2018年09月29日

(ののちゃんのDO科学)鳥インフルエンザのワクチンは?【朝日新聞デジタル2018年9月29日】

鳥(とり)インフルエンザどうする?<グラフィック・宗田真悠>

 鳥(とり)インフルエンザのワクチンは?

 愛知県・三浦(みうら)ありささん(中2)ほかからの質問

 ■あるけれど、日本(にほん)では使(つか)わない

 ののちゃん 今度(こんど)インフルエンザのワクチンを打(う)ちに行(い)くんだ〜。

 藤原先生 そろそろ、そういう季節(きせつ)ね。

 のの 冬(ふゆ)になると、鳥(とり)インフルエンザがはやって、養鶏場(ようけいじょう)のニワトリを殺(ころ)しちゃうニュースを見(み)るけど可哀想(かわいそう)。鳥にワクチンや薬(くすり)はないの?

 先生 ワクチンはあるよ。中国(ちゅうごく)やインドネシアなどは使(つか)っているけど、日本(にほん)では使っていない。

 のの なんで?! 日本も使えばいいじゃない。

 先生 色々(いろいろ)と問題(もんだい)があるの。鳥インフルエンザのワクチンは、ウイルス感染(かんせん)を完全(かんぜん)に防(ふせ)ぐのではなく、感染はするけど症状(しょうじょう)を出(で)なくしたり、抑(おさ)えたりするものなの。ワクチンを打つことで、ウイルスに感染しているのに症状が出ない鳥が増(ふ)えると、気付(きづ)かない間(あいだ)に感染が広(ひろ)がってしまう危険性(きけんせい)があるのよ。

 のの それだと大変(たいへん)だね!

 先生 だから日本では、養鶏場などで鳥インフルエンザが出たら、自治体(じちたい)がすぐ対処(たいしょ)して殺している。可哀想だけど、感染を最小限(さいしょうげん)に食(く)い止(と)めるには仕方(しかた)がないの。育(そだ)てた鳥を殺されてしまう養鶏場の人〈ひと〉にも、国(くに)がきちんとお金(かね)を出(だ)しているのよ。

 のの じゃあ、どうしてワクチンを打っている国があるの?

 先生 多(おお)くは発展途上国(はってんとじょうこく)ね。そうした国はニワトリが貴重(きちょう)なたんぱく源(げん)のため、感染しているからといって簡単(かんたん)に殺せないし、予防対策(よぼうたいさく)が不十分(ふじゅうぶん)なため、すでにウイルスが国全体(ぜんたい)に広がってしまっている。だから少(すこ)しでも症状を抑える目的(もくてき)で、ワクチンを打つ選択(せんたく)をしているの。

 のの 薬をあげればいいのに。

 先生 残念(ざんねん)ながら、鳥用(よう)のインフルエンザ治療薬(ちりょうやく)はないんだ。

 のの 人の薬をのませたら?

 先生 それも問題があるの。薬をたくさん使っていると、薬が効(き)かないウイルスが出てくるの。よく海外(かいがい)で鳥インフルエンザが人にも感染したというニュースを聞(き)くでしょ。もし薬が効かないウイルスが現(あらわ)れて、人に感染したら大変。だから家畜(かちく)のニワトリに安易(あんい)に人の薬は使えないの。しかも、人の薬が鳥に効くかどうかもわからないのよ。

 のの 薬もダメか。もしタンチョウのような特別天然記念物(とくべつてんねんきねんぶつ)の鳥とかがかかっちゃったらどうするの!

 先生 実(じつ)は2016年(ねん)に、国の天然記念物で絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)のイヌワシがいる秋田県(あきたけん)の動物園(どうぶつえん)で、鳥インフルエンザが発生(はっせい)したの。幸(さいわ)いイヌワシは無事(ぶじ)だったけど、間一髪(かんいっぱつ)の事態(じたい)だったわけ。そんなこともあって、今年(ことし)から希少種(きしょうしゅ)の鳥インフルエンザ対策の研究(けんきゅう)が始(はじ)まっており、その中(なか)で薬の効果(こうか)も調(しら)べるの。いきなり希少種で実験(じっけん)するのは難(むずか)しいから、まずニワトリやアヒルで薬が効くかどうかを試(ため)してみるそうよ。

 (取材協力=農研機構動物衛生研究部門の西藤岳彦領域長、鳥取大学の山口剛士教授、構成=水戸部六美)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13698167.html

http://archive.is/t3fHZ

posted by BNJ at 11:04 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: