2019年10月03日

新潟)「箱入りトキ」、佐渡で新たな放鳥【朝日新聞デジタル2019年10月3日】

先月27日には、沿岸部までトキを箱で運び、地元住民らが放鳥した=新潟県佐渡市片野尾

 特別天然記念物トキの野生復帰を進めている環境省は2日、トキ6羽を佐渡市の野生復帰ステーションから放った。2008年に始めた放鳥は21回目。この日と先月27日を合わせた今回の放鳥では、野生下のトキが増えるように生息地を広げるため、新たに沿岸部に運ぶ方法も試みた。

 同省によると、今回の放鳥で、野生下のトキは推定約430羽になった。2日は平野部の同ステーションから放鳥したが、先月27日は沿岸部の片野尾地区で10羽を放った。

 放鳥の方法には、「ソフトリリース」「ハードリリース」と呼ばれる2通りがある。前者はトキを飼うケージを開放し、中の群れが自然に外に飛び立って行くのを待つもので、2日はこの方法だった。放たれたトキが群れをつくりやすいが、ねぐらが周囲に偏ってしまいがちだ。

 一方、後者は、トキを箱に入れて放鳥場所まで運ぶ方法。箱からいきなり外に出されたトキが慌ててしまい、ほかの個体と合流しにくい傾向があるものの、場所を選んで放鳥することができ、生息地の拡大に適している。先月27日はこちらの方法だった。

 放鳥した片野尾地区は、野生復帰事業が始まって以降、まだトキの生息が確認されていない佐渡海峡沿いにある。しかし、佐渡島の住民と行政でつくる「人・トキの共生の島づくり協議会」で話し合った結果、今回の放鳥場所に選ばれた。

 1981年、国内最後の野生トキ5羽が人工繁殖のため捕獲されたが、そのねぐらがあったのが同地区。住民は近年、トキのエサを確保するため、農薬や除草剤を減らして休耕田にビオトープをつくったり、収穫後の田に水を張ったりしてきた。こうした努力もあり、環境省が「最適の場所」として選んだ。

 「待ちに待ったトキが、また片野尾に飛び立ってくれた」。トキの入った箱を開けた同地区の藪田亨区長(58)は喜んだ。小学6年生の吉田琴音さん(11)も放鳥後、「巣を作って、いっぱい子どもを産んでほしい。田んぼの作業を手伝ってトキのすみやすい環境にしたい」と話した。

 地元の農業生産法人「片野尾とき舞」の小田誠代表(70)は「トキのために、一斗缶に入れたエサのドジョウを田んぼにまいてきた土地柄。野生復帰事業が始まると聞いて、住民はトキの生息していた中国まで自費で視察に行った。もう一度、生息する姿を見たい」と期待を込めた。(古西洋)
https://www.asahi.com/articles/ASMB22R50MB2UOHB001.html

http://archive.fo/n1QLa

タグ:佐渡島 トキ
posted by BNJ at 10:22 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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