2018年07月06日

アカショウビン 元気でね 希少な渡り鳥、保護して放つ 与謝野の石川小5年・鵜飼さん /京都

川で流されそうになっていたアカショウビン。元気になって山に帰っていった=京都府与謝野町石川で、安部拓輝撮影
 与謝野町の石川小5年、鵜飼康充さん(11)は先月、近くの川で1羽の赤い鳥を助けた。府が絶滅危惧種に指定しているアカショウビンという渡り鳥だ。疲れ果て川で流されかけていた。抱きかかえて帰り、カエルやザリガニを与えて回復を待った。奥山に住む希少な鳥を救いたい。そう願って再び自然に返す時が来た。「元気でね」。康充さんは羽ばたく赤い鳥を見えなくなるまで見守った。【安部拓輝】

 6月5日の下校中、康充さんは川岸に赤い塊を見つけた。鳥みたいだが動かない。翌日も同じ場所にいたが夜の雨で川が増水し、体は水につかっていた。「やばい流される」。走って帰ってランドセルを置き自転車で戻ってきた。長靴で近寄ると逃げようとする。両手を伸ばして抱きかかえた。ハトより少し小さい。鳥かごに保護した康充さんは学校の図書館で妹の夏菜さん(7)と図鑑をめくった。「アカショウビン」というらしい。カワセミの仲間で、初夏になると南国から子育てに訪れる渡り鳥だと分かった。

 数日前には台風が来た。嵐に巻き込まれたのかもしれない。「元気になって」。兄妹は毎日、田んぼや水路でカエルやドジョウを捕まえてきた。アカショウビンは少しずつ食べるようになり、数日後にはザリガニを1日20匹もたいらげた。

 2週間もすると羽をばたつかせるようになった。「もう飛べるかもしれない」。先月23日、康充さんは名残惜しさと闘いながら石川小の校庭に立った。両手に抱えて、そっと空へ。アカショウビンは「キョキョキョキョ」という鳴き声を残して羽ばたいた。隣の家の松の木に止まり、さらに遠くへ。飛ぶ力を取り戻していた。川で助けて18日目。鳥かごにはザリガニが残っていた。さみしいけど、康充さんは「鳥は自由に飛べる方がいい。喜んでいるよね」と話す。

 目の前の大江山には、見たこともない鳥たちが暮らしているのだと知った。アカショウビンは、どこへ飛んでいったのだろう。とても用心深くて、野鳥を観察している人でもほとんど姿を見ることはない。康充さんは山から聞こえる鳴き声に耳を澄ませるようになった。「キュロロロロ……」という鳴き声との再会を願って。

〔丹波・丹後版〕
https://mainichi.jp/articles/20180706/ddl/k26/040/474000c

http://archive.is/bRTV4

posted by BNJ at 22:04 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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