2018年05月09日

福井 国内最古級の鳥類を化石解析し復元 県立大恐竜学研が最新手法【中日新聞2018年5月9日】

化石を含んだ岩石をデジタル技術で解析し、復元した鳥類の骨格模型。奥が岩石のレプリカ=県庁で

 県立大恐竜学研究所(永平寺町)は八日、二〇一四年度に勝山市の一億二千万年前の地層で発見された原始的な鳥類の全身骨格化石をデジタル技術で解析し、3Dプリンターで作製した複製模型を報道陣に公開した。骨格化石は小さく壊れる危険性があるため岩石からの取り出しが困難だったが、CTスキャンを使って立体画像化することで詳細な形や大きさを把握。最新技術で国内最古級の鳥の姿が明らかになった。

 研究所の東(あずま)洋一所長によると、岩石表面には四十〜五十ほどの骨が見えていたが、県内外の装置を使った画像分析により六十部位の詳細な形を把握できた。尾の骨が恐竜や始祖鳥よりも短いという鳥の特徴を持つ一方、鳥なら一本しかない足の甲の骨が三本ある恐竜の特徴も備えているといい、恐竜から鳥へ進化する途上の特徴があるという。

 上腕骨の筋肉などのつき方や、木に登るのに使ったとみられる三本の指の存在から、飛ぶ能力は比較的低かったと推測。大きさは当初の推測より小さく、ハト程度と判明した。複製に当たっては、左右いずれかしか見つかっていない骨も、デジタル技術で反転させることで充実させ、より実物に近い形で復元することが可能となった。

 七月に県立恐竜博物館で開かれる特別展での公開を目指しており、会見で東所長は「恐竜から鳥へ進化する初期段階を知る上で非常に重要。国内でもまだ少ないこの手法を福井県から発信していきたい」と話した。

 (中崎裕)
http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20180509/CK2018050902000027.html

白亜紀前期の鳥類化石骨格、CT、3Dプリンターで画像・模型化 始祖鳥直後の原始段階の鳥【産経WEST2018年5月9日】
CTなどを使って復元された鳥類化石の模型と画像

 福井県立大学恐竜学研究所は8日、勝山市にある約1億2千万年前の白亜紀前期の地層から発見された原始的な鳥類の全身の骨格化石「北谷化石鳥」をCT(コンピューター断層撮影装置)などを使い骨格の画像や模型を組み上げたと発表した。7月からの肉食恐竜の特別展で一般公開する。

 化石は平成24年度に発見されたが、骨格化石の部位を取り出すことができないため、「デジタル古生物学的手法」を開発した。県立恐竜博物館でCT撮影し、画像を詳細に解析しCG化に成功、岩石の奥の骨格化石も確認した。さらに兵庫県の大型放射光施設で高解像度のCT撮影や3Dプリンターを使い、骨格の画像や立体模型を復元した。

 東洋一所長は、四肢骨など多くの部位が平面的につぶされず立体的な状態で残っているため世界的にも貴重な標本で、飛翔能力は低く後足の機能が高いなどの特徴があるとし、「恐竜から鳥類への進化の初期段階の様子を知るうえで重要で、始祖鳥になった直後の原始的な段階の鳥。中国東北部に約1億3千万年前に生息していた孔子鳥と似ており、ハトぐらいの大きさ」と話した。

 また、デジタル古生物学の手法が古生物研究で有効と評価。古生物標本の教材化、産業化を企業と連携して進める考えも示した。
https://www.sankei.com/west/news/180509/wst1805090007-n1.html

原始的鳥類、化石を基にCGで復元 福井県立大恐竜学研究所、7月公開【福井新聞ONLINE2018年5月18日】
デジタル復元した3次元の全身鳥類の映像を前に会見する東洋一特任教授=5月8日、福井県庁

 福井県立大学恐竜学研究所は5月8日、勝山市北谷町にある約1億2千万年前の地層で2013年に見つかった原始的な鳥類の全身骨格化石から、生体に近い3次元の全身像をデジタル復元したと発表した。現生鳥類にない古い形態の特徴があることも新たに分かり、復元したCG映像を7月13日開幕の県立恐竜博物館特別展で公開する予定。

 岩石から骨を取り出すには通常、酸に浸したりクリーニングしたりするが、発見された化石は骨が細かくもろかった。そこで、同博物館と兵庫県にある大型放射光施設でCTスキャンを行い、母岩と化石の断層画像を撮影。画像処理ソフトで全身骨格200部位のうち60部位をCGモデルとして母岩から分離した。

 デジタルの3次元骨格復元は神戸芸術工科大の協力を得て実施。四肢骨など左右一対の部位は、どちらか取り出したものを反転させ復元した。コンピューター上で各部位を組み上げ、CGモデルを3Dプリンターで出力し、骨格模型を完成させた。さらに、中国の化石鳥類「孔子鳥(こうしちょう)」を参考に羽毛をつけ、生体復元モデルを制作した。

 復元モデルは、両翼を広げた長さ(翼開長)が約40センチ。足の甲の骨が3本に分かれているほか、現生鳥類よりも細長い尾椎(尾端骨)があることも判明、同研究所は「原始鳥類と近縁の可能性が高い。鳥類の進化を研究する上で重要な化石」としている。

 この取り組みは2016年度の県立大地域貢献研究推進事業に採択され、8日に県庁で成果報告が行われた。会見で同研究所の東洋一特任教授は「化石標本を壊すリスクを低減するとともに、精巧な生体模型を復元できる。この手法をもっと普及させたい」と意欲を示した。
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/331604

CT画像から化石を3D復元、原始鳥類の姿解明【読売新聞2018年5月21日】
化石のレプリカ、3Dプリンターで再現した骨格などを示す東所長(福井市で)

 岩石から掘り出せない化石をコンピューター断層撮影法(CT)の画像から立体的に読み取り、3Dプリンターで復元する「デジタル古生物学」によって、原始的な鳥類の姿が詳しく分かったとする研究成果を、福井県立大恐竜学研究所(永平寺町)が発表した。

 東洋一所長は、「手法が有効であることを確認できた。県内企業と連携して教材化や産業化をすすめたい」としている。

 分析した対象は、2014年に勝山市の約1億2000万年前(白亜紀前期)の地層で発見された鳥類の全身骨格。大半が立体的に残り、世界的にも貴重な標本だったが、全身の骨の化石は細かくてもろく、岩石から削り出して標本や資料にするクリーニングをかけられなかった。また、県立恐竜博物館(勝山市)のCT設備では、岩石の細部まで見通せなかった。

 このため、強力な放射線を照射して物質の構造まで詳しく分かる大型放射光施設「SPring―8(スプリング8)」(兵庫県佐用町)に持ち込み、撮影に成功。コンピューター上で骨化石を一片ずつ取り出し、コンピューターグラフィックス(CG)で再現して3Dプリンターで骨を作り、骨格モデルを組み上げた。

 その結果、▽大きさはハトくらい▽足の甲の骨が3本に分かれる「恐竜らしさ」が残る▽しっぽの骨が恐竜より短いが、今の鳥類ほど小さく収まっていない▽モモンガなどのように滑空する程度の飛行ができる▽後ろ脚の機能性が高く、走るのは比較的得意だった――と推察できた。中国で約1億3000万年前にいたとされる原始鳥類の「孔子鳥」と似ていることが、より鮮明になったという。

 こうした成果を受け、県立大では、今年度に開設した大学院の「古生物学」のコースで研究手法の習得、向上に力を入れる。また、生きて動く姿を想像した複製品(レプリカ)を製造する技術などを県内の企業と開発し、展示や教材に生かしていくという。

 今回復元したCG映像は、県立恐竜博物館で7月13日から、肉食恐竜が鳥に進化する過程などをたどる特別展で紹介する予定。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20180520-OYT1T50025.html

http://archive.is/GX7pW
https://megalodon.jp/2018-0509-1049-02/www.chunichi.co.jp/article/fukui/20180509/CK2018050902000027.html
http://archive.is/9YAt0
http://archive.is/Rn3u0

タグ:鳥類進化
posted by BNJ at 10:51 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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