2019年03月01日

カンムリワシへの影響は?【八重山毎日新聞2019年3月1日】

 ▽…沖縄防衛局が2月28日、仮設柵など着工に向けた準備を本格化させた2月28日。現場ではカンムリワシ数羽が肉眼で確認された。別の個体かどうか定かではないが、トータルで4羽。11月から春先まで営巣期となっているが、防衛局の冬調査は2月に3日間、工事エリアで実施したのみ。春調査はこれから。専門家を交えて行うべきではないか。国が指定する特別天然記念物である。

 ▽…八重山地区水難事故防止推進協議会の総会で、米原公民館に設置されているスピーカーから防災無線が流れないことが報告された。市の担当者は「新年度、現在のアナログ機器からデジタル機器へ移行することで改善される」と回答。防災の観点から重要な防災無線のシステム。質問者は不具合の原因を突き止め効果的な対応を求めていたが、果たして改善されるのか。

 ▽…桃の節句を前に、桃の郷(さと)の岡山から、運航路線があるJTAを通じて桃の花が届けられた。JTAは1988年に那覇ー岡山線を開設。96年より毎年、現地の観光協会から贈られている。現在、毎日1往復しており、ぜひ足を延ばして八重山へも。届いた桃の花は今はまだつぼみだが、ひな祭りに大きな花を咲かせるのを楽しみに待ちたい。
http://www.y-mainichi.co.jp/news/35045/

http://archive.is/fEQuH

カンムリワシ数羽確認 陸自着工予定現場【八重山毎日新聞2019年3月1日】
カンムリワシ 営巣期の工事中止を 陸自配備計画【八重山毎日新聞2019年2月28日】

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2019年02月25日

撮影マナー【中日新聞2019年2月25日】

 「潔い」「こういう記事は珍しい」−。取材先や会員制交流サイト(SNS)上で、多くの反響をいただいた。

 加賀市の柴山潟干拓地に飛来したコハクチョウを季節ものとして掲載すると、地元の読者から指摘があった。取材すると、私の撮影はコハクチョウに近づきすぎだった。自戒と啓発を込め記事にした。

 見張り役以外に何羽ものコハクチョウが首を伸ばすと、警戒のサインだったのだ。首がすっと伸びた姿こそが、写真映えすると思っていた。大きな勘違いだった。

 注意喚起の看板は存在感がない。周辺住民は「マナーを守るよう呼び掛けてもきりがなく、効果がない」と嘆く。

 間もなくコハクチョウは北に帰る。秋になったら柴山潟に戻ってきてくれるかは、私たち側の問題に他ならない。 (長屋文太)
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/toku/mado/CK2019022502000199.html

コハクチョウ 離れて撮って 本紙掲載写真 マナー違反でした【中日新聞2019年2月15日】
コハクチョウ怖がらせないで 加賀市が注意喚起【北國新聞2019年2月8日】
のーんびり 羽休め中 柴山潟でコハクチョウ【中日新聞2019年2月6日】
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2019年01月22日

猛禽類の減少 科学的裏付けある対策を【信濃毎日新聞2019年1月22日】

 科学的な裏付けのある保護対策を早急に始めなくてはならない。

 ワシやタカ、フクロウの猛禽(もうきん)類だ。世界各地の500種のうち、18%が絶滅の危機にひんしていることが分かった。

 国際的な鳥類保護団体バードライフ・インターナショナル(本部・英国)などの研究グループの調査である。国内でも調査対象となった34種のうち14種で数が減っている。中には北海道に生息するシマフクロウなど3種の絶滅危惧種も含まれている。

 猛禽類は生態系でトップに位置することも多い。数が減れば全体に悪影響が出る。

 減少の原因は生息地の破壊や捕獲など、さまざまとされる。小手先の対策では効果は限定されるだろう。詳細に原因を分析して、思い切った対策をとるべきだ。

 調査では、数が減る傾向にあるのは全体の52%、292種に上る。絶滅の恐れがある種が18%103種となっている。増加傾向は9%、49種にとどまった。

 国内ではサシバやチョウゲンボウ、チゴハヤブサなどの減少が確認された。絶滅危惧種はシマフクロウのほか、オオワシとカタシロワシである。

 チョウゲンボウは、県内では中野市の十三崖が集団営巣地として国天然記念物に指定されている。ここでも草木の繁殖や主食とするハタネズミの減少を主な原因として営巣数の減少が続いている。

 市教育委員会によると、1950年ごろには20ほどあった営巣数は一昨年、昨年と連続して一つしか確認されなかった。

 市教委は生息環境を改善するため、崖の整備に取り組んでいる。新たな巣穴を掘るほか、既存の巣穴の周囲の植物を除去する。効果が出るまで数年かかる見込みだ。地道な取り組みが今後も必要になるだろう。

 オオワシは鉛中毒や風力発電の風車への激突で死ぬケースが増えているという。

 鉛中毒は、体内に狩猟の鉛弾が残ったシカの死骸を食べて発生する。オオワシだけでなく、絶滅危惧種のイヌワシやクマタカでも同じ被害が起きている。

 北海道では大型獣の狩猟で鉛弾の使用や所持が禁止されている。それでも被害は減らない。本州のハンターが持ち込んでいるとみられる。代替品の普及も始まっている。鉛弾の使用を全国的に禁止することも検討する必要がある。

 風力発電も環境影響評価などで、衝突を回避する対策をより強く求めていくべきだ。

(1月22日)
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190122/KT190121ETI090005000.php

http://archive.is/flodU
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2019年01月07日

トキ放鳥10年 生息環境守って息長く【信濃毎日新聞2019年1月7日】

 国の特別天然記念物トキが新潟県佐渡市で初めて放鳥されてから10年が過ぎた。

 中国からの導入個体を元にした人工繁殖と放鳥が順調に進み、野生下での生息は推定約370羽にまで増えた。環境省はレッドリストでの指定を現在の「野生絶滅」から、危険性が1ランク低い「絶滅危惧1A類」に見直す方向で検討を始めている。

 餌場となる水田を維持し、農薬や化学肥料の使用を抑えるなど、地元が生息環境保全に努めたことが効果を上げた。

 かつては東アジア一帯に広く分布していた鳥である。薄桃色の羽根が装飾品に使われた。稲を踏み荒らすこともあり、乱獲されて激減。日本産は2003年に最後の1羽が死んで絶滅した。

 いま佐渡市で生息しているのは中国から贈られた5羽を人工繁殖で増やしたものだ。08年から放鳥を開始、自然に戻す取り組みを続けている。野生下の約370羽のほかに、新潟県長岡市、島根県出雲市などで計約180羽が人工飼育されている。

 環境省が2年前、野生下で安定的に増える目安として掲げた「20年ごろに220羽」の目標は前倒しで達成されたことになる。

 いったんは絶滅したトキが、人の手を借りないでも生存していける見通しが開けつつある。大きな成果である。

 農薬や化学肥料をあまり使わない稲作は手間がかかり、収量も少ない。地元はそれでも力を傾けてきた。敬意を表したい。

 課題もある。過疎化と高齢化により、水田を維持するのが年々難しくなっている。農地や里山の荒廃が進めば、野生下のトキには厳しい状況になる。

 いま生息しているトキは全て5羽の子孫で、遺伝的多様性に乏しい。伝染病などで大被害を受ける心配がある。レッドリストのランクが見直された場合でも、保護を緩めるわけにはいかない。

 日本産をどうして救えなかったのか、と改めて思う。

 中国からは昨年10月、遺伝的多様性を維持する目的で新たに2羽が提供されている。中国でもトキは一時、絶滅したと見なされた時もあったという。日本に譲ることができるようにまでなった要因の一つは、政府による強力な生息地保全策だった(小林照幸「朱鷺の遺言」)。

 社会体制が違う中国の手法はそのままでは応用できない。日本らしいやり方を工夫して、息長く続けることを考えよう。

https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190107/KP190105ETI090004000.php

http://archive.ph/ZTwpx
トキ、野生絶滅から絶滅危惧種に見直しへ 環境省が検討【朝日新聞デジタル2019年1月5日】
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2018年12月27日

【年の瀬記者ノート】越辺川のコハクチョウ 改めて知る自然の奥深さ【産経ニュース2018年12月27日】

 不思議な光景を見た。

 10月30日朝、コハクチョウの飛来地で知られる川島町八幡の越辺(おっべ)川(がわ)に取材で足を運んだときだ。目指す冬の使者の姿はなかったが、川面一面に次々と小さな波紋が現れ、一瞬きらりと何かが光り、水中に消えていった。

 魚がジャンプしている。そう確信した。久喜市の利根川では6月前後に巨大な外来魚、ハクレンの大ジャンプが見られることで有名だが、越辺川でジャンプした魚は、岸辺から10メートル以上離れて見たため、あまりにも小さく正体が分からない。もちろんハクレンではない。


 コハクチョウを撮るために持参した望遠レンズ付きのカメラを構え、夢中でシャッターを切った。だが、カメラは被写体をきちんと捉えることはできない。波紋の数は無数にあっても、広い水面のどこに現れるか分からない。捉えたと思った瞬間、姿はもう水の中に消えている。

                ■ ■ ■

 数十枚は撮った写真を確認してみると、ほとんど魚らしいものは写っていない。その中で、ごま粒のように小さな魚体が写真のフレームの端に写っているものが数枚。ぶれた写真を引き延ばして見ると、どうも正体はオイカワらしい。

 オイカワはコイ科の魚で雄は産卵期の夏に婚姻色となり、美しく色づく。県内では珍しい魚ではない。岩槻市(現さいたま市岩槻区)で育った子供の頃、川遊びをしていて手づかみした美しい魚を父親に見せると、「ハヤだ」と教えてくれた。ハヤはオイカワの地元での呼び名だった。

 雑食性のオイカワは、飛んでいる虫を水中からジャンプして捕らえることが知られている。コイが大きな音を響かせてジャンプしたり、小さな魚が水面を跳ねたりするようにジャンプする姿は見たことがある。だが、今回は魚のジャンプによる波紋が水面を打つ雨のように広範囲に、しかも次々と現れ、その数に圧倒された。


                ■ ■ ■

 自然の懐は奥深いとつくづく思う。いろんな川で獲ったり、見ていたりしたオイカワが、定年を過ぎ、まもなく退職するというこの年齢になるまで全然知らない一面を持っていた。

 住まいのある川越市の住宅街にある新河岸川では7月末、台風一過の晴れた午前中にスッポンが岸辺に上がって日光浴をしていた。この川では「空飛ぶ宝石」といわれるカワセミや、鮮やかな黄色が美しいキセキレイも見ることができる。

 平成18年秋にはオットセイが川越市内の新河岸川沿いで保護された。体の状態から何十キロも離れた東京湾から新河岸川までやってきたとみられる。このときは、朝から夜まで取材に歩いたが、その姿をカメラに収めたのは捕獲後で、悔しい思いをした。

 自然は不思議で、実に多様で美しく、魅力に満ちている。しかも、身近なところでも意外な姿を見せてくれる。目を向ければ見える存在なのに、見ようともしないのは、なんともったいないことだろう。

 コハクチョウの取材は11月6日にも越辺川を訪れたが空振り。やっと撮影ができたのは、それから3週間後だった。遠い北の国から渡ってきた真っ白な鳥が目の前で羽を休め、身づくろいする姿を眺めていると、時間の経つのを忘れた。 (石井豊)
https://www.sankei.com/region/news/181227/rgn1812270028-n1.html

http://archive.is/A4PJO
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