米首都ワシントンで、すべてのネコの数を調べる「ネコの国勢調査」が始まった。ペットとして人気のネコだが、はぐれたり野生化したりして野鳥や小動物を襲うことがあり、米国の各都市で問題になっている。150万ドル(約1億7千万円)かけて3年間調査し、効果的な管理計画を作る。
「DCキャット・カウント」と名付けられた調査計画は飼い主のいない動物の保護と里親探しをするNPOヒューマン・レスキュー・アライアンスやスミソニアン保全生物学研究所などが参加する。
野良ネコのほか、動物シェルターに収容されているものや飼いネコも調査対象。ネコを飼う世帯を回ったり、区域ごとに歩いて野外にいるネコを調べたりする。市内に50台ほどカメラを設置するほか、市民から目撃情報を募るアプリの開発も検討する。市内にいるネコの総数とともに、野外のネコがどこから来るのかも調べる。
ある論文の推計では、米国で野良ネコに襲われて野鳥や小動物が毎年それぞれ数十億匹死んでいる。各都市では野良ネコを捕まえて不妊・去勢手術をしているが、反対意見が強いうえ、どこまで有効なのかがわかっていない。今回の調査計画は「ネコと野生生物、住民の間の争いに、実践的で思いやりのある解決策を見つける」としており、担当者は「他都市が参考にするようなモデルを作ることが目標だ」と話している。
(ワシントン=香取啓介)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13606390.html
ワシントンの猫、何匹いるの?動物愛護団体ら調査始める【共同通信2018年8月7日】
米ワシントン市内で保護された猫(動物愛護団体ヒューマン・レスキュー・アライアンス提供・共同)
【ワシントン共同】米動物愛護団体や科学者らのチームが米首都ワシントンに住む猫の全数を把握するプロジェクト「DCキャットカウント」を始めた。最大50台の監視カメラと飼い主のアンケートを通じ、猫の動態を把握する。野良猫が増えすぎないよう管理し、動物福祉に役立てるのが目的だ。
猫は「かわいい」「ネズミ退治をしてくれる」などの好ましい面もあるが、「鳥や希少な動物を襲う」「フンが汚い」といった問題もある。
野良猫の数をうまく調整する必要があるが、殺処分には批判が根強い。捕獲して不妊手術を施しても、どの程度の効果があったのかは明確ではない。
https://this.kiji.is/399079143902102625?c=39546741839462401
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