2018年05月11日

【法律相談】傷ついたムクドリを保護 飼い続けると違法?【NEWSポストセブン2018年5月11日】

【野鳥は飼っても良い?】


 傷ついた動物を見つけ、それを保護するのは尊い行為だが、保護した野鳥はそのまま飼育し続けても良いのだろうか? 弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】
 モト冬樹さんが、すずめを保護し、飼育しているのが判明して東京都から違法であるとの指導を受けたようです。実は私も傷を負った野生のムクドリの稚鳥を飼っています。いくら違法だと指摘されても、ムクドリ一羽を飼育したぐらいで生態系が崩れるとは思えませんが、飼い続けると法で罰せられますか。

【回答】
 鳥獣保護法が動物の保護や管理、狩猟の適正化について規定しています。この法律の「鳥獣」とは鳥類又は、ほ乳類に属する野生動物です。野生のムクドリは鳥獣保護法の「鳥獣」になり、その中でも狩猟できる種類の鳥です。

 鳥獣保護法8条は鳥獣の捕獲、卵の採取、これらの損傷を禁じています。ただし、例外があり、学術研究の目的、鳥獣の保護又は管理の目的(個別の動物の保護や管理ではなく、生態系全体の保護や管理のことです)、動物園などでの展示、愛玩のための飼養、伝統的な祭礼行事等への利用などで捕獲等をすることの許可を得た場合の他、鳥獣保護区域や休猟区以外の狩猟可能区域で、法に定める方法で行なう狩猟もできます。

 また、農業や林業をする上で、やむを得ないモグラやネズミの捕獲等が許可なくできます。こうした例外に当たらない鳥獣の捕獲は鳥獣保護法違反として、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金で処罰されます。

 ご相談の許可がないムクドリの捕獲は違法になり、処罰される可能性があります。愛玩目的で捕獲の許可を受けるには飼養の実績があることなどが必要で、なかなか大変ですし、許可申請は捕獲等をしようとする者がするのであり、すでに飼養しているあなたが受けることはできません。

 このように、野生動物の捕獲が厳しく制限されているのは野生動物を野生の状態においておくのがベストという考えに基づいているからです。傷ついた野生動物を保護したら、役所と相談して動物園や保護団体に引き取ってもらうのがよいでしょう。

 前述したように、この法律は環境衛生の維持に重大な支障を及ぼす恐れのある、ドブネズミ等のネズミは対象外としていますので、その捕獲は支障ありません。

【弁護士プロフィール】竹下正己(たけした・まさみ):1946年、大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年、弁護士登録。

※週刊ポスト2018年5月18日号
https://www.news-postseven.com/archives/20180511_671587.html
https://www.news-postseven.com/archives/20180511_671587.html?PAGE=2

http://archive.is/Z9ORi
http://archive.is/ljL9w

posted by BNJ at 11:48 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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