2018年12月30日

官民努力「報われた」 トキ「野生絶滅」見直しへ今後が正念場【新潟日報モア2018年12月30日】

あぜ道に飛来したトキ。10年にわたる放鳥と野生下での繁殖で、佐渡では日常的に見られるようになった=8月、佐渡市
あぜ道に飛来したトキ。10年にわたる放鳥と野生下での繁殖で、佐渡では日常的に見られるようになった=8月、佐渡市

 「ニッポニア・ニッポン」の学名を持ち、日本を象徴する鳥とも言われるトキ。環境省が「野生絶滅」から「絶滅危惧IA類」への見直しを検討している背景には、野生環境への適応や餌場確保を支えた官民の長年の努力がある。新潟県佐渡市の関係者は「成果として報われる」と見直し実現に期待しつつ、高齢化などが進む中で「今後がむしろ正念場」と気を引き締める。

 放鳥トキの繁殖を担ってきた佐渡市の佐渡トキ保護センターでは、自然界での生存・繁殖力が高まるとされる「自然ふ化・育雛(いくすう)」への切り替えを推進している。人工で行う場合に比べて破卵などのリスクもあるが、ノウハウを確立してきた。訓練用のケージがある野生復帰ステーションでは、内部で実際に田植え作業をするなど、人間の活動に慣れさせる工夫をしてきた。

 野外では、減農薬などで水辺の生物を守る米作りや、市民有志による餌場整備により、安定した生息環境が確保されてきた。

 農家でつくる「佐渡トキの田んぼを守る会」理事の斎藤真一郎さん(57)はトキが日常的に見られる「普通の鳥」になったと指摘。「人の手で一度は『絶滅』させたのを復元したと見なされれば、一つの成果」と歓迎する。

 一方、今後さらに生息数が増えた場合にトキによる「苗踏み」被害で住民感情が悪化することや、行政などの予算縮減を懸念。「保護と産業振興を結びつけるなど、共生に向けて乗り越えなければいけない課題もある」と訴える。

 ビオトープ整備を進めてきたNPO法人「トキどき応援団」理事長の計良武彦さん(78)も高齢化などによる人手不足を憂う。「もっと数が増えてほしいが、その分餌場の拡大や手入れが必要。気が抜けない」と語る。

 鳥類の保護活動に詳しい日本大の村田浩一特任教授(野生動物学)は、数十年単位での活動や調査が今後も必要とし、「持続可能な環境整備や共生社会を、いかに実現するかが問われている」と強調した。
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20181230441933.html

http://archive.li/xPLtn

トキの「野生絶滅」指定見直しへ 環境省のレッドリスト【毎日新聞2018年12月29日】

タグ:トキ 佐渡島
posted by BNJ at 22:51 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: