2018年06月17日

大阪のワザ 陶芸家 羽倉正さん(豊能町光風台) フクロウ性質まで表現 /大阪【毎日新聞2018年6月15日】

陶製フクロウを制作する羽倉正さん=大阪府豊能町光風台5で、亀田早苗撮影
 きょろんとした目、小首をかしげて何かを問いたげな姿、くわっと口を開けたこわもてのものも……。リアルな陶製フクロウを作っているのは、豊能町光風台5の陶芸家、羽倉正さん(50)だ。

 高校を卒業して北海道・帯広畜産大に進学し、動物学者を目指した。昆虫の研究が専門。博士課程まで進んで鳥の巣の中にいる虫を研究していたが、山の中で過労で倒れたのをきっかけに「方向転換」した。大阪の実家に戻り、京都の陶芸家親子の下で10年間修業した。まさに異色の経歴だ。


動きにもリアリティーがある陶製のフクロウ=大阪府豊能町光風台5で、亀田早苗撮影
 湯飲みや茶わんなどの器を作っていたが、根からの動物好き。仏・オルセー美術館でシロクマ像を見たのをきっかけに、陶器でクマやフクロウを作るようになった。フクロウに取り組んで8年。「不苦労」「福朗」という字も当てられる縁起物で、今ではほとんどの作品がフクロウだ。


迫力ある顔をしたものも=大阪府豊能町光風台5で、亀田早苗撮影
 「表情や形などが人間っぽく、作っていて面白い」と話す。元々好きなのは哺乳類だそうだが、「ワシ、タカなど猛きん類は別格。中でもフクロウは性質がソフトなんです。その性質まで表現したい」という。羽倉さん自身も話し方や外見が優しそうで、何となくフクロウを思わせる。

 作品は、羽の凹凸や目の表情などがまるで本物。最初は実物を間近に見られるテーマパークやカフェに出向き、スケッチをした。土産に買える風切羽(かぜきりばね)を入手し、羽毛の一本一本がどうなっているかを研究。じっくりと観察するために、はく製も買った。自宅近くで営巣するフクロウを見に行くこともある。

 やっぱり学者っぽい。羽倉さんは、ふふっと笑い「ほぼオタクです。細かいとこまで気になる」。また「陶芸の師匠からも『ものをたくさん見ろ』と言われました。いいもの、好きなものが分かるようになると」。

 作るところを見せてもらった。最初に粘土を平たくして土台にする。ひも状にした粘土を巻き付けて大まかに全体の形を作る。目などの顔を付け、表面をへらや筆で整え、彩色して窯で焼く。

 仕上がった作品は色も本物そっくり。「試行錯誤するうち、表現に合う釉薬(ゆうやく)や焼き方が見つかった」と話す。「土を練ったりするのはしんどいが、体を動かして汗をかく仕事は自分に合っている」

 フクロウの像の動きは、仏像なども参考にしているという。ところで、フクロウの種類は? 「ニシアメリカコノハズクをスケッチしましたが、日本のフクロウの方が好まれるので、自分なりにアレンジしています」

 作品は、デパートなどの催しに出品し、注文を受けて作ることが多い。最近、ペンギンも作ってみようかとスケッチなどを始めたそうだ。

 28日までは地元の豊能町立図書館で作品を見ることができる。作品についての問い合わせは羽倉さん(090・3036・9208)。【亀田早苗】
https://mainichi.jp/articles/20180615/ddl/k27/040/369000c

http://archive.is/0yytx

posted by BNJ at 10:32 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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