2018年10月15日

【第60次南極観測隊】昭和基地の無停電継続を 越冬隊の機械担当・菊田勝也さん【産経フォト2018年10月15日】

 氷の割れ目から海へ飛び込むアデリーペンギン。菊田さんが見たいと思う「南極らしいもの」の代表格だ=南極・ラングホブデ(芹沢伸生撮影)
 第60次南極観測隊(堤雅基隊長)の越冬隊員で、機械を担当する菊田勝也さん(41)は、ヤンマー尼崎工場(兵庫県尼崎市)に務めるエンジニア。現地で主に行うのは発電機の維持管理。昭和基地の電気は、2台のディーゼル発電機を交互に運転して賄っている。研究や観測、隊員の生活に欠かせない「電気」を送り続ける重要な仕事だ。

 第60次南極観測隊の越冬隊員、菊田勝也さん=東京都立川市の国立極地研究所(芹沢伸生撮影)
 「昭和基地の発電機は20年以上前の古いもの。しかし、歴代の隊員が扱ってきた大事な機械。変なミスで壊すことは許されない」と、気を引き締める。発電機を担当する越冬隊員は毎年、ヤンマーから派遣されている。「会社の伝統やプライド」も背負うプレッシャーは大きい。

 「でも、古いエンジンは頑丈で信頼性が高い。きちんと面倒をみていれば問題はない。先輩が少しずつ積み上げた、作業手順やマニュアルを理解しておけば大丈夫」と、心配はしていない。

 エンジニアとして楽しみなこともある。「日本では修理やオーバーホールした機械は、引き渡したら終わり。南極では自分でメンテナンスや修理をした発電機を使う。自分の仕事を見極められるのは貴重な経験になる」という。また、船舶など大型エンジンの整備経験もあり「その知識を生かせる場面が必ずある」と考えている。

 昭和基地の発電機=平成23年2月、南極(芹沢伸生撮影)
 越冬を経験した先輩の話を聞くうちに、少しずつ憧れが強くなった南極。昨年秋、初めて行われた社内公募に手を上げ、数十倍の難関を突破して観測隊参加を実現させた。「南極勤務の経験者は人間的に大きい印象がある。やりたいことが明確な人も多い」といい「越冬の夢がかなったので、次の目標を極地で探したい」という。

 万が一、発電機が止まり電気の供給が途絶えると、数時間で屋外にある配管の中の水は凍結する。基地が機能不全に陥るような事態も考えられる。現地で目指すのは「昭和基地の無停電を継続すること」。そのためには「きちんと機械を見守り、何かが起きたときに的確な対処ができなければいけない。日々の仕事が大切」と強調する。

 南極の仕事に関する抱負を語る菊田勝也さん=東京都立川市の国立極地研究所(芹沢伸生撮影)
 楽しみにしているのは「オーロラやペンギン、氷山など、南極らしいものを見ること」。その理由は「知っていても、実際に目撃経験がないものを目の当たりにしたとき、人間にどんな感情がわくのか、興味があるから」という。(編集委員 芹沢伸生)
https://www.sankei.com/photo/story/news/181015/sty1810150001-n1.html

http://archive.is/PC0qx

posted by BNJ at 11:20 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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