2018年11月22日

福岡)和白干潟 保全し続けて30年【朝日新聞デジタル2018年11月22日】

干潟の水たまりで生き物を探す参加者=2018年11月3日午後1時17分、福岡市東区

 福岡市の博多湾東部最奥部にある和白干潟は全国でも珍しい自然の海岸線が残る干潟だ。開発目的の埋め立てが1978年に計画されたが、地元住民や環境保護団体の反対で免れた。干潟を守る機運が高まってできた「和白干潟を守る会」は今年で結成30年。干潟の生き物を見つめ、その環境を守る活動が続いている。

 和白干潟は広さ約80ヘクタール。岸辺に堤防がなく、自然の海岸線の地先に広がる干潟は、和白のほかは盤洲(ばんず)干潟(千葉)ぐらいという。冬場にはクロツラヘラサギやミヤコドリなど貴重な渡り鳥が飛来する。貝類は海水を浄化し、水質保全の役割を果たしている。

 守る会は11月3日、和白干潟の自然観察と清掃会を開いた。環境保全活動に取り組む企業の従業員ら約60人が参加した。望遠鏡で沖合の野鳥を観察し、干潟を掘り返してカニや貝などを捕って観察した。

 浜辺に打ち上げられて10センチ以上積もったアオサは回収した。代表の山本廣子さんは閉会のあいさつで「ごみを捨てない人、水を汚さない人になって下さい」と参加者に訴えた。 山本さんは和白干潟の近くで生まれ育った。その干潟を含む博多湾東部の埋め立て計画を知り、87年に干潟保全を訴える請願書を市議会に提出した。

 計画が変更された後も活動は発展し、山本さんは干潟の大切さを伝え続けようと守る会を結成した。埋め立ての代わりに計画された人工島(アイランドシティ)建設にも反対した。

 干潟の自然観察会と清掃活動、野鳥や水質などの調査が活動の柱だ。会員は約250人。会員歴約25年の河上律代さん(80)は和白干潟での探鳥会に参加して守る会の存在を知り、「野鳥を楽しむだけではだめ。環境を良くしないといけない」と思い、入会した。

 アイランドシティは94年に着工され、広さ約401ヘクタール、広さ約401ヘクタール。和白干潟にふたをするような形で存在する。

 環境省などが博多湾東部の海域でシギ・チドリ類について春・秋・冬の3期で調査しているが、2016〜17年の個体数は00〜01年に比べて56〜95%の減少となっている。 埋め立てで海域が減ったうえ、大量に発生するようになったアオサが干潟を覆い、野鳥のえさになる底生生物が減ったため、と守る会は指摘する。

 これ以上の環境悪化を防ごうと毎秋3回、大々的にアオサを回収するイベントを催す「干潟を守りたい一心でみんな活動してきた。それが30年続いた理由」と山本さん。目標は、水鳥の保護と湿地の保全を定めたラムサール条約の登録地になること。登録されると開発に一定の規制がかかり、保全しやすくなるからだ。

 会は、第30回和白干潟まつりを25日午前11時から、東区和白4丁目の通称「海の広場」で開く。バードウォッチングや生物観察、干潟の清掃などをする。問い合わせは事務局長の今村さん(090・3413・6443)。(宮田富士男)
https://www.asahi.com/articles/ASLCF4JJJLCFTIPE01F.html

http://archive.is/LazEI

posted by BNJ at 11:28 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: