジアの熱帯雨林に生息。頭からしっぽの先まで約70センチ、約30センチの長さのくちばしにはサイにあるような角がある。「アンバランス」な見た目の上、飛ぶと「ガシャガシャ」という大きな音がして天敵などにも見つかりやすいことから、「神様の失敗作」と呼ばれている鳥だ。

 田村さんは1988年の開園当初からオオサイチョウを熱心に飼育してきた。90年に初めて卵からヒナがかえったが、親鳥が「育児を放棄」し、育たなかった。「育児放棄」の理由が分からずタイに足を運び、野生のオオサイチョウの巣を観察。すると「巣箱が狭すぎた」ことが原因の一つと分かった。

 今度は大きな巣箱を作った。またヒナがかえり、「育児」も順調に進んだが、突然ヒナが死んだ。広すぎて、暖を取れなかったことが原因だった。

 「今度こそ」と、タイで見たような巨木をくりぬいた巣箱を作った。すると2年連続でオオサイチョウの繁殖に成功。1羽は現在、埼玉県こども動物自然公園(同県東松山市岩殿)にいる。

 06年からはオオサイチョウの「種別計画管理者」として、国内の6園から産卵や交尾の状況について報告を受け、助言などをしている。園長就任後も自らが解説をして園内を巡るツアーを続けているが、「オオサイチョウに時間を取ってしまう」と笑う。【木島諒子】

 ■人物略歴

 広島県出身。来園者にオオサイチョウへの「愛」を語りながら、新しい命の誕生を待っている。
https://mainichi.jp/articles/20180318/ddl/k37/040/226000c

http://archive.is/g754o

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