2016年07月31日

【大人の遠足】「ギエー」「ギャア」真夏の妖怪の正体は…妖怪が出迎え?! 千葉県立中央博物館大利根分館(香取市)【産経ニュース2016年7月31日】

利根川に関する江戸時代の地誌で「谷原イボ」として紹介された「サンカノゴイ」の剥製=千葉県香取市の県立中央博物館大利根分館(林修太郎撮影)

 夜、何となく目がさえて眠れない。明日に響くから寝つこうと目をぎゅっとつぶっていると、どこからか聞こえてくる「ギャアギャア」という叫び声…。それはもしかしたら妖怪かもしれない。

 千葉県香取市の県立中央博物館大利根分館で、「夏休み展示 妖怪になった動物たち」が開催されている。キツネやタヌキなどの「人を化かす」とされる動物や、奇怪な鳴き声から昔の人が妖怪と勘違いしていたとされる鳥の標本などが説明のパネルとともに展示されている。折しもじめじめとした梅雨の真っ最中。涼やかな雰囲気を求めて車を走らせた。

駐車場にサギ?

 同館はハスの花や「嫁入り舟」で有名な水郷佐原水生植物園のすぐそば。北に利根川が流れる水郷地帯にあり、辺りは水田などののどかな光景が広がる。

 駐車場には、サギのような足を持つくちばしの長い鳥がいた。近づこうとすると飛び立つようなしぐさをするので、仕方なく望遠レンズでカメラに収めた=写真。

 会場に入ると、頭がサルで胴がタヌキ、手足がトラ、尾がヘビという妖怪・ぬえの鳴き声を発するとされる「トラツグミ」やカッパの声の正体ともいわれる「ムナグロ」、墓などから遺体を奪う妖怪・火車の声の主「ゴイサギ」といった鳥の剥製が掲示してあった。

 これらの鳥はくちばしが長いため、絞り出すように「ギャア」と鳴き、夜などにその声を聞いた昔の人が妖怪の声と勘違いしたのだという。このほか、江戸で捕らえられたカッパや、関東のカッパの元締めだという「ねねこ河童」の図なども展示してあった。

 「カッパの薬」の伝説がこの辺りには伝わっている、と主席上席研究員の糠谷隆さん(61)が教えてくれた。ある人が捻挫などに与田浦の藻が効くというので、毎日水辺に取りに出かけていたところ、浦に住むカッパが感心して練り薬の作り方を教えてくれたのだという。

川に敬意払う

 けがで苦労していた江戸の力士がこの薬を求め、1日1枚ずつ張り替えて13日目でけがを治したことから、薬は『十三枚』と呼ばれるようになったとも。実際に、昭和40年代ごろまで香取市内の病院で作られていたという。

 糠谷さんは続ける。「私は銚子出身なのですが、子供のころ川へ遊びに行くときは『カッパにお供えをしなさい』と親に言われました。カッパというとキュウリを想像するでしょうが、わが家の場合はあんころもちのような甘い物でした。お盆の時期は台風も来るし、川も荒れます。きっと川に敬意を払えということだったんでしょうね」

 取材を終え、駐車場にいた鳥の画像を糠谷さんに見せた。アオサギだという。

 「『ギエー』って鳴くんです。姥火(うばび・うばがび)という妖怪の声とされているんですよ」

 ああ、妖怪が出迎えてくれたのかと合点し、博物館を後にした。(千葉総局 林修太郎、写真も)



 千葉県立中央博物館大利根分館 千葉県香取市佐原ハ4500。JR成田線佐原駅からバスで「水生植物園入口」で下車し600メートル。東関東自動車道潮北ICから5キロ。同佐原香取ICから10キロ。月曜休館。一般200円、高校・大学生100円、中学生以下など無料。「妖怪になった動物たち」は8月28日まで。(電)0478・56・0101。
https://www.sankei.com/premium/news/160731/prm1607310009-n1.html
https://www.sankei.com/premium/news/160731/prm1607310009-n2.html
https://www.sankei.com/premium/news/160731/prm1607310009-n3.html

http://archive.is/8HJWM
http://archive.is/kMtc7
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posted by BNJ at 23:00 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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