2018年05月03日

緑を探してミナミ散歩 「みどりの日」にリフレッシュ【産経WEST2018年5月3日】(コサメビタキ)

 大阪を代表する繁華街・ミナミ。実は、都会のど真ん中にも絶滅危惧種のコケが生息する意外な場所や、世界的にも評価の高い屋上庭園などがある。4日は「みどりの日」。買い物やお出かけのついでに街のみどりに触れてみてはいかが−。

 (北村博子、中井美樹)

法善寺・水掛不動尊 ひそかなコケ聖地 希少種も

 「渓流のコケがこんな都心で見られるなんて」−。ミナミの繁華街にある観光客にも人気のスポット、法善寺(大阪市中央区難波)を訪れると、そんな感動が味わえる。

 青々としたコケでびっしりと覆われ、大阪の人々から「水掛(みずかけ)不動尊」と親しみを込めて呼ばれる不動明王と2体の脇侍(わきじ)。調査を行った「岡山コケの会関西支部」によると、コケの大半は渓流沿いに生息する「アオハイゴケ」が占めており、メンバーの道盛正樹さん(68)は「参拝客からの絶え間ない水掛けによって自然の渓流のような環境が生まれている」と指摘する。

参拝客の絶え間ない水掛けによって、渓流沿いに生えるコケで覆われた不動明王(永田直也撮影)

 脇侍の背中には別のコケも生えており、佐伯雄史(たけし)さん(69)も「大阪らしく“ゼニ”を背負ってるわ」と笑う。ゼニゴケだ。

 秘中の秘のコケもごくわずかに自生する。小さくてルーペがなければ形状も分からないが、葉の特徴などから渓流沿いに生育する絶滅危惧種「ジョウレンホウオウゴケ」と判明したという。

水掛不動尊をズームアップすると、まるで渓流のような光景が広がっている=大阪市中央区の法善寺(永田直也撮影)

 「ここはコケ愛好家の間では聖地みたいなもの」と声をそろえる道盛さんと佐伯さん。「コケは採取してもすぐ枯れ、罰も当たる。寺に足を運んで満喫してほしい」と呼びかける。都会の中に偶然生まれた豊かな自然を見守りたい。

パークスガーデン 世界が認めた美、解説ツアーが人気

 南海難波駅に隣接する商業施設「なんばパークス」が誇る国内最大級の屋上庭園「パークスガーデン」には、素朴な草花や華やかな観賞用の花々、緑の木陰を作る木々など多様な500種類10万株もの植物が育っている。

 2階から9階まで段丘状になっていて、高低差を生かしたせせらぎや街並みをのぞむスポットがあり、散策を楽しむ人を飽きさせない。ユニークなデザインは米CNN局の「世界で最も美しい空中庭園」に選ばれたこともある。


 人気を集めているのが、専属ガーデナーが1時間ほどかけて案内し、栽培のポイントなどを教えてくれるガーデンツアーだ。「ムスカリは花が終わった後の種もかわいいんですよ」。ガーデナーの伊藤香緒理さん(34)の植物への愛情がにじむ解説に、ガーデニング好きという3人組の女性は「自宅で植えたい花がたくさん見つかった」と熱心にメモを取っていた。

 伊藤さんによると、無農薬で栽培しているので鳥の餌となる虫もおり、大阪府のレッドリストに掲載されているコサメビタキなど珍しい野鳥も訪れるという。「鳥のさえずりの中にいると、『ここはどこだっけ? 難波だよね』と思うこともある」とほほ笑む。

段丘状の屋上庭園に500種10万株もの植物が育つ。見所を知ることができるツアーが人気だ=大阪市浪速区(安元雄太撮影)

 駅に隣接する便利な立地で多様な自然が楽しめるスポット。気軽に訪れて自分好みの特等席を探したい。

 ツアーは平日午後2時から。受講料千円。1週間前までに予約が必要。申し込みはガーデン事務局((電)06・6647・0092)。5月4日は格安で苗などを販売する恒例のプランツマーケットを開催する。

OCAT屋上ガーデン 開園から18年、関西の先駆け

 知る人ぞ知る「秘密の花園」は商業施設の屋上にあった。大阪市浪速区湊町の「OCAT屋上ガーデン」。中央エレベーターのドアが開くとスタッフが笑顔で迎えてくれ、目の前には約200種1万株以上の植物をバランス良く配した洋風ガーデンが広がる。

芝生や落葉樹、果樹などで構成されるOCAT屋上ガーデン。手入れは行き届き、芝生広場はいつも青々としている=大阪市浪速区(永田直也撮影)

 関西における大規模屋上庭園の先駆けとして平成12年に開園。景観デザイナーの二見恵美子氏が「自生する庭」を目指して多年草を中心にデザインし、芝生広場やハーブの花壇、落葉樹や果樹などで構成されている。植物は18年の歳月を重ねて成長し、自然の中にいるようなリラックス効果もあって、近所の親子連れや会社員らがふらりと訪れる憩いの場になっている。

 スタッフによると、ガーデンを訪れた子供がレモンの木に生まれたアゲハチョウの幼虫を自宅で育て、羽化したチョウとともにガーデンを再訪して空へ放ったこともあったという。これからバラやサツキ、ウツギなどが見頃を迎える。

開園は4〜10月の午前11時半〜午後4時半(入園は午後4時まで)。無休。

街路樹で通りが分かる

 街路樹も都会の中では貴重な緑。ミナミエリアの5つの大通りでは、それぞれに木の種類が決められている(表参照)。


 大阪市の街路樹の歴史は明治22年頃、川岸にヤナギやサクラを植えたのが始まり。街路樹には、直射日光を遮ったり、砂ぼこりや火事の延焼を防いだり、大気を浄化したりとさまざまな役割があるが、大阪都心部では「季節感の演出」が主な役割という。そのため落葉樹が多い。

 街路樹に注目して、いつもと違うミナミの街歩きを楽しんでほしい。
https://www.sankei.com/west/news/180503/wst1805030038-n1.html
https://www.sankei.com/west/news/180503/wst1805030038-n2.html
https://www.sankei.com/west/news/180503/wst1805030038-n3.html
https://www.sankei.com/west/news/180503/wst1805030038-n4.html

http://archive.is/0NG3h
http://archive.is/eE1gE
http://archive.is/fHGhl
http://archive.is/hM0iJ

posted by BNJ at 11:26 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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