2018年05月29日

オリックス 剣山系に風力発電計画 知事、見直し求め意見書 生態系への影響重大 /徳島【毎日新聞2018年5月29日】(クマタカ)

 金融サービス業のオリックスグループ(東京)が美馬市、神山、那賀両町の高城山(1628メートル)と天神丸(1632メートル)周辺の剣山系に大規模な風力発電施設の建設を計画し、議論を呼んでいる。想定区域周辺は多くの希少動植物が生息し、県内屈指の自然環境が残された景勝地。飯泉嘉門知事は同社に提出した意見書で「自然環境など重大な環境影響が生じることが懸念される」と指摘し、環境への配慮を強く求めている。【松山文音】

 オリックスによると、「天神丸風力発電事業(仮称)」の建設想定区域は、剣山系にまたがる尾根で約2990ヘクタール。2300〜3450キロワット級の風車42基を建設する。総出力は14万4900キロワットで、実現すれば県内最大となる。建設工事期間は2023年10月〜26年3月を予定。半年間の試験運転後、26年10月からの営業運転開始を目指している。

 大学教授や県植物研究会関係者などでつくる県環境影響評価審査会では「建設予定地には貴重な動植物が多く、生態系への影響が大きすぎる。見過ごせない」「計画の抜本的な見直しを求めるべきだ」などの厳しい意見が相次いだため、飯泉知事は、影響を回避・低減できない場合は「事業の取りやめを含めた計画の抜本的な見直しを求める」と踏み込んで要請した。意見書に法的拘束力はない。

ツキノワグマ減少に危機感 自然保護協
 計画を巡っては、周辺住民や動植物の保護団体などからも不安の声が相次ぎ、知事や同社に要望書が提出された。日本自然保護協会(東京)は、那賀町で生息が確認されているツキノワグマの減少に危機感を募らせる。ツキノワグマは四国で十数頭しか生息しておらず、環境省は「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定。同協会の担当者は「建設が進むと、四国でのツキノワグマを絶滅に追い込むことは間違いない」と訴える。日本野鳥の会県支部も、クマタカに重大な影響を与えるなどとして、同社に事業の中止を求める意見書を提出した。

 剣山スーパー林道の途中にある宿泊施設「ファガスの森 高城」(那賀町沢谷)の管理人、平井滋さん(69)は「豊かな自然がなくなってしまうと、もう二度と元には戻れない。自然エネルギーも大切だが、今ある自然をちゃんと見てよく考えてほしい」と話した。

 同社グループ広報は候補地に選んだ理由として「県が再生可能エネルギーに積極的。建設予定地区は人里から離れており、住民への影響は限定的」と説明。知事からの意見書に対しては「意見を踏まえ、環境への影響を調査して慎重に検討していきたい」とコメントした。

 オリックスは今後も手続きを進める場合、アセスメントの実施計画にあたる方法書の作成に着手する。
https://mainichi.jp/articles/20180529/ddl/k36/020/438000c

http://archive.is/1yieP

posted by BNJ at 23:11 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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