2018年11月22日

動物と向き合う、最新技術 AI/IoT【朝日新聞デジタル2018年11月22日】(シマフクロウ/既報関連ソースあり)

シマフクロウ=日本野鳥の会提供

 人工知能(AI)や、あらゆるモノをインターネットでつなぐ「IoT」といった技術を、希少な生物の保護や有害鳥獣の駆除に役立てようという取り組みが始まっている。人が担っていた労力がかかる作業を効率化したり、負担を軽くしたりすることで、調査の充実や駆除の促進などにつなげる試みだ。

 ■AI 鳴き声や画ログイン前の続き像分析、保護に活用

 北海道に生息する絶滅危惧種シマフクロウ。その生息数調査にAIが貢献している。

 シマフクロウは森林伐採などによる生息環境の悪化で、道東に約160羽が生息するのみだ。日本野鳥の会は2004年ごろから、生息域の森林を購入し保護区にするなど保護活動に取り組んでいる。

 保護活動には、生息数や生息域などの確認が不可欠だ。かつては夜に職員らが森に入り、「ボーボー」という鳴き声を聞いて判別していた。

 だが、ヒグマが出没するなど危険があるため、森の中にICレコーダーを設置し、タイマー録音した音声データを分析する方法に切り替えた。しかし、3時間分のデータ分析に1時間かかるなど、膨大な手間がかかっていた。

 野鳥の会から相談を受けた富士通九州ネットワークテクノロジーズ(福岡市)は12年、鳴き声の周波数を自動検出するソフトを開発。ICレコーダーの3時間分の音声データを数分で分析できるようになった。だが、ベテラン調査員の判定とは7〜8割しか一致しなかった。

 精度向上のため富士通九州ネットが目を付けたのがAIだ。動物園で十数羽のシマフクロウの鳴き声を録音して声紋を画像化し、AIに機械学習させたところ、一致率は9割以上に向上したという。

 野鳥の会保全プロジェクト推進室の松本潤慶(じゅんけい)さん(37)は「シマフクロウ保護にはいち早く生息地を確認することが必要で、ソフトは強力な助っ人になっている」と話す。

 また、日本自然保護協会はカメラメーカーのニコン(東京都港区)と、動物の画像を自動判別するAIの共同開発に取り組んでいる。

 自然保護協会は動物の生息調査のために、動くものに反応して自動撮影するセンサーカメラを各地に多数設置している。撮影される画像は多い場所で年間数万枚。現在は動物が写っているか、どんな種なのかなどを職員らが根気強く1枚ずつ確認している。

 開発中のAIは、動物画像を機械学習させ、画像上の動物に印を付けるというもの。種の判別ができるかどうかの可能性も探る。自然保護協会自然保護部の松井宏宇(ひろたか)さん(31)は「センサーカメラの増設は分析の労力が課題だった。AIによりその労力を減らすことができれば、調査を充実させることができる」と期待する。

 ■IoT イノシシわな作動をスマホへ通知

 農作物を荒らすイノシシなど有害鳥獣の捕獲の現場では、「IoT」技術の導入が進む。

 静岡県伊豆市は今春、わなの作動を長距離無線通信で通知するシステム「オリワナシステム」を導入した。市内10カ所に設置した箱わなにイノシシなどがかかると、わなに取り付けられた子機から通知が出て、市役所屋上の親機を経由して市職員のスマートフォンに届く仕組みだ。中継機を増設することで、山奥のわなからも通知が受け取れる。

 同市農林水産課によると、通知がないわなは後回しにするなど、見回りの負担軽減につながっている。通知があったわなにはあらかじめ複数人で向かえば、捕獲した動物を時間をかけずに市営の食肉加工場に運ぶことができ、ジビエとしての活用もしやすい。

 有害鳥獣の駆除を担う狩猟者や農家の減少や高齢化は全国的な課題だ。「オリワナシステム」を開発した「フォレストシー」(東京都江東区)によると、昨秋の販売開始から40以上の自治体が導入した。時田義明社長は「有害鳥獣は捕まえたいが、わなの管理が大変という声を聞く。解決するのはIoTしかないと考えた」と話す。(川村剛志)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13779580.html

http://archive.is/zPMkI

AIで野鳥の鳴き声を認識する自然環境調査向けソフト 富士通九州ネットワークテクノロジーズから【ITmedia エンタープライズ2017年12月25日】
富士通、シマフクロウの生息域調査支援で「日本自然保護大賞」選考委員特別賞を受賞【日経BP環境経営フォーラム2017年2月22日】
富士通、ICT技術でシマフクロウ生息調査を支援【NEWSALT2016年10月30日】(既報1ソース)
シマフクロウの生息域調査を支援する取り組みが 平成28年度「日本自然保護大賞」において選考委員特別賞を受賞【プレスリリース2017年7月3日】

posted by BNJ at 11:32 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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