2018年09月01日

絶滅危惧種 シジュウカラガン群れ千島列島に 放鳥成果か【毎日新聞2018年9月1日】

シャシコタン島付近の海面から飛び立つシジュウカラガン。首の付け根に白い輪のある成虫(右)とまだない幼鳥(右から2羽目)が群れを成す=2018年8月12日午前8時21分、私市一康さん撮影
 「日本雁(がん)を保護する会」の呉地正行会長=宮城県栗原市=と仙台市八木山動物公園は8月31日、「絶滅危惧」の渡り鳥、シジュウカラガン26羽を、ロシアの千島列島中部で8月に確認したと発表した。群れには多数の幼鳥もいた。同会などは30年以上、シジュウカラガンの復活に向けて取り組んでいるが、繁殖期にまとまって確認されたのは初めてで、確実に繁殖が進んでいることを示すという。

 バードウオッチャーの私市(きさいち)一康さん=千葉県鎌ケ谷市=が12日、シャシコタン島(無人島)西側の入り江をボートで航行中、島方面から飛来した26羽を確認。このうち海面に降りた23羽の写真を、呉地会長らが14枚の画像ごとに分析。個体の大きさに違いはほぼ見られないものの、成鳥の特徴である首の付け根部分に白い輪がある鳥と、今年生まれたばかりでまだ輪が現れていない幼鳥の特徴を示す鳥がおり、割合を調べると約4割が幼鳥と判断された。観察結果は、ロシアの専門家にも伝えたという。

 シジュウカラガンはかつて千島列島やカムチャツカを繁殖地にして越冬期には仙台市内でも多く見られたと伝わる。しかし、毛皮を取る目的で放たれたキツネに狙われ、1930年代後半には姿が見られなくなっていた。環境省のレッドリストには「ごく近い将来に野生での絶滅の危険性が極めて高い」絶滅危惧1A類として掲載されている。

 同会と八木山動物園は米国で再発見された鳥から繁殖させた計551羽を、95〜2010年にシャシコタン島から約6キロ北西のエカルマ島で放鳥。国内でも07〜08年の越冬期に49羽が確認されたのに続き、飛来数は毎年増え、昨冬は大崎市の化女(けじょ)沼などで約5000羽が確認された。ただ、日本に飛来する鳥の繁殖地は未解明だった。

 呉地会長は同市内で会見し、「幼鳥がいる群れは家族と考えられ、近くに繁殖地がある証し。島に上陸して調査するなど、繁殖地での生態や日本への飛来ルートなどの解明につなげたい」と語った。【山田研】
https://mainichi.jp/articles/20180901/k00/00e/040/222000c

絶滅危惧種シジュウカラガン、千島列島で繁殖か 首輪ない幼鳥を現地で確認【河北新報オンラインニュース2018年9月1日】
シジュウカラガンの群れ。首輪のない幼鳥が含まれていた=千島列島シャシコタン島(私市一康さん撮影)

 日本雁(がん)を保護する会(宮城県栗原市)と仙台市八木山動物公園(太白区)は31日、絶滅危惧種の渡り鳥シジュウカラガンの千島列島での繁殖の可能性が初めて確認された、と発表した。
 現地で繁殖したと考えられる幼鳥が確認されたのは、千島列島のシャシコタン島(捨子古丹島)。同園などで放鳥事業を行ってきたエカルマ島(越渇磨島)の南東約6キロにある。
 8月12日にツアーで現地を訪れた邦人が26羽の群れを確認し、23羽の撮影に成功。写真を分析した結果、放鳥時に付けられた首輪がなく、幼鳥とみられる個体が10羽程度いた。現地周辺で生まれた可能性が高いと考えられるという。
 放鳥事業の成果でシジュウカラガンの国内への飛来数は、2017年度に過去最多の5120羽になった。秋田県の八郎潟や大崎市の化女沼、蕪栗沼が主な飛来先になっている。飛来数の増加で繁殖地が形成されていることは類推されたが、具体的な繁殖の証拠は確認されていなかった。
 戦前まで仙台などに多数飛来していたシジュウカラガンは一時期、姿を消したため、同園が1980年から同会やロシア科学アカデミーと繁殖と放鳥に取り組んできた。同会の呉地正行会長は「写真は現地周辺での繁殖の可能性を示す証拠。今後、繁殖地の調査や保全を進める上で重要な成果になった」と話した。
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201809/20180901_13048.html

http://archive.is/elzpD
http://archive.is/3br7G

posted by BNJ at 10:49 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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