2018年08月28日

南アルプス北のライチョウ、3年で2倍超 保護活動実る【朝日新聞デジタル2018年8月28日】(既報1ソース)

天敵から守るため、ケージに保護したライチョウの親子(2018年7月3日午前6時21分、南アルプス北岳、中村浩志さん提供)

 国の特別天然記念物で絶滅の恐れがあるライチョウの生息数が激減していた南アルプスの北岳(山梨県・3193メートル)周辺で今夏、保護対策が実り、生息数が回復しつつあることがわかった。環境省の委託を受け、ケージ保護やテンなどの天敵駆除に取り組むライチョウ研究者の中村浩志・信州大名誉教授が明らかにした。

 今年6〜7月、中村さんは北岳周辺でライチョウの生息数調査をした。確認できたのは23のなわばり(オス、メスのつがい)で、生息数は58羽と推計。保護活動を始めた2015年の9なわばり、23羽から約2・5倍に増加していた。

 南アルプスではライチョウの生息数が減少しており、中でも北岳周辺が顕著だ。初めて生息数調査をした1981年に63なわばりだったのが、2004年には19なわばりに激減。14年には9なわばりまで減り、絶滅の恐れも出てきた。

 「いま対策を講じないと北岳周辺のライチョウは絶滅する」。15年、中村さんは環境省の保護対策事業として、山小屋近くにケージを設置して夜間に孵化(ふか)後のヒナと母鳥を保護する活動を始めた。天敵に襲われないよう、夜間だけライチョウ親子をケージに追い込む手法だ。

 今年は3家族をケージで保護。計15羽のヒナが、天敵から逃れるために自力で飛べるまで成長した段階で放鳥した。8月中旬には親子で無事に活動している姿を確認している。 ケージによる夜間保護に加えて天敵の駆除にも取り組み、昨年は初めてライチョウの捕食者のテン8匹をわなで捕獲。今年もテン3匹を駆除した。

 北岳周辺のライチョウの生息数の回復は、ケージ保護と天敵の駆除が要因とみられる。中村さんは「北岳での4年間の成果から、ケージ保護などの方法が有効であることが実証できた」と話し、5年目となる来夏も実施して今後の保護対策を考えたいとしている。(近藤幸夫)
https://www.asahi.com/articles/ASL8S3RK4L8SUOOB001.html

南ア北岳 ライチョウの推定生息数3年前の2・5倍【信濃毎日新聞2018年8月22日】
ケージ保護した後に放されたライチョウの親子=8月18日(中村浩志信大名誉教授提供)
 国特別天然記念物ニホンライチョウの生息数が激減していた南アルプス北岳(山梨県、3193メートル)周辺で今夏、推定生息数が58羽と、3年前(23羽)の2・5倍に増えたことが21日、環境省の調査で分かった。同省は、致死率の高いひなをケージで一時保護する取り組みや、天敵のテンやキツネを捕獲する試みの効果とみている。減少が進むほかの生息地でも同様の方法の活用を検討する。

 同省の委託を受け、現地で調査や保護に取り組む信州大の中村浩志名誉教授(鳥類生態学)らが6〜7月、繁殖期につがいが一定範囲で生活する「なわばり」の数を、北岳やその南にある間ノ岳、農鳥(のうとり)小屋の一帯で調べた。ライチョウの個体自体のほか羽やふんなどの痕跡から、23のなわばりを確認。生息数は58羽と推定した。

 中村名誉教授によると、一帯で初めてライチョウの生息状況を調査した1981(昭和56)年に確認したなわばり数は63だった。2004年の調査では19に激減。15年は9しか見つからず、生息数は23羽と推定されていた。このため同省は15年、北岳周辺でふ化したばかりのひなを一定期間ケージで保護する取り組みを開始。昨年はテンやキツネの試験捕獲も始めた。

 今夏の調査では、生息数の回復のほか、ケージで一時保護されたひなが自然の中で成長し、子どもをつくったことも確認された。中村名誉教授は「(ケージ保護などが)減少が進む生息地での保護策として確立できた」と自信を深める。

 環境省信越自然環境事務所(長野市)の福田真・希少生物係長も「これほど短期間で生息数が回復した希少動物保護の取り組みは、世界的にも珍しい」と評価。同様に生息数が減少している火打山(新潟県)などを想定し、「ほかの生息地でも保護策の参考にしたい」としている。
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20180822/KT180821FTI090027000.php

http://archive.is/ZclVJ
http://archive.is/RcWRb

タグ:ライチョウ
posted by BNJ at 10:49 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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