2019年02月09日

トキの個体群進化の歩み解明 中国の研究チーム【新華社2019年2月9日】

 中国陝西省漢中市洋県を流れる漢江(漢水)の川中にある大きな石の上で、羽を休める3羽のトキ。(2018年10月15日撮影)(福州=新華社記者/梅永存)

 【新華社昆明2月8日】中国の一級保護動物、トキの個体群の進化過程を科学者が明らかにし、成果をこのほど国際的学術誌「カレントバイオロジー(Current Biology)」で発表した。

 論文筆頭執筆者で中国科学院昆明動物研究所の張国捷(ちょう・こくしょう)研究員は次のように説明した。トキは世界で絶滅のおそれがある鳥類で保護対象の代表的種であり、人工飼育に成功した種の一つでもある。1950、60年代、野生のトキは絶滅したと考えられていた。80、90年代になって、研究者が秦嶺(山脈)で7羽の野生トキの個体を見つけ、すぐに野外での保護と人工繁殖を行った。その後、中国はトキの国家級自然保護区を設け、個体数を現在の2千羽余りに回復させた。

 トキの遺伝的多様性の歴史的変化を解き明かすため、中国、スペイン、デンマークの科学者によるチームが九つの博物館から57点のトキの歴史サンプルと飼育されていた地域の資源を収集し、時間軸でトキの多様性の進化について研究を行った。

 論文第一著者で、中国科学院大学博士課程の馮少鴻(ふう・しょうこう)氏は次のように説明した。博物館のサンプルは19世紀末から20世紀初めのトキの主要分布地域のものである。これらのサンプルの全ゲノムリシーケンシング(Whole Genome Resequencing)データに基づき、また飼育地域に現在いるトキの個体群(集団)のデータを合わせて、チームは、約1万年前にトキの個体数が早くも減少し始めたことを発見した。

 「当時の気温は(最後の氷期が終わり)暖かくなり、トキの生存に適する地域の、トキに対する制約はすでに小さくなっていた。これは当時トキが人類活動の影響を受けた可能性は一層大きく、この数十年とわれわれが考えていたのに比べ、影響はかなり前からであることを示している」、馮氏はこう話した。

 チームはさらに現代のトキの個体群が過去の遺伝的多様性の半分近くを失っていることに気付いた。「現在の個体群は長期にわたり近親で繁殖したため、近交効果がはっきりと現れている」と張氏は述べ、今後トキの保護活動では分子遺伝学とよりよく結び付けて、遺伝的多様性を維持する必要があると提案した。(記者/岳冉冉)
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%83%88%E3%82%AD%E3%81%AE%E5%80%8B%E4%BD%93%E7%BE%A4%E9%80%B2%E5%8C%96%E3%81%AE%E6%AD%A9%E3%81%BF%E8%A7%A3%E6%98%8E-%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%A0/ar-BBTl2Up?ocid=st#page=2

http://archive.is/XxR5S

タグ:研究 中国 トキ
posted by BNJ at 22:00 | Comment(0) | 海外の鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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