2018年04月30日

追跡 雲南・コウノトリ 巣立ちに期待高まる 繁殖地・春殖地区で説明会 ひな名付け親、住民希望 /島根【毎日新聞2018年4月30日】

 国の特別天然記念物・コウノトリのひな4羽が2年連続で誕生した雲南市大東町で26日夜、観察を担当する市教委が地元住民を対象に「コウノトリ説明会」を開いた。昨年は地元ハンターの誤射で母鳥が死んだため、ひなが保護され、巣立ちを見ることはできなかった。順調に育てば6月下旬〜7月上旬ごろとみられる巣立ちに、住民の期待が高まっている。【山田英之】

 国内の野生コウノトリは1971年に絶滅した。2005年に兵庫県豊岡市で野外放鳥が始まってから、豊岡市とその周辺以外の野外でひなが生まれたのは、昨年の雲南市が全国2例目。営巣、産卵、ふ化はいずれも県内で初めてだった。

 しかし、昨年5月の誤射の後、ひな4羽は研究機関「兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園」に保護されて人工飼育された後、雲南市で昨年7月に放鳥された。昨年果たせなかった巣立ちが実現すれば、絶滅後は県内初になる。

 今春ひなを誕生させたのは、15年に福井県越前市で放鳥された雄鳥「げんきくん」と、12年に豊岡市で生まれた雌鳥「ポンスニ」の新たなペア。繁殖地の春殖(はるえ)地区であった説明会で景山明教育長は「4羽のひなが無事に育っていることを、みんなで喜びたい。悲劇を乗り越えて、げんきくんが来てくれたのは、我々がつくってきた自然環境と、地域の皆さんのコウノトリに対する温かい思いやりがあったから」と評価した。

 高橋誠二・市教委文化財課副主幹は今年2月19日に巣作りを確認、3月からビデオ撮影による定点観測を始めたことを説明。コウノトリの個体識別のために5月24日ごろ、ひなに足環(あしわ)を付ける作業を予定していることを明らかにした。

 県立三瓶自然館サヒメルで鳥類を担当する星野由美子・学芸課企画幹は、生後間もないひなを撮影した動画を上映しながら、ひなに直射日光を当てないように親鳥が翼を広げて守っている様子を解説した。また、ひなが1日に食べる餌(カエルやドジョウなど)の量は約1キロ必要になることから、ひなの成長のために多くの生き物が生息する環境の大切さを訴えた。

 質疑応答で、住民から「コウノトリは人間を恐れないのか」「巣立った後の巣はどうするのか」「農薬のコウノトリへの影響は」などの質問が出た。住民団体「春殖地区振興協議会」の石川幸男会長は「足環を付けて雌雄を確認した後、4羽のひなに名前を付けさせてもらえたら」と住民が名付け親になれるように要望した。昨年も4羽のひなのうち、2羽は市民公募、残る2羽は市立西小(同市大東町仁和寺)の児童が愛称を付けている。

 説明会終了後、梅木郁夫教育部長は「4羽が無事巣立って、さらに来年以降もコウノトリに選ばれる雲南でありたい」と語った。
http://mainichi.jp/articles/20180430/ddl/k32/040/209000c

http://archive.is/Nsqh1

posted by BNJ at 21:21 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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