2018年05月09日

福岡)野鳥の鳴き声CD、目の不自由な人に贈呈【朝日新聞デジタル2018年5月9日】

田中さんが製作したCDと表紙

 10日から16日までは愛鳥週間。野鳥の鳴き声を目の不自由な人にも楽しんでもらおうと、ボランティア団体「バードコール」(福岡市城南区)が16年前から声をCDに収録して贈っている。日本野鳥の会の会員で視覚障害者のボランティアもしている田中良介代表(79)の経験が結びついて生まれた活動だ。

 バードコールは、鳥の声のような音を出して鳥を寄せる道具。自分たちが鳥寄せ道具となり、野鳥の声を届ける、という意味を込めて名付けた。

 田中さんは20年以上前から点訳や対面朗読、パソコン使用の支援など視覚障害者のボランティアを続けてきた。あるときボランティアで知り合った人から「うちの庭で『ビール、ビール』と鳴く鳥がおるけど、何ですかね」と聞かれた。珍しくないヤマガラだったが、「目が不自由な人は野鳥に興味があるのか」と知った。視覚障害者が野山に出かけるのは難しいため、野鳥の声を録音して届ける活動を企画した。2002年のことだ。

 録音場所は主に福岡市や周辺の里山。鳥の鳴き声が少なくなる8〜9月を除く時期はほぼ週1回、出かける。その場で録音したりICレコーダーを設置して自動録音したりする。 韓国や台湾にも足を延ばした。固有種が多い台湾では、聞いたことがなかったヒメマルハシやシロガシラ、メジロチメドリなどの声に聞きほれた。 CDは年2回製作。録音は田中さんのほかに北九州市門司区の鍼灸(しんきゅう)師山口正司(まさのり)さんも担当し、録音場所や時期、鳥の特徴などの説明と鳥の声で構成。パソコンで編集して70分ほどにまとめる
 CDケースの表面には点字シールを張り、CDを送る際に同封するあいさつ文は、文字版と点字版の2種類をつくる。説明の吹き込みや点字作成、パソコン操作のすべてにボランティア経験が生かされている。 
 これまで、会のメンバー9人が作業を分担して全国の視覚障害者や点字図書館、盲学校など約400カ所にCDを送った。田中さんは「鳥の声が聞く人の癒やしになり、自然環境への関心を高めるきっかけになれば」と話す。 CDを愛聴している中途失明の浅野美恵子さん(81)=福岡県久留米市=は「まるで森にいるかのように鮮明に聞こえる。美しい声で聞いていて飽きない」。 田中さんは今年80歳になる。「録音に行くのが体力的に難しくなるかもしれない」と危惧し、後継者を探している。会の活動やCDについての問い合わせは田中さん(090・9564・4656)へ。(宮田富士男)
https://www.asahi.com/articles/ASL4W4G3GL4WTIPE01B.html

http://archive.is/HueDP

posted by BNJ at 10:58 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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