2017年11月08日

朝日新聞によるコウノトリ報道の訂正について【報道の検証2017年11月8日】

訂正して、おわびします【朝日新聞デジタル2016年5月26日】
 ▼18日付社会面の「放鳥コウノトリ、北海道で確認」の記事で、コウノトリが「兵庫県豊岡市で放された」とあるのは「京都府京丹後市で放された」の誤り、「同公園(兵庫県立コウノトリの郷公園)で放鳥されたコウノトリは沖縄や青森まで

残り:32文字/全文:182文字
http://www.asahi.com/articles/DA3S12376736.html

※以下は残り32文字
飛来した例がある」とあるのは「豊岡盆地周辺で巣立ったコウノトリは沖縄や青森まで飛来した例がある」の誤りでした。放鳥場所の確認が不十分でした。
http://archive.is/hUUDS


この報道は上記の通り、お詫びと訂正の報道であるにも関わらず、ログインしないと全文が読めない仕様になっている。
誤報も問題であるが、さらにこの訂正記事。誠意ある対応とは言い難い。

以下5月18日の記事。


兵庫から北海道へ コウノトリ、3年かけて初の飛来【朝日新聞デジタル2016年5月18日】
北海道長万部町に飛来したコウノトリ=15日午後、坂本和夫さん撮影

 兵庫県豊岡市で放された国特別天然記念物のコウノトリが、北海道に飛来したことが確認された。北海道伊達市のアマチュア写真家、坂本和夫さん(69)が15日午後に長万部(おしゃまんべ)町で撮影した。兵庫県立コウノトリの郷公園によると、足輪の特徴から同園で2013年7月に放鳥したもので、「J0073」と名付けたメス(13年4月生まれ)の可能性が高いという。

 同公園で放鳥されたコウノトリは沖縄や青森まで飛来した例があるが、北海道での確認は初めてという。

 公園によると、この個体は今年5月3日に滋賀県内で確認されており、12日間で約900キロ移動したことになるという。兵庫県立大大学院の大迫義人准教授(鳥類生態学)は「北海道まで飛来したことは喜ばしい。餌があるか、繁殖相手がいるかなどが重要で、野生復帰の新しい展開につながることを期待している」と話す。

 坂本さんは発見時、写真仲間2人とカメラを構えたところ飛び立ち、近くの林に飛び去るまでシャッターを切り続けた。そのときは何かはわからなかったというが、インターネットで調べてコウノトリと分かり、「びっくりしました。どんな幸せを運んできたんでしょうね」と喜んでいた。(三上修)
http://www.asahi.com/articles/ASJ5K644PJ5KIIPE03J.html
http://archive.is/zgS7M


訂正して、おわびします【朝日新聞デジタル2016年5月26日】
珍客コウノトリ飛来 兵庫からはるばる長万部へ【どうしんウェブ2016年5月26日】

posted by BNJ at 21:03 | Comment(0) | 報道の検証 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月02日

朝日新聞によるウミネコ繁殖地蕪島、蕪嶋神社の火災の報道について【報道の検証2017年11月2日】

ウミネコ繁殖地の蕪島、蕪嶋神社が全焼 放火の可能性も【朝日新聞デジタル2015年11月5日】
炎に包まれる蕪嶋神社=5日午前5時13分、青森県八戸市鮫町、志田修二撮影

5日午前4時25分ごろ、青森県八戸市鮫町の蕪島(かぶしま)にある蕪嶋神社で「感知器により火災信号を受信した」と警備会社から八戸広域消防本部に通報があった。県警八戸署によると、木造平屋建て約280平方メートルが全焼した。けが人はなかった。同署は、放火の可能性もあるとみて調べている。

蕪島は、冬から夏にかけて集まるウミネコの繁殖地として知られ、同市を代表する観光地。1922年に国の天然記念物に、2013年に三陸復興国立公園の一部に指定されている。

神社は標高約17メートルの頂上部にあり、東日本大震災では津波被害を免れていた。毎日参拝しているという近所の男性(76)は「あっという間に燃え広がった。ショックだ」と話した。
http://www.asahi.com/articles/photo/AS20151105000473.html
http://archive.is/b4DoJ


朝日新聞の第一報。
捜査中にも関わらず、記事タイトルに「放火の可能性も」という語句。
これにより蕪嶋神社の出火は放火によるものとの誤解が拡散し、一部では外国人による神社等の文化財毀損事件と結び付けられる結果となった。

毎日新聞11月6日付けの記事では以下のように慎重な報道をしている。
県警捜査1課によると、現場へ急行した八戸署員がすべての窓や扉が施錠されていたことを確認し、炎は建物内部から上がっていたことから、現段階で放火の可能性は「高くない」という。実況見分し、出火原因を慎重に調べている。

火災:蕪嶋神社、全焼 八戸のウミネコ繁殖地 観光名所、落胆 /青森【毎日新聞2015年11月6日】
炎上する蕪嶋神社=八戸市鮫町で5日午前5時15分、塚本弘毅撮影

 5日午前4時20分ごろ、八戸市鮫町の蕪嶋神社から出火し、本殿など木造平屋建ての同神社約280平方メートルを全焼した。火災報知機が作動し、警備会社から連絡を受けた消防隊員が現場に向かい、神社が燃えているのを発見。約5時間後の午前9時15分ごろに鎮火し、けが人はなかった。

 県警捜査1課によると、現場へ急行した八戸署員がすべての窓や扉が施錠されていたことを確認し、炎は建物内部から上がっていたことから、現段階で放火の可能性は「高くない」という。実況見分し、出火原因を慎重に調べている。

 また、神社は通常、夕方には戸締まりされ、夜間は無人。ストーブが数台あるが、前日は午後5時ごろに消えていることを確認したうえで戸締まりしていたという。

 神社は市の観光名所だっただけに、関係者や近隣住民からは驚きと落胆の声が上がった。神社の総代長を務める福島哲男さん(74)は「動揺している。再建をどうするか今後考えたい」と話した。警備会社から連絡を受けて現場に駆け付けた宮司の野沢俊雄さん(65)は「ショックです」と言葉少なだった。付近の男性は「散歩コースだったが、サイレンの音を聞いて来た。まさか燃えているなんて」と驚きを隠せない様子だった。

 目撃者や関係者によると、火元は本殿の裏側との見方があるという。過去には夜間に侵入する不審者もいたことから、侵入や火災に備えた自動火災報知機を設置していた。

 小林真市長は同日午後、報道陣に対し、神社焼失について「八戸の宝で、代表的な観光地。非常にショックを受けている。再建に向け、力を貸していきたい」と話した。蕪島に飛来するウミネコの繁殖への影響については、敷地内で産卵する例はあるものの「ほとんどが島周辺の生息状況なので、大きな影響はないと思う」との認識を示した。【塚本弘毅、宮城裕也、佐藤裕太】

==============

 ■ことば

 ◇蕪嶋(かぶしま)神社

 鎌倉時代の永仁4(1296)年ごろの創建と伝えられ、歴代の八戸藩主が手厚く信奉。神社がある蕪島は冬から夏にかけて飛来する数万羽のウミネコの繁殖地として知られ、国の天然記念物に指定されている。蕪島は約1・8ヘクタールの小島で、1942〜43年の埋め立て工事により陸続きになった。東日本大震災後の2013年には三陸復興国立公園の一部に指定されている。神社は標高約17メートルの頂上にあり、津波の被害は免れていた。
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20151106ddlk02040254000c.html
http://archive.is/toilS


八戸消防本部は翌年2月に「出火原因は不明」と結論付けている。
扇動的な報道によって誤解が広まった例と言えるだろう。

蕪嶋神社出火原因、消防「不明」と結論【Web東奥ニュース2016年2月3日
 昨年11月、八戸市鮫町の蕪嶋神社を全焼した火災で、八戸消防本部が出火原因を「不明」と結論付けていたことが3日、同消防本部への取材で分かった。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2016/20160203010020.asp


蕪嶋神社焼失から1週間 広がる支援の輪【デーリー東北2015年11月13日】
posted by BNJ at 20:50 | Comment(0) | 報道の検証 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする