2018年11月19日

<鷹匠>鷹匠(浜松市北区)【静岡新聞アットエス2018年11月19日】

空へ放ったハリスホークを見つめる田中実さん
餌合子と餌合子覆い
餌合子と餌合子覆い
 左手に乗せたタカの羽を整え、なでる。鷹匠[たかじょう]の田中実さん(42)=浜松市北区=の手から空へ放たれたタカは枝に止まり、田中さんが腕を差し出すと悠々と舞い戻った。餌をやり、“相棒”を見る目に信頼がにじんだ。
 タカ狩りやイベントで放鷹[ほうよう]術を披露するほか、工場での鳥駆除などの経験を経て、需要を見込んで3年前にタカを使った駆除業「鷹匠」を起こした。主に市街地や住宅街などで群れるカラスやムクドリの駆除に当たる。
 タカとの出合いは18年前。友人に誘われてタカを見に行ったペットショップで「かっこいい」と心を奪われた。「タカ狩りの技術も身に付けたい」と造園業の傍ら日本放鷹協会に所属し、タカと向き合う日々が始まった。
 放鷹流派の一つ、諏訪流の手法に沿って調教した。タカは神経質で、餌をあげてもすぐには食べない。空腹に耐えきれなくなるまで、長ければ数日待つ。餌や水を口にするようになったら、餌と同時に掛け声や音を出して条件付けをする。毎日3時間、手に乗せてなじませ、徐々に外へ連れだし人の世界の光景に慣れさせる。緊張していると羽をぴたりとさせるが、緩むと震わせ、手の上で片足立ちもする。根気よくタカとの距離を縮め、「なついてくれたかな」と思えるまで1年ほどかかった。
 現在、もう1人の鷹匠とともに業務に当たり、県内外から受ける駆除の依頼はタカの一種ハリスホークで対応する。タカを放つことで集まった鳥に安心できない場所だと思わせ、群れを分散させる。
空へ放ったハリスホークを見つめる田中実さん
餌合子と餌合子覆い
餌合子と餌合子覆い
 タカの出番がない日も体重管理などの世話やトレーニングは欠かさない。1羽1羽違う性格を把握し、気を配ることで信頼関係を深めていく。
 鷹匠の訓練を始めたころは、「変わり者にみられていた」。それが今は「好きなタカと仕事ができ、人の役にたち、喜んでもらえるのがうれしい」。現在は諏訪流古技保存司会の一員として、伝統技術の後継者が現れるのを心待ちにしながら、日々自らの技術を磨く。

 ■コレがなくっちゃ
 餌合子と餌合子覆い
 「えごうし」と読む餌の入れ物で日本独特の道具。ふたで容器をたたいて音を出し、タカを呼び戻すのにも使われる。餌合子を収める「餌合子覆い」に入れ、ベルトなどに引っ掛けて決められた位置に装着する。

 ■ドンナトコ コンナトコ
 浜松市内にタカを飼うためのタカ小屋を構える。1羽につき1部屋を与えている。部屋は暗室になっており、暗さを利用してタカを調教する。駆除の現場へは1羽ずつ箱に入れて運ぶ。
 田中さんが飼っているのは主にタカ狩りやイベントなどでの放鷹術披露に登場するオオタカ1羽、主に鳥駆除に活躍するハリスホーク5羽、訓練中のアフリカオオタカ2羽の計8羽。
http://www.at-s.com/news/article/featured/culture_life/shigoto_zekkei/567661.html
http://www.at-s.com/news/article/featured/culture_life/shigoto_zekkei/567661.html?page=2

http://archive.is/ygze5
http://archive.is/AlTgt

posted by BNJ at 20:50 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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