2019年08月23日

石木ダムに疑問投げ掛け 元ラムサール条約事務局次長 予定地を視察【長崎新聞2019年8月23日】

石木ダムの建設予定地を訪れ、住民らの話に耳を傾けるデイビッドソン氏(中央)=川棚町
 元ラムサール条約事務局次長のニック・デイビッドソン氏(66)は22日、県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダムの建設予定地を視察した。石木川の清流や周辺の棚田を見て回り、「なぜ、ここにダムを造る必要があるのか」と疑問を投げ掛けた。
 ラムサール条約は、国際的な湿地などの保全を目的としている。英国人のデイビッドソン氏は2000年から15年にわたり事務局次長を務めた。25日にラムサール・ネットワーク日本が東京で開くシンポジウムに出席するため来日した。
 デイビッドソン氏は、県石木ダム建設事務所(川棚町)を訪問。県の担当者から事業概要や建設目的などの説明を受けた。その後、建設予定地を訪れ、地域住民から話を聞いた。
 住民との意見交換では「世界中にダムはたくさんあるが、目的を達成できていないものも多い」と指摘。あくまでもダム建設は治水、利水の「最終手段」であることを強調した。その上で「1970年代の計画で今のニーズに合っているのか、本当にほかに方法はないのか、県には考えてほしい」と述べた。
https://this.kiji.is/537440231431488609?c=39546741839462401

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海上のプロペラ 洋上風力に交錯する思い/下 自治体、住民に温度差 環境影響、懸念の声 /秋田【毎日新聞2019年8月23日】


洋上風力発電について学ぶ「能代山本洋上風力発電を考える会」のメンバーら=秋田県能代市で
 国が7月30日に洋上風力発電の開発に向けて「有望な区域」とした秋田の沿岸海域4カ所では、6事業者が環境影響評価(アセスメント)の手続きを進めている。想定する風車の設置規模は最大で計約520基、総出力は約387万キロワット。自治体や財界は国の発表を歓迎するが、住民の間には懸念の声もある。

 「(風車による)低周波音など健康被害や苦情は各自治体の首長や住民から聞かれなかった。周辺環境と調和した景観になっていることも印象的だった」

 「有望な地域」に選ばれた由利本荘市沖(北側・南側)。同市の長谷部誠市長は20日の会見で、7月21〜27日に行った欧州視察の成果を強調した。

 計9人の視察団は、洋上風力の先進地とされるスコットランド、イングランド、オランダ、デンマークの4カ国・地域を訪問。スコットランドの北部アバディーンの沖合約2・4キロにある計11基、総出力9万6800キロワットの洋上風力を見学したり、各自治体の首長や住民などに聞き込み調査をしたりした。

 長谷部市長は「健康に害はない」など視察を通じて得た知見を今後開かれる「促進区域」の指定に向けた協議会で発信していくと表明。地球温暖化防止などの点から「洋上風力は環境さえ整えば推進すべきだ」と述べた。

 由利本荘市沖を巡っては、地元財界からも今後の開発に期待する声が上がった。

 今年2月に設立され、約160団体・企業で構成される「由利本荘沖洋上風力発電事業促進期成同盟会」。村岡淑郎会長(由利本荘市商工会長)は9日、県庁で佐竹敬久知事宛てに事業の実施を求める要望書を提出し、同市が「(洋上風力分野で)日本の先進地となる」などと強くアピールした。要望書を受け取った川原誠副知事は「スピーディーに対応する」と応じた。

 事業者も県内4カ所が「有望な区域」に選ばれたことを好感した。大手商社の住友商事の担当者は「秋田は風況に恵まれポテンシャルがある。今後の協議会の動きを注視したい」とした。同社は能代市、三種町および男鹿市沖の沖合5キロ圏内で約50基、総出力約50万キロワット分の風車の設置を想定。2026〜27年ごろの運転開始を予定している。

 一方、県内では懸念の声があるのが現状だ。

 「有望な区域」の能代市、三種町および男鹿市沖と八峰町および能代市沖近くに住む一部住民などは7月26日に「能代山本洋上風力発電を考える会」を設立し、約25人が「自治体もアセスメントをすべきだ」など意見交換した。今後は洋上風力の問題点を洗い出す方針。能代市や事業者宛てに要望書などを提出することも決めた。

 男鹿半島のある旅館では、能代市側の日本海を見渡すように客室が設けられている。旅館の経営者は「沿岸近くの海上に巨大な風車が設置されれば景観が変わる。影響はあるでしょうね」と言葉少なにつぶやいた。

 また、野鳥観察の同好会「由利本荘市野鳥を愛する会」は2月、公益財団法人「日本野鳥の会」と同法人秋田支部の3者で東京都の再生可能エネルギー会社、レノバに対して計画見直しなどを求める要望書を出した。同社などの特別目的会社(SPC)が同市の沖合約1・5キロの地点などで最大90基、70万キロワット分の設置を検討しているためだ。

 日本野鳥の会の浦達也主任研究員は「設置場所が沿岸から近いと、渡り鳥が風車の羽根に巻き込まれる『バードストライク』が発生する恐れがある」と指摘する。(この連載は中村聡也、田村彦志が担当しました)
https://mainichi.jp/articles/20190823/ddl/k05/020/026000c

海上のプロペラ
洋上風力に交錯する思い/中 漁協反対、計画不透明に 秋田市沖、漁場重なり /秋田【毎日新聞2019年8月21日】

秋田市沖の洋上風力の設置に反対する県漁協秋田支所の相原文夫地区運営委員長=秋田市で

ウェンティ・ジャパンなどが洋上風力開発を検討する秋田市沖=秋田市浜田の海岸で
 秋田の沿岸海域で計画されている洋上風力発電計画を巡っては、先行きが不透明となっているケースもある。秋田市沖では地元の漁業者が「計画を変えない限り賛成できない」と反発したため、事業者が計画の見直しを視野に入れている。

 2018年3月7日、同市土崎港西の県漁業協同組合本所の会議室。秋田支所の地区運営委員らにA4の資料10枚以上が配られた。

 作成者は秋田市の風力発電事業会社ウェンティ・ジャパン、東京都の同業エコ・パワー(現コスモエコパワー)、清水建設、三菱商事パワーの4社。資料には、秋田市沖合の水深10〜25メートル地点に設備の基礎を海底に埋める着床式で風車を最大50基、約20万キロワット分設置することを想定していると記されていた。

 「絶対に駄目だ」。同支所の新屋地区の運営委員の男性(74)は納得がいかなかった。秋田市沖の水深10〜25メートル地点はマスやスズキ、ヒラメなどの漁場と重なるためだ。

 資料には漁業振興策の方針や地盤の強度を確かめるボーリングなどの海底地質調査案なども盛り込まれていた。「調査に同意すれば一歩前進になる。賛成の意見ととられかねない」。男性は危機感を抱いたという。

 県漁協秋田支所の相原文夫地区運営委員長(78)によると、数日後、運営委は事業者側に口頭で計画反対の意向を伝えた。事業者側は同年9月に意見交換会の名目で再度会合を提案。新たな資料には風車の設置想定場所などは示さず、海底地盤調査などを記したが、運営委はこの提案を拒否した。「秋田の豊かな海を残したい」。相原氏は今は計画に賛成する気はないという。

 ウェンティなどが2月に公表した「秋田中央海域洋上風力発電事業」(仮称)の環境影響評価(アセスメント)の第1段階に当たる配慮書では、事業想定区域は秋田市と潟上市の沿岸から水深50メートル程度の範囲。沿岸部から水深10メートル程度は電気を送る海底ケーブルの設置を検討するとした。

 両市の沖合で想定する風車は最大84基、総出力50万キロワット分。今年7月末の国の発表で、潟上市沖は環境整備が必要なものの洋上風力の設置に向けた「有望な区域」に選ばれた。

 一方の秋田市沖について、ウェンティは毎日新聞の取材に19日、漁業者の反発に加え陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)への陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備計画なども挙げ「(風車の配置が)取りにくいエリアではある。風況は良いが強引には進めるつもりはない。撤退するかどうかは4社で協議したい」と述べた。撤退の場合、配慮書の想定事業規模は縮小する見通しも示した。

 国は都道府県などから情報提供を受けた区域の中から潟上市沖などを「有望な区域」に選んだ。その際は、同区域の選出後に開かれる協議会の設置に漁業者が同意しているかが要件の一つだった。協議会に漁業者を入れることが法律で定められているからだ。

 県は「有望な区域」に選ばれた県内4カ所ではいずれも県漁協の関連支所などから同意を得られたが、秋田市沖に関しては見通しが立たないと判断。秋田支所と事業者との間でも調整がついていないこともあり、国への情報提供を見送った。

 県資源エネルギー産業課の担当者は「利害関係者にあたる地元漁業者の賛否の意向は重要だ」と語る。
https://mainichi.jp/articles/20190821/ddl/k05/020/028000c

海上のプロペラ 洋上風力に交錯する思い/上 県推薦の4区域「有望」 6事業者、最大520基計画 /秋田【毎日新聞2019年8月20日】
海水浴客でにぎわう釜谷浜海水浴場の近くで稼働している計18基の風力発電所=秋田県三種町大口で
 秋田の沿岸海域で、洋上風力発電の開発計画が相次いでいる。政府は開発を後押しするため、7月には県沿岸部の4カ所を含む計6カ所を全国で「有望な区域」に選出した。事業者が決まれば八峰町から由利本荘市の沿岸海域に数百基規模で高さ200メートル前後の巨大な風車が並ぶ可能性がある。ただ、周辺住民の間には賛否が渦巻いている。現状を3回に分けて報告する。【中村聡也、田村彦志】

 三種町大口の釜谷浜海水浴場。近くの陸上には既に高さ100メートル超の風車が18基並ぶ。地平線の先に沈む夕日が売りの海水浴場だが、今後は洋上にも風車が並ぶかもしれない。

 国は4月、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律(再エネ海域利用法)」を施行した。目玉は候補地の「促進区域」への指定。促進区域では海域占用期間が現状の数年から最長30年まで延び、公募で選ばれた事業者には負担が軽減される仕組みだ。

 施行の背景には政府の再エネの電源比率拡大方針がある。国は2018年のエネルギー基本計画で30年度の再エネ比率を22〜24%と17年度の16%から引き上げると表明。同法は事実上、洋上風力普及のために作られた。

 国は7月30日、同法に基づき、都道府県による情報提供などから11区域を選定。能代市、三種町および男鹿市沖▽由利本荘市沖(北側・南側)▽千葉県銚子市沖▽長崎県五島市沖−−の4カ所を「有望な区域」とした。

 同4カ所では自治体や漁業者などで協議会を組織し、国の風況・地盤調査の準備を始める。今後は協議会の合意などを経て促進区域が指定されるという。

 また、八峰町および能代市沖と潟上市沖の2カ所も環境整備が必要だが「有望な区域」とした。

 県内の4カ所では現在、6事業者が最大約520基、総出力約387万キロワット分の事業を計画。1基当たりの出力は1万キロワット前後とみられ、秋田港と能代港でも最大計33基、13万キロワット分の計画がある。

 国土交通省によると洋上に出力8000キロワットの風車を建てると、海面からの高さは約190メートルに上り稼働率3割で年間約6700世帯に電気を配れるという。

 洋上風力を産業振興につなげたい県にとっては推薦した4区域が全て選ばれた格好だ。県資源エネルギー産業課の担当者は、能代市、三種町および男鹿市沖と由利本荘市沖が「19年度中に促進区域に指定されるよう国に協力する」と意気込む。

 ただ、「有望な区域」をめぐっては、選定過程で行われた有識者会議は一部が非公開だった。県の4カ所は都道府県別で最多だが、国は「区域ごとに選んだ結果」としている。

 県内では「有望な区域」に近い自治体も市場の潜在性に注目する。

 能代市の斉藤滋宣市長は4選を果たした18年市長選で風力分野に力を入れ、人口減少に歯止めをかけたとされる独ブレーマーハーフェン市を例に「能代を日本のブレーマーハーフェンに」と能代港を風力発電の拠点にする公約を掲げた。

 7月1〜5日には広幡信悦・能代商工会議所会頭ら5人と欧州の洋上風力の先進地を視察。同市の風力発電の拠点港などを訪れた。

 斉藤市長は同月16日の会見で「(洋上風力を)港湾整備などにつなげたい」と強調。「(風車の基礎部分にできた)漁礁に魚が集まり漁業者から『かえって魚が取れるようになった』との説明があった」などと述べた。

 由利本荘市も7月21〜27日に長谷部誠市長らが欧州を視察。20日に会見で視察内容を報告する見通しだ。

 ■ことば

洋上風力発電所
 国内では長崎県五島市など4カ所で計6基、総出力約2万キロワット分が設置されている。国によると、2018年11月時点で537万キロワット相当の事業が環境影響評価(アセスメント)の手続き中(一部完了)。再生可能エネルギー会社が発電した電気を電力会社が買い取り、電気料金に上乗せして回収する「固定価格買い取り制度(FIT)」で、洋上風力は現在1キロワット時当たり36円に設定されている。世界では英国など欧州を中心に普及している。
https://mainichi.jp/articles/20190820/ddl/k05/020/020000c

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2019年08月22日

リニア意見交換会、課題の多さ浮き彫り JR、9月に回答提出へ【静岡新聞アットエス2019年8月22日】

県環境保全連絡会議生物多様性専門部会の意見交換会での主なやりとり
 リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題で、JR東海と静岡県環境保全連絡会議専門部会の委員による意見交換会が21日まで2日間にわたって行われ、工事による水資源や生態系への影響や対策について議論した。委員から生態系の保全やリスク管理についてさまざまな指摘が出され課題の多さを改めて印象付けた。JRは9月上旬にも県の中間意見書に対する回答を提出する方針で、委員の意見がどれだけ反映されるかが焦点になる。
 21日は同会議生物多様性専門部会の委員4人が出席。JRが河川の生態系保全のために整理した食物連鎖図について、板井隆彦部会長(静岡淡水魚研究会長)は連鎖の関係性が表現できていないとし「このような資料をいくら整理しても、正確な生態系の把握はできない」と述べた。
 工事の影響を受けると考えられる魚類を工事前に別の場所に移す代償措置の考え方について、生態系に詳しい山田久美子委員(県立看護専門学校非常勤講師)は「魚はある程度移せても底生昆虫は移せないので全滅する」と対策の難しさを指摘した。
 このほか委員から、工事のため建設した宿舎からの生活排水を浄化槽で処理して川に流す影響について、流量が少ない時期などさまざまな条件のデータを示すよう求める意見が出た。残土置き場から出る濁水の影響を懸念する声も上がった。
 2日間の日程を終え、同社の沢田尚夫中央新幹線建設部次長は「有意義な意見交換ができた」と総括。29日に大井川利水関係協議会を構成する市町などとの意見交換も行われるため「利水者の意見も聞いた上で、9月上旬以降に回答をまとめたい」とした。
 県くらし環境部の市川敏之部長代理は取材に「以前よりかみ合った議論ができた。JR東海は地域住民が理解できるような回答を提出してほしい」と求めた。国土交通省鉄道局から初めて派遣され、議論に立ち会った森宣夫環境対策室長は「科学的知見に基づいた議論が行われ良かった」と改めて評価した。
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/671991.html

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タグ:開発
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2019年08月21日

「より厳しく環境評価を」 県の技術委 中部横断道アセスで【信濃毎日新聞2019年8月21日】

 県環境影響評価技術委員会は20日、県庁で開き、中部横断道で事業化されていない八千穂高原インター(南佐久郡佐久穂町)―仮称・長坂ジャンクション(山梨県北杜市)間を巡り、環境影響評価(アセスメント)の手法などを示した国の「方法書」について議論した。委員からは厳格な調査を求める意見が出た。

 国土交通省長野国道事務所の担当者が1キロ幅ルート帯を定めた計画の概要や、想定される調査手法を説明。片谷教孝委員長(桜美林大教授)は「計画地は自然豊かな場所で、より厳しく評価する必要がある」とし、同省に対し「事業者として環境により配慮した姿勢を出してほしい」と求めた。

 同事業を巡っては環境影響評価法に基づき、周辺の都市計画の決定権者である県が環境影響評価を行う。県は今後2回ほど開く同委員会の議論を踏まえ、より環境に配慮した事業とするための「知事意見」を年内にまとめる。

 同委員会はこの日、JR東海のリニア中央新幹線建設工事で発生する残土についても議論した。下伊那郡大鹿村の残土の仮置き場を拡大する計画を巡り、富樫均委員(元県環境保全研究所専門研究員)は、現在使用している仮置き場より土を高く盛ることについて「土地の安定性の面で不安を感じる」と指摘した。
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190821/KT190820ATI090010000.php

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2019年08月16日

大阪・夢洲 コアジサシ、餌くわえた親鳥 希少種繁殖可能性高まる 専門家「万博工事配慮を」【毎日新聞2019年8月16日】

生まれて間もないひな(中央)に餌を与えるコアジサシ=東京都大田区で2014年、八頭智剛撮影
 2025年大阪・関西万博の会場となる大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)で、海鳥の希少種「コアジサシ」が繁殖している可能性が高いことが専門家の調査で分かった。植物も複数の希少種を自然保護団体が確認した。調査した専門家は、工事での配慮や万博終了後の環境回復を求めている。【宮川佐知子、渡辺諒】

 公益社団法人「大阪自然環境保全協会」(同市北区)が今年5月、環境省レッドリストで絶滅危惧種とされるコアジサシの飛来を確認し、鳥類調査が専門の大阪市立自然史博物館主任学芸員、和田岳(たけし)さんに詳細な調査を依頼した。



2025年大阪・関西万博の会場となる夢洲。手前が予定地=大阪市此花区で2019年3月5日、本社ヘリから幾島健太郎撮影
 6月中旬に調査した和田学芸員によると、岩や土がむき出しになった繁殖適地の裸地(らち)でコアジサシを少なくとも3羽確認した。巣やひなは見つからなかったが、餌をくわえた親鳥がいた。夢洲内の巣に運んでいるとみられ、和田学芸員は「巣が100個あるような状況ではないが、繁殖が行われている可能性が高い」と説明する。

 現在、瀬戸内地方を含め、コアジサシのつがいが好む砂浜や裸地が急速に減っているという。和田学芸員は「夢洲には繁殖適地があり、保全の立場からすると、万博後にいかに繁殖地を残していくかを考えてほしい。工事中や万博開催中も、一部で裸地を残すなどの配慮が望ましい」と指摘する。


夢洲にある池で植物の調査をする公益社団法人「大阪自然環境保全協会」の会員ら=同法人提供
 植物については、同協会が7月、水辺を中心に複数回調査。環境省レッドリストの絶滅危惧種の「ツツイトモ」や、準絶滅危惧種の「リュウノヒゲモ」などの水草が見つかった。同協会の加賀まゆみ理事は「貴重な生態系があり生物多様性の宝庫になっている。万博を機に、生態系を守る機運を高める必要がある」と話す。

 同協会は動植物の調査結果などをホームページで公開し、今月20日まで市民からの意見を募集する。9月中旬にも、万博の運営組織「日本国際博覧会協会」や経済産業省などに、詳細な動植物調査や動植物に配慮した開発を求める提言を出す予定だ。

 博覧会協会の担当者は「希少種については把握していない。今後、環境影響評価(アセスメント)の中で調べたい」と話している。

 ■ことば

コアジサシ
 全長25センチ前後のカモメ科の渡り鳥で、頭部の黒い模様や黄色いくちばしが特徴。日本では4〜9月ごろ観察される。環境省のレッドリストの絶滅危惧2類、大阪府のレッドリストの絶滅危惧1類に分類される。近年の巣立ち率は1割未満と低く、環境省は2014年にコアジサシ繁殖地の保全・配慮指針をまとめている。
https://mainichi.jp/articles/20190816/ddf/007/040/009000c

http://archive.fo/fY10N
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